2022年前期の朝ドラ『ちむどんどん』は、沖縄が舞台です。
予告動画を観て
「山原村(やんばるそん)の場所って、沖縄のどこ?」
「山原村のモデルはあるの?」
と思った人もいるでしょう。
この記事では、『ちむどんどん』の
山原村(やんばるそん)の場所やモデルはどこ?
について、地図を使って分かりやすく解説します。
ロケ地の場所については、別の記事にまとめましたのでご参照ください。
【ちむどんどん解説】山原村のモデルは沖縄北部のやんばる地区!
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— 連続テレビ小説「ちむどんどん」 (@asadora_nhk) April 3, 2022
#ちむどんムービー 予告動画
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放送直前!1分で「#ちむどんどん」
4月11日(月)のスタートまでお楽しみに#ちむどんどん #朝ドラ#4月11日ちむどんどんスタート pic.twitter.com/2Yb7U9d3Xx
山原村(やんばるそん)は架空の集落?
上の『ちむどんどん』の予告動画を観ていたら、
1964年(昭和39年)
沖縄・山原村(やんばるそん)
とテロップが出ます。
ヒロイン比嘉暢子の家族は、沖縄県の山原村に住んでいるという設定のようです。
調べてみたところ、2022年現在、沖縄には山原村という集落はないようです。
「平成の大合併で吸収されて、昔はあった村なのかな?」と思って、過去にさかのぼって調べました。
しかし、ネットで検索する範囲では見つけられませんでした。
過去にも山原村という集落はないようです。
ヒットしたのは、「石垣島の山原村」でしたが、沖縄本島ではないので違うでしょうね。
ということで、『ちむどんどん』に登場する「山原村(やんばるそん)」は、架空の集落のようです。
【地図】山原村(やんばるそん)のモデルは沖縄本島北部
『ちむどんどん』の公式ガイドブックには、山原村について以下のように書いてあります。
碧い海、広い空。
沖縄本島の北部に位置する、自然豊かなやんばる地域のとある村。
引用:『ちむどんどん』公式ガイドブック Part1
以上のことから、ドラマの山原村は、沖縄北部の「やんばる地区」をモデルにしていると推測できます。
しかし、やんばる地区は明確に決められた境界線がないようなのです。
「ざっくり言って北部」という感じで、いかにも沖縄らしいですよね。
山原(やんばる)の意味を調べてみました。
「やんばる(山原)」とは、「山々が連なり森の広がる地域」を意味する言葉で、亜熱帯照葉樹林の森が広がる沖縄島北部を指しています。
引用:環境省やんばる野生生物保護センター ウフギー自然館
地図で見てみましょう。
広義には恩納村・金武町から北部
北部広域市町村圏事務組合が運営するサイトでは、
「やんばる観光ガイドマップ」として、
恩納村・金武町から以北と位置づけています。
上の地図では、一番南にあたる場所から北ということですね。
また、「名護市から北がやんばる」という感覚の沖縄県人も多いようです。
名護市は、左にぽこっと半島が突き出ていますが、その付け根辺りですね。
『ちむどんどん』のロケ協力地のリストを見ると、名護市とか入ってます。
美ら海水族館も、広義では「やんばる」エリアですね。
広義の「やんばる」に該当する市町村は以下の通りです。
- 名護市(なごし)
- 国頭村(くにがみそん)
- 大宜味村(おおぎみそん)
- 東村(ひがしそん)
- 今帰仁村(なきじんそん)
- 本部町(もとぶちょう)
- 恩納村(おんなそん)
- 宜野座村(ぎのざそん)
- 金武町(きんちょう)
狭義にはやんばる3村
狭義での「やんばる」は、
- 国頭村(くにがみそん)
- 大宜味村(おおぎみそん)
- 東村(ひがしそん)
の3つの村を指します。
おそらく『ちむどんどん』の山原村は、この3村をモデルにしているのではないでしょうか。
地図でいうと、黄色い丸枠で囲っているところです。
2016年には国立公園に指定され、2021年には世界自然遺産にも登録されました。
- やんばるの森は、日本全土の0.1%の面積
- 日本で確認されている鳥類の約半数が生息
- 日本のカエルの約25%が生息
- ヤンバルクイナなどの固有種・希少種も生息
- 石灰岩の海食崖・カルスト地形など列島形成の歴史が分かる
- マングローブ林が豊か
「やんばる」が名前につく固有種の動植物は15種類ほど生息しているようです。
- ヤンバルクイナ
- ヤンバルホオヒゲコウモリ
- ヤンバルテナガコガネ
- ヤンバルクロギリス
- ヤンバルトサカヤスデ
などですね。
一番有名なのは「ヤンバルクイナ」でしょうね。
「クイナ」は沖縄方言で「鳥」という意味なので、「やんばるの鳥」という意味になります。
名前からして、おそらく戦前はやんばるエリアにたくさんいたのでしょうね。
以前、沖縄に旅行に行った時にガイドさんが
「戦後、ハブ対策で外来種のマングースをたくさん輸入して放したんです。
そうしたら、マングースがヤンバルクイナを捕食して、激減してしまいました」
と言っていました。
毒蛇ハブの駆除のために、学者が天敵で外来種のマングースを沖縄に持ち込んだのだそう。
「でも、マングースもわざわざ危ないハブを獲るより、ヤンバルクイナの方が美味しくて楽なんですよね」
と言ってました。
今では、「外来種は持ち込まない」は当たり前の常識となっていますが、昔は違ったんですね。
安易に外来種に頼ったため、生態系が崩れてしまったというわけです。
10年くらい前の話では、「中部以南にはヤンバルクイナがいなくなった」と言ってました。
マングースがあれから北上していれば、ヤンバルクイナはもっと減っていそうです。
さらには、温暖化などで環境がどんどん変わっていますから、保全活動も大変でしょうね。
自然が好きな人はぜひ旅行してみたいエリアではないでしょうか。
『ちむどんどん』効果で、2022年の夏は観光客も増えそう。
ただ、エリアが広いので1日にでは見て回れなさそうですね!
ドラマ『ちむどんどん』では、民俗学者の青柳史彦(戸次重幸)が、
息子の和彦(宮沢氷魚)と山原村にやって来ます。
青柳史彦は、民俗学者なんですよね。
豊かな自然の中で、沖縄独特の文化で生きてきた人たちを調査しているようです。
ドラマでも、豊かな自然が観られそうです。
ドラマでは名護市から北がやんばる(4/11追記)
4/11放送の第1話で、ドラマの舞台となる「やんばる」の場所の地図がでました。
ドラマでは、「名護市から北」をやんばると位置付けているようです。
半島が左に突き出ているところから北、ということですね。
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【ちむどんどん】山原村のモデルと場所まとめ
- 『ちむどんどん』の山原村(やんばるそん)は架空の集落と思われる
- 山原村のモデルは、沖縄本島の北部「やんばる」地域
- 広義の「やんばる」は、恩納村・金武町から北部エリア
- 狭義の「やんばる」は、国頭村・大宜味村・東村の3村
- 『ちむどんどん』では、名護市から北を「やんばる」としている