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今日は、村上春樹さんをご紹介したいと思います。

村上春樹さんは、わたしが高校生の時から四半世紀以上、ずっと新刊を買い続けている作家さんです。

「まだ読んだことがない」という人には、ぜひオススメしたいです。

わたしも高校生から村上春樹さんを読み始めたので、高校生や大学生に特におすすめしたい小説をセレクトしてみました。

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村上春樹は世界でどのくらい人気があるのか?

村上春樹さんと言えば、国内だけでなく世界中で読まれている現代日本作家ですね。

例えば、

『ノルウェイの森』は36か国語

『海辺のカフカ』は29か国語

1Q84』は31か国語に翻訳されています。

反日感情の強いと言われている韓国でも、小説『1Q84』は200万部売れたそうです(日本では860万部)。

最新長編小説『騎士団長殺し』は、初版だけで100万部刷られました。

本が売れなくなっている昨今、初版5000部程度というのが一般的になってきているので、破格ぶりが分かりますよね。

村上春樹さんの長編小説はすべて書下ろしのため、出版されるのは78年に一度です。

そのため、新刊を待ちわびたファンたちで発売日は、ちょっとしたお祭りのようになり、テレビなどでも報道されるようになりました。

これは他の作家さんには見られない現象です。

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村上春樹が人気の理由

村上春樹さんは、どうしてこんなに人気があるんでしょう?

四半世紀以上も村上ファンであるマッキーが、Amazonや読書メーターのレビューを読んだり、読書会のメンバーから話を聞いたりして、考えてみました!

理由はいくつも考えられるのですが、最大の理由はこれだと思います。

作品を読んで「これは私のことだ」と思うほど深く感情移入ができるから。

小説を読む上で、登場人物に共感できるかどうかは、とても大切な要素です。

それが「共感できる」というレベルではなく、「この登場人物は、自分にそっくりだ」と思ってしまうことが、村上作品ではたびたび起こります。

「この小説には、私のことが書いてある。これは、私のための物語ではないか?」と感じてしまうんですね。

「読者はどうしてそう感じるのか?」というのは、二つあります。

一つは、村上作品には、いろんなタイプの登場人物が出てきます。また登場人物がそれぞれに、多かれ少なかれ、人間関係などの悩みと葛藤を抱えています。そのため「自分に似ている」と感じる登場人物に出合いやすいんですね。

二つ目は、村上春樹さんが20代の頃、自分で飲食店を営んでいたことと関係があるのではないかな、とマッキーは思っています。

飲食店を営むというのは、つまり接客業です。

しかも、村上春樹さんはお店を一人でやっていました。

なので、お客様に1対1で接客サービスをしていたわけですね。

「あなたのために、これを一生懸命作りました。あなたが気に入ってくれたら嬉しい」という思いや姿勢は必ずあったと思うんです。

作家になっても「あなたのために、この小説を一生懸命書きました」という1対1の姿勢は変わっていないのではないでしょうか。

そういう「作家からの個人的なメッセージ」のようなものが、村上春樹さんの小説にはあります。

「この登場人物は、私に似ている」「あなたのために書きました(と言われているように)」感じる小説があったら、やっぱり好きになってしまいますよね。

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高校生・大学生におすすめの小説は?

10代後半から20代前半くらいだと、「村上春樹さんは初めて読む」という人も多いですよね。

そんなあなたのために、数ある村上作品の中から、とくに高校生・大学生向けの小説を厳選してみました。

青春小説や恋愛小説が読みたい人にもオススメです!

高校生におすすめは『海辺のカフカ』

主人公の田村カフカは15歳の少年なので、高校生は年齢的にも主人公に共感しやすいと思います。

特に、次の項目が1つ以上当てはまる高校生に、『海辺のカフカ』はうってつけです。

こういう高校生は特にオススメ!
  • 家族(とくに親)について悩みがある

  • とにかく猫が好き
  • おじいちゃん、おばあちゃんっ子
  • ミステリーが好き
  • ファンタジーや不思議な話が好き

  • 冒険ものが好き

  • 図書館が好きでよく利用する
  • キャンプのようなアウトドアが好き
  • 一人で行動できる人に憧れる

あらすじ

カフカには、子どもの頃に母親が自分を捨てて出て行ってしまったというつらい過去があります。

さらには父親から呪いの言葉をかけられます。

親の呪いから逃れようと東京から四国へ家出したカフカに、不思議な出来事が次々と起こるんですね。

ある日目覚めたら自分が森の中で倒れていたり、15歳の女の子の幽霊と話したり、高知の山奥が異界とつながっていたり。

なので、ミステリー小説みたいに「一体どうなるの?」と謎を追いかけながらワクワクして読めるので、飽きません

村上ワールドの定番「2つの物語が交互に展開」という手法で進みます。

・カフカ少年と私設図書館の佐伯さん、大島さんを中心とした物語

・猫と会話できるナカタさんと、トラック運転手のホシノさんが、異界とつながる「入口の石」を閉じようと奮闘する物語

この2つの物語が絶妙にからみあっていく様子は、読みごたえがありますよ!

感想

『海辺のカフカ』が出版された時はもう成人だったので、わたしが一番感情移入したのは「佐伯さん」でした。

やっぱり年齢や性別って、読む上で結構影響を受けるんですよね。

「もし高校生の時に読んでいたら、また違う感じ方をしただろうなあ」と思います。

なので高校生には、ぜひ今のうちに読んでほしいです。

「喪失」は村上作品ではよく取り上げられるテーマですが、佐伯さんのケースは切なかったですね。

かけがえのない人を失った後、どうやって人は生きていくのかというのは、誰もが人生のどこかでぶつかる課題です。

佐伯さんの苦悩はむしろ、小説の中では語られなかった沈黙の25年間にあるのかもしれないと思います。

その長い年月の後、結局はあの故郷の図書館に帰ってくるわけですからね。

思いを託せる人が見つかって、読者としてはちょっと救われる思いがします。

あと、高松市に雷が鳴って大雨が降る場面の描写は、震えるくらいしシビれましたね。

年間150冊の本を読んでも、あれだけの表現にはなかなか出会えません。

大学生におすすめは『ノルウェイの森』

『ノルウェイの森』は、こんな人にオススメです。

  • 大学生or二十歳前後の人
  • 青春小説が読みたい人
  • 恋愛小説が読みたい人
特にこんな人にオススメ
  • ただいま大恋愛中
  • 大失恋したことがある
  • 大恋愛をしてみたい
  • どちらかと言うと、人づきあいは苦手

  • 人生があまりうまくいっていないと感じる
  • 最近あまり元気がない

  • 周囲から「個性的」と言われることがある

  • 友達から「いつも明るいね」と言われるけれど、実は結構悩んでいる
  • 大切な友達を失ったことがある

  • 何でも話せる友達がほしい

あらすじ

主人公は東京の私大に通うワタナベ。

唯一の友人だった高校の同級生キズキは亡くなってしまいます。

キズキの恋人・直子は、そのショックからなかなか立ち直れません。

そんな直子を助けようとしてうまくいかないワタナベの前に、同じ大学に通う少しエキセントリックでとても魅力的な緑が現れます。

登場人物は皆それぞれに、何かを喪失していて(あるいは欠落している)、もがいてもがいてそこから回復しようとする再生の物語です。

感想

わたしは、高校生の時に初めて読んで以来、数十回読み返しています。

村上春樹さんの作品の中では一番再読回数が多い本。

逆に言えば、何年たっても読み返す価値のある本です。

あの小説全体を包んでいる、ちょっとヒリヒリするような透明感が好きなんですよね。

登場人物では、10代の頃は緑が一番好きでしたが、今ではレイコさんが一番好きです。

昔は「緑とワタナベ君に会いたいな」と思うと読み返し、今では「レイコさんに会いたいな」という気分になると読み返しています。

あけっぴろげで包容力があり、頼りがいがあるとはとても言えなさそうなのに、どういうわけかいろんな相談をしたくなってしまうレイコさん。

レイコさんと一緒に、一泊二日で温泉旅行に出かけて一晩中語り明かしたら、すごく楽しいでしょうね。

わたしは四半世紀以上、村上春樹さんの本を読み続けています。

なので、『ノルウェイの森』のラストをあんな風に書いていた村上さんが、『1Q84』や『騎士団長殺し』のラストをあんな風に書いたことに、ファンとしてとても喜んでいます。

すごーーく感慨深いです。

生きていくことに希望を感じるし、ファンで良かった、読み続けてきて良かったと思いました。

こういうのって、「読み続けているファンだけに分かる特典」みたいなものです。

村上作品には結構あるんですよね。

ゲームで言うと、コンプリートした人だけがゲットできる特別なアイテムみたいな感じです。

村上春樹さんの小説はすべて地続きになっているので、作品群が村上さん自身のクロニクルであり、「ジャーニー」なんですよね。

村上さん自身が、作家生活の中でどのように変化していったかが、作品を読み比べるとよく理解できます。

『ノルウェイの森』を好きな人は、ぜひ『1Q84』『騎士団長殺し』も読んでみてほしいです。

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まとめ

今日は、高校生や大学生向けの村上春樹さんの小説をご紹介しました。

高校生・大学生だから、より深く共感できる小説って、あるんですよね。

「うまく言えないんだけど、好き」という感覚が持てたら、10年後も20年後も付き合っていける本です。

今は分からなくても、後で「こういうことだったのかも」と自分なりに理解できたりします。

村上春樹さんの作品は、謎が謎のままで終わるものが多いので、いろんな解釈ができるのも楽しい魅力のひとつです。

村上ワールドを思いっきり堪能してみてくださいね!

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