エベレスト
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近年、登山者が急増しているエベレストでは、ゴミ問題が深刻化しています。

エベレストがゴミだらけという動画や、ゴミの種類、ゴミの量、どこの国の登山隊が多くゴミを出しているのか、なぜゴミが増えているのか、ゴミ対策はしているのかについて調べました。

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エベレストはゴミだらけって本当?

残念ながら、エベレストは本当にゴミだらけのようです。

下の動画をご覧ください。

アメリカのニュースチャンネルの動画なので英語ですが、映像を見ているだけで、どれだけエベレストが汚いか分かります。

キャンプ周辺にはゴミが散乱しており、結構すさまじいですね。

特にベースキャンプでは、ゴミが山となって積み上がっているようです。

普段、わたしたちがテレビなどで見ているエベレストの映像に、ゴミって映ってないですよね。

下はアルピニスト・野口健さんがインスタグラムにアップしている、エベレストのキャンプ2の写真。

こういう神秘的、幻想的で美しいイメージが強いので、実はゴミだらけのエベレストを知ると、かなり衝撃的です。

エベレストには、どんなゴミが捨てられてるの?

エベレストの主なゴミ
  • 人間の排泄物
  • 使用済み酸素ボンベ
  • 破れたテント
  • ロープ
  • 壊れたはしご
  • 缶、ペットボトル
  • 電池
  • 食べ物の包装材
  • 生ごみ

いろんな物が捨てられ、散乱しているようです。

使い終えた酸素ボンベや食料の容器などは、ベースキャンプにそのまま捨ててるようですね。

また、登山中に絶命した人の遺体も、登山道などに300体ほどあると言われています。

冬は雪に埋もれているけれど、夏には雪が溶けるとあらわになるようです。

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エベレストのゴミはどれくらいあるの?

エベレストに人が登り始めたのは、1920年代

初めて登頂成功したのは1953年。

以来、ゴミは溜まり続ける一方。

J-CASTニュースが2013年に報じたところによると、現在は年間50トンのゴミが捨てられているそうです。

ちょっと想像つかない量ですね。

5月でも気温マイナス20度のエベレストには、バクテリアが存在しません

なので、ゴミは分解されずそのまま残ってしまいます。

ゴミがどんどん増えて、エベレストの環境が悪化すると、ふもとの水源に影響が出ると懸念されています。

ベースキャンプで出た汚水は、徒歩1時間かけて隣村まで運んで下水溝に廃棄しているそうです。

そしてモンスーンの時期に、それが川に流れ出てしまうのだとか。

また、登山道途中にあるベースキャンプ(1~4)で出たし尿などは、登山者が持ち帰らなければ、そのまま永久的に残ることになります。

どこの国の登山隊がゴミを捨ててるの?

1998年にエベレスト登頂に成功した野口健さん。

あまりのゴミの多さに驚き、2000年から定期的にエベレスト清掃登山を始めます。

その野口さんによると、清掃活動を始めた頃のゴミの傾向は次のようなものだったそうです。

ゴミを持ち帰る国ドイツ、デンマーク、ノルウェー、スイスなどの欧州の国
ゴミを捨てる国日本、中国、韓国、インド、ロシア

日本語や中国語、韓国語は、アルファベットではなく、文字が独特なので目立つそうです。

日本人としては、恥ずかしいですね。

野口さんは、欧米の登山家から、日本人のマナーの悪さを批判されたのだとか。

野口さんが清掃活動を始める時、それ以前にエベレストに登っていた日本の登山隊の先輩方からは、いろいろ言われたりしたようです。

自分たちがゴミを捨てたことを世間に知られるのが、嫌だったようですね。

海外からも日本の先輩からも責められて、野口さんもつらかったでしょうね。

そこらへんのことは、野口健さんの著作に詳細が書いてあります。

これは2000年初頭の傾向なので、20年たった今では変化しているかもしれません。

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どうしてエベレストはゴミだらけなの?

元々、登山では少しでも荷物を軽くすることが常識です。

富士山に登るにしても、500gでも荷物を軽くするよう言われます。

エベレストは標高8848mの、世界一高い山です。

酸素も当然薄いですよね。

高山病や低体温症になったり、手足が凍傷になったりします。

荷物の軽さは、場合によっては生死を左右することもあるわけです。

さらに、近年エベレストは登山者が急増しています。

2000年の登山者は200人未満ですが、2019年の春のシーズンは885人。

この20年で4倍以上になっているんです。

そしてこれは、「登山者」の数。

ベースキャンプを訪れる人は、8万人を超えます。

チベット側のベースキャンプは、車で行けるんです。

ニューズウィークによると、2015年に4万人が訪れています。

ネパール側のベースキャンプは、年間4万5千人がやって来ます(2016年~2017年のシーズン)。

エベレスト登頂の起点になるルクラの町から、「エベレスト街道」を通って、ベースキャンプまでたどり着くのに、徒歩で2週間はかかります。

ベースキャンプといっても標高は5000m超で、富士山よりはるかに高いため、周辺をトレッキングするだけでも結構な登山になるようです。

これだけ大量に人がやってくると、登山者のスキルの質も低下しているようです。

経験の浅い、手ぶらで登る登山者も増えた
 ↓
荷物は全部シェルパと呼ばれるポーターが持つ
 ↓
ゴミを持ち帰る余裕がない

という事態になっているようです。

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エベレストのゴミ対策は?

中国やネパール政府、各国の登山愛好家たちが行っているエベレストのゴミ対策を紹介します。

中国政府によるエベレストのゴミ対策

登山者には8キロのゴミの持ち帰りが義務付けられています。

違反した場合は、1キロ当たり100ドル(約1万円)の罰金

また、6500m地点のベースキャンプと登山ルート上に、ゴミ分別ステーションを設置

搬出しやすい仕組みを作って対策しています。

ネパール政府によるエベレストのゴミ対策

ネパール政府は、2014年から預託金制度を始めました。

各チームに4000ドル(約44万円)のデポジットを課し、1人につき8キロのゴミを持ち帰れば、返金するという制度。

しかし、多くの登山者はデポジットを払って、ゴミを捨てるほうを選ぶそうです。

エベレスト登頂には、2万~10万ドル(約220万~1100万円)の費用がかかります。

4000ドルのデポジットは、それほど負担になる額ではないようです。

ちなみに、2017年に登山者がエベレストから持ち帰ったゴミは25トン、し尿15トン

これだけでもすごい量ですが、エベレストでは累積していくゴミの方が多いようです。

上は、2019年4月14日から、45日間行ったクリーンアップキャンペーンの写真。

ネパール政府が14人のチームを派遣して、エベレストの清掃が行われました。

総量11トンのゴミを回収したそうです。

また、クーンプ氷河から2体、キャンプ3から2体の遺体をふもとへ運んだとのこと。

いつ亡くなったのかなどは不明だそうです。

上の写真は、2018年に公害防止委員会が登山シーズンの終わりに、回収したゴミを運ぶ様子。

こうやって、ゴミを背負って何十キロも歩いて運ぶ人たちがいると思うと、頭が下がりますね。

インドのエベレストゴミ対策

上は、2015年にインドのエベレスト初登頂50周年を記念して、チームを組んだ時の写真。

インド軍の30人のチームで、エベレストに登頂し、4トンのゴミを回収したそうです。

エベレストのゴミ清掃を行う野口健

エベレストや富士山のゴミ清掃を行っている日本人は、野口健さんが有名ですね。

エベレストでは2000年、2001年、2002年、2003年、2007年、2008年、2011年に清掃活動をしています。

野口さんの活動は、ネパールで高い評価を受けています。

2000年に初めて行った活動では、1.5トンを回収できたそうです。

2008年にはベースキャンプを15人で清掃し、2時間半で2.5トンのゴミを回収

ブログには、「やはり目についた日本語のごみ」というキャプションで、写真なども載っています。

また、1962年のカンヅメも発見したそうです。

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まとめ

野口健さんの本で、エベレストはゴミが多いとは知っていましたが、近年さらに深刻な問題になっているようです。

対策がより強化され、エベレストの環境が良くなるといいですね。

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