映画『プラダを着た悪魔』では、メリル・ストリープ演じるミランダが、部下に悪魔のようなパワハラ・無茶ぶりを発揮します。
最後はアンディを見てふっと笑いますね。
映画の中で、ミランダが唯一笑顔を見せるシーンです。
この記事では、「どうしては笑ったのか」について解説します。
【プラダを着た悪魔】最後(ラスト)のミランダが笑うシーンは見せ場!
映画『プラダを着た悪魔』で、ハイファッション雑誌「ランウェイ」の編集長ミランダは、めったに笑わない人物とされています。
コレクションのプレビューで最後に笑ったのは、「2001年のトム・フォードだ」という場面もありましたね。
ミランダが映画で唯一笑うのは、最後のシーンだけ。
Okay that half smile Logan did at the end of #Succession last night also happened with Meryl Streep at the end of Devil Wears Prada and for basically the same reason pic.twitter.com/1W45PodcYh
— Kristin (@EmailSnarketing) October 15, 2019
ネットには、この場面が好きだという声が上がる一方、「ミランダはどうして笑ったのか、イマイチ分からない」という声も。
SNSでの感想を見てみましょう。
『プラダを着た悪魔』は、最後の方の展開が速いので、ちょっと分かりにくかったりしますよね。
この記事では、「どうしてミランダは最後に笑ったのか」についてまとめています。
「最後にアンディが突然仕事を辞めた理由は?」
「アンディとネイトは結局よりを戻したの?」という内容については、こちらの記事をご参考ください。
【プラダを着た悪魔】最後(ラスト)にミランダが笑うのはなぜ?
映画のラストで、アンディが道路の向かい側にミランダを見つけ、笑顔で手を振るシーンがあります。
ミランダは車の中からアンディを眺め、ふっと笑いますね。
Okay that half smile Logan did at the end of #Succession last night also happened with Meryl Streep at the end of Devil Wears Prada and for basically the same reason pic.twitter.com/1W45PodcYh
— Kristin (@EmailSnarketing) October 15, 2019
映画の中で、ミランダが唯一笑う、とても印象的なシーンです。
ネットを見ると
「あんな辞め方して、どうしてアンディは笑って手を振るのか」
「どうしてミランダが笑ったのか、意味がわからない」
という声がありました。
まずは、アンディがミランダに笑顔で手を振った理由を考えてみましょう。
アンディは、ミランダを見かける直前に、ニューヨークのミラー紙の面接を受けています。
面接担当者が、「君について聞くため”ランウェイ”に電話した」と言いますね。
ミランダが「今までのアシスタントで最も期待を裏切ってくれた。君を雇わないなら私は大バカ者だ」
と直接FAXで返答してくれたことを聞かされます。
ミランダは、「パリで突然仕事を放り出されて、非常に迷惑だった」と言うこともできたはずです。
しかしそうは言わなかった。
さらには、「あの」ミランダが、自分でFAXの返事を書いてくれた。
ミラー紙のビルを出たアンディは、機嫌がよく笑顔でした。
映画では合否については触れていませんが、成り行きからして結果は良さそうです。
夢が叶うかどうかの時に、ミランダの一言が大きく助けてくれたわけですね。
アンディの性格からすると、「ありがたい」と感じたのではないでしょうか。
なので、アンディがミランダに笑顔で手を振ったのは、
「元気にやってます。ありがとう」というような気持ちを伝えたかったのだろうと思います。
次に、「ミランダはどうして笑ったのか」を考えてみましょう。い
ミランダの価値観では、「先へ進もうと、自分で決断すること」は、不可欠で大切なことです。
アンディは自分で決断して、ミランダの元を去りました。
また、ミランダはアンディを「私に似てる」と評価し、認めています。
アンディを否定すると、ミランダ自身を否定することになります。
ミランダの性格からして、自分を否定するような行動や発言はしないはずです。
それと、再び「ダサイ服のアンドレア」に戻ったのを見て、少なからず思うところがあったはず。
ミランダからすると、あれだけファッションについて学びセンスを磨いたのに、それを捨てるなんてありえないことでしょう。
まあ、ミランダならしない決断ですよね。
でも、ミランダに似てるところもある。
自分で「潔く捨てる」という決断をしたアンドレアを、小気味よく思ったのではないでしょうか。
ミランダにとってアンディは、「私に憧れず、あれだけのものをさっさと捨て、違う世界で生きていく、私に似た人」というポジションなのではないでしょうか。
「そんな人、これまでいたかしら?」という思いが、あの笑顔に表れたのではないかなと思いました。
ちなみに、原作の小説には、最後にミランダが笑うシーンはありません。
アンディの仕事の辞め方も、ネイトとの結末も違います。
こちらの記事もご参照ください。
【プラダを着た悪魔】最後(ラスト)にミランダが笑う意味や理由の解説まとめ
今の時代からすると、パワハラ上司のミランダ。
アンディの立場で映画を観ると、いたたまれないですよね。
だから最後のミランダの笑顔に心温まる人が多いのでしょう。
ミランダが最後に笑ったのは、
ミランダが認めるほど仕事ができるようになり、ファッションセンスも身についたのに、それを潔く捨てるという決断をしたアンディを、小気味よく思ったから。
ミランダは、自分で決断して生きていく人が好きです。
ダサイ服に戻るという、ミランダなら絶対にしない決断をしながらも、どこかミランダに似ているというアンディの存在を、面白く思ったのではないでしょうか。