朝ドラ『ちむどんどん』タイトル

2022年前期の朝ドラ『ちむどんどん』は、沖縄が舞台です。

予告動画を観て

「山原村(やんばるそん)の場所って、沖縄のどこ?」

「山原村のモデルはあるの?」

と思った人もいるでしょう。

この記事では、『ちむどんどん』の

山原村(やんばるそん)の場所やモデルはどこ?

について、地図を使って分かりやすく解説します。

ロケ地の場所については、別の記事にまとめましたのでご参照ください。

【ちむどんどん解説】山原村のモデルは沖縄北部のやんばる地区!

山原村(やんばるそん)は架空の集落?

上の『ちむどんどん』の予告動画を観ていたら、

1964年(昭和39年)

沖縄・山原村(やんばるそん)

とテロップが出ます。

ヒロイン比嘉暢子の家族は、沖縄県の山原村に住んでいるという設定のようです。

調べてみたところ、2022年現在、沖縄には山原村という集落はないようです。

「平成の大合併で吸収されて、昔はあった村なのかな?」と思って、過去にさかのぼって調べました。

しかし、ネットで検索する範囲では見つけられませんでした。

過去にも山原村という集落はないようです。

ヒットしたのは、「石垣島の山原村」でしたが、沖縄本島ではないので違うでしょうね。

ということで、『ちむどんどん』に登場する「山原村(やんばるそん)」は、架空の集落のようです。

【地図】山原村(やんばるそん)のモデルは沖縄本島北部

『ちむどんどん』の公式ガイドブックには、山原村について以下のように書いてあります。

碧い海、広い空。

沖縄本島の北部に位置する、自然豊かなやんばる地域のとある村。

引用:『ちむどんどん』公式ガイドブック Part1

以上のことから、ドラマの山原村は、沖縄北部の「やんばる地区」をモデルにしていると推測できます。

しかし、やんばる地区は明確に決められた境界線がないようなのです。

「ざっくり言って北部」という感じで、いかにも沖縄らしいですよね。

山原(やんばる)の意味を調べてみました。

「やんばる(山原)」とは、「山々が連なり森の広がる地域」を意味する言葉で、亜熱帯照葉樹林の森が広がる沖縄島北部を指しています。

引用:環境省やんばる野生生物保護センター ウフギー自然館

地図で見てみましょう。

広義には恩納村・金武町から北部

北部広域市町村圏事務組合が運営するサイトでは、

「やんばる観光ガイドマップ」として、

恩納村・金武町から以北と位置づけています。

上の地図では、一番南にあたる場所から北ということですね。

また、「名護市から北がやんばる」という感覚の沖縄県人も多いようです。

名護市は、左にぽこっと半島が突き出ていますが、その付け根辺りですね。

『ちむどんどん』のロケ協力地のリストを見ると、名護市とか入ってます。

美ら海水族館も、広義では「やんばる」エリアですね。

広義の「やんばる」に該当する市町村は以下の通りです。

  • 名護市(なごし)
  • 国頭村(くにがみそん)
  • 大宜味村(おおぎみそん)
  • 東村(ひがしそん)
  • 今帰仁村(なきじんそん)
  • 本部町(もとぶちょう)
  • 恩納村(おんなそん)
  • 宜野座村(ぎのざそん)
  • 金武町(きんちょう)

狭義にはやんばる3

狭義での「やんばる」は、

狭義のやんばる
  • 国頭村(くにがみそん)
  • 大宜味村(おおぎみそん)
  • 東村(ひがしそん)

3つの村を指します。

おそらく『ちむどんどん』の山原村は、この3村をモデルにしているのではないでしょうか。

地図でいうと、黄色い丸枠で囲っているところです。

2016年には国立公園に指定され、2021年には世界自然遺産にも登録されました。

やんばる国立公園
  • やんばるの森は、日本全土の0.1%の面積
  • 日本で確認されている鳥類の約半数が生息
  • 日本のカエルの約25%が生息
  • ヤンバルクイナなどの固有種・希少種も生息
  • 石灰岩の海食崖・カルスト地形など列島形成の歴史が分かる
  • マングローブ林が豊か

「やんばる」が名前につく固有種の動植物は15種類ほど生息しているようです。

  • ヤンバルクイナ
  • ヤンバルホオヒゲコウモリ
  • ヤンバルテナガコガネ
  • ヤンバルクロギリス
  • ヤンバルトサカヤスデ

などですね。

一番有名なのは「ヤンバルクイナ」でしょうね。

「クイナ」は沖縄方言で「鳥」という意味なので、「やんばるの鳥」という意味になります。

名前からして、おそらく戦前はやんばるエリアにたくさんいたのでしょうね。

以前、沖縄に旅行に行った時にガイドさんが

「戦後、ハブ対策で外来種のマングースをたくさん輸入して放したんです。

そうしたら、マングースがヤンバルクイナを捕食して、激減してしまいました」

と言っていました。

毒蛇ハブの駆除のために、学者が天敵で外来種のマングースを沖縄に持ち込んだのだそう。

「でも、マングースもわざわざ危ないハブを獲るより、ヤンバルクイナの方が美味しくて楽なんですよね」

と言ってました。

今では、「外来種は持ち込まない」は当たり前の常識となっていますが、昔は違ったんですね。

安易に外来種に頼ったため、生態系が崩れてしまったというわけです。

10年くらい前の話では、「中部以南にはヤンバルクイナがいなくなった」と言ってました。

マングースがあれから北上していれば、ヤンバルクイナはもっと減っていそうです。

さらには、温暖化などで環境がどんどん変わっていますから、保全活動も大変でしょうね。

自然が好きな人はぜひ旅行してみたいエリアではないでしょうか。

『ちむどんどん』効果で、2022年の夏は観光客も増えそう。

ただ、エリアが広いので1日にでは見て回れなさそうですね!

ドラマ『ちむどんどん』では、民俗学者の青柳史彦(戸次重幸)が、

息子の和彦(宮沢氷魚)と山原村にやって来ます。

青柳史彦は、民俗学者なんですよね。

豊かな自然の中で、沖縄独特の文化で生きてきた人たちを調査しているようです。

ドラマでも、豊かな自然が観られそうです。

ドラマでは名護市から北がやんばる(4/11追記)

4/11放送の第1話で、ドラマの舞台となる「やんばる」の場所の地図がでました。

ドラマでは、「名護市から北」をやんばると位置付けているようです。

半島が左に突き出ているところから北、ということですね。


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【ちむどんどん】山原村のモデルと場所まとめ

まとめ
  • 『ちむどんどん』の山原村(やんばるそん)は架空の集落と思われる
  • 山原村のモデルは、沖縄本島の北部「やんばる」地域
  • 広義の「やんばる」は、恩納村・金武町から北部エリア
  • 狭義の「やんばる」は、国頭村・大宜味村・東村の3村
  • 『ちむどんどん』では、名護市から北を「やんばる」としている

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