映画『ショーシャンクの空に』タイトル
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映画『ショーシャンクの空に』では、アンディが刑務所中に響き渡るようにクラシックレコードをかけるシーンがあります。

服役囚たちがみな手を止めて歌に聞き入る、とても印象的な場面でした。

この記事では

  • アンディが流したのは、オペラの何の曲?
  • 『フィガロの結婚』に込められた意味や理由は?
  • 『フィガロの結婚』はどんな内容のオペラ?

について、解説と考察をまとめています。

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【ショーシャンクの空に】クラシックオペラ曲名と動画

映画『ショーシャンクの空に』では、アンディが刑務所中に響き渡るようにオペラのレコードをかけるシーンがあります。

あのクラシック音楽の曲名は、モーツァルトの『フィガロの結婚』です。

3幕でスザンナと伯爵夫人が歌う『手紙の二重奏』ですね。

イタリア語で歌っていますが、下の動画は日本語訳もついていて分かりやすいです。

青い服を着た小間使いのスザンヌが、伯爵宛てへの手紙を書いています。

ピンクの服を着ているのは、伯爵夫人です。

二人で「手紙に何て書く?」という感じで、確かめながら書いてるんですね。

その掛け合いが歌詞になっています。

「優しいそよ風が今夜そよぐでしょう

 松の木のかたわらで…あとはお分かりに」

と、伯爵をこっそり呼び出す手紙を書いています。

この『手紙の二重奏』が歌われるシーンは、伯爵夫人と小間使いがふたりで、伯爵をこらしめるために、罠をしかけようと企む場面なのです。

なぜなら、妻に飽きた伯爵が、やたらと小間使いスザンヌにちょっかいを出すんですね。

スザンヌは結婚前で迷惑しており、夫人は夫の心変わりに悲しいやら腹が立つやら、という状況。

そこで、「よーし、ふたりで伯爵をこらしめよう!」と一致団結し、おとしいれる手紙を書いたのでした。

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【ショーシャンクの空に】オペラ『フィガロの結婚』を流した理由と意味は?

映画で観ると、アンディが『フィガロの結婚』のレコードをかけて、刑務所に響き渡らせるシーンは、とても優雅に感じます。

映画で、なぜ『フィガロの結婚』の曲が使われたのでしょう?

【理由1】刑務所を痛烈批判するため

実は、『フィガロの結婚』は貴族を痛烈に批判しているオペラなのです。

そのため、何度も上演禁止になっています。

ルイ16世は大激怒して、「この上演を許すくらいなら、バスティーユ監獄を破壊する方が先だ」と言ったそう。

王侯貴族からすると、それくらいバカにされてると感じたんですね。

『ショーシャンクの空に』で、そんな『フィガロの結婚』の曲が使われたのも、刑務所批判の意味が込められていたのでしょう。

閉じられた刑務所という世界で、特権をかさに好き勝手やっている所長や刑務官たち。

その刑務官をトイレに閉じ込め、部屋の鍵もかけて、怒鳴る所長たちをよそに、大ボリュームで『フィガロの結婚』を流します。

教養のあるアンディは。もちろん『フィガロの結婚』がどんなオペラか知っていたはず。

アンディの反骨精神がまざまざと描かれた名場面でしたね。

【理由2】音楽という豊かさが自由にする

刑務所に『フィガロの結婚』の曲が流れるシーンで、レッドは次のように語っていました。

 俺はこれが何の歌か知らない 知らない方がいいことだってある。

よほど美しい内容の歌なんだろう。

心が震えるぐらいの、この豊かな歌声が我々の頭上に響き渡った。

美しい鳥が訪れて塀を消すかのようだった。

短い間だがみなが自由な気分を味わった。

引用元:映画『ショーシャンクの空に』

 レッドは知りませんでしたが、『手紙の二重奏』は「よほど美しい内容の歌」というわけではありません。

「今夜、松の木のかたわらに来てくださいね」と呼び出して、罠にはめる歌です。

 レッドに「よほど美しい内容の歌なんだろう」と言わせたのは、レッドの無知を強調するためであり、ある種の皮肉も込められていると思います。

歌の内容について誤解をしているものの、レッドは自由な気分を味わいました。

なぜか?

クラシック音楽の豊かさに、魅了されたからですよね。

劇中で、アンディは心の豊かさを大切にするよう仲間に説いています。

懲罰房に入れられた2週間も、脳内で音楽を奏でて乗り切っています。

弱肉強食で殺伐とした刑務所で、豊かさや自由を描いたシーンだったと思いました。

【理由3】ラストの伏線

今回、ひさしぶりに原作小説を読みなおしてみました。

実は、映画の「アンディがオペラのレコードをかける」というシーンは、原作小説にはありません

なぜ『フィガロの結婚』を選曲したかは、理由を2つ前述しました。

『フィガロの結婚』には、たくさんの曲がありますが、その中でも『手紙の二重奏』を選曲したのには理由があると思います。

リンクを貼ったYouTube動画を見て気づいたのですが、何度も「松の木のかたわらで」というフレーズが出てきます。

これはラストの「樫の木のそばの黒曜石の下」の伏線なんですね。

映画では、アンディがレッドに「バクストンの石垣に黒曜石がある」と教えます。

レッドが、どこの石垣か目印になるものはないかと尋ねると、アンディは「大きな樫の木がある」と答えました。

実は、「樫の木のかたわら」というのも原作小説にはない言葉なのです。

映画でわざわざ付け足してるんですね。

ということで、オペラの歌詞に「松の木のかたわら」が出てきて、

後半のセリフに「樫の木の側」と出てくるのは偶然の一致ではないんですね。

松の木ではなく樫の木にしたのは、バクストン周辺には松の木が生えないからかなあと思いました。

映画で『手紙の二重奏』が使われているのは、ラストの伏線なっているんですね。

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『フィガロの結婚』はどんなオペラ?

『フィガロの結婚』はラブコメのドタバタ劇

最後に、『フィガロの結婚』はどんな内容のオペラか、簡単に解説します。

ひと言でいうと「ラブコメで、サプライズのあるドタバタ劇」です。

登場人物が互いに横恋慕したり、陥れようと策略をめぐらせます。

そして伯爵が、すごーくアホっぽいです。

ルイ16世が激怒したのは、「貴族階級をコケにして!」ということだったのでしょう。

 『フィガロの結婚』は、三部作の2作目。

  • 『セビリアの理髪師』
  • 『フィガロの結婚』
  • 『罪ある母』

と3作シリーズです。

『フィガロの結婚』の簡単あらすじ

1作目の『セビリアの理髪師』で、フィガロは床屋兼何でも屋でした。

そして、伯爵の結婚で一役買ったので、伯爵の家来になったのです。

2作目では、伯爵は妻に飽きてしまい、フィガロの恋人・スザンナにモーションをかけます。

スザンナは困惑。フィガロは憤慨。

伯爵夫人は夫の変化を悲しんでいました。

一方、フィガロを恨んでいる医者が、仕返しをしようと年増の女中頭と手を組みます。

年増の女中頭は、フィガロにお金を貸していたのです。

「借金を返せなかったら、結婚します」という証文を取っていました。

で、女中頭は「結婚して」とフィガロに迫り、裁判になるのです。

ところが。

裁判の過程で、「実は、フィガロは女中頭の生き別れた息子だった」と判明します。

さらには、父親はフィガロを陥れようとした医者だったのです。

母親が息子に結婚を迫り、父親は息子を陥れようとする。

すごくないですか?びっくりしますよね?

しかし「わたしたち、親子だったんだ!」3人は大喜びで、抱きしめ合います。

フィガロのピンチが一件落着したので、スザンナと結婚できることに。

残る問題は浮気症の伯爵だけ。

スザンナと伯爵夫人は、伯爵を懲らしめるために一緒に策を練って手紙を書きます。

(二人の会話が、『ショーシャンクの空に』で流れたオペラ曲です)

フィガロとスザンナの結婚式で、スザンナはこっそり伯爵に手紙を渡します。

そして、スザンナと伯爵夫人は衣装を交換して入れ替わるのです。

伯爵夫人に化けたスザンナに、フィガロが「実はお慕いしていました」と口説く芝居をします。

だまされた伯爵が「家来が妻に言い寄ってる!許さんぞ!」と大騒ぎ。

そこへスザンナに変装した伯爵夫人が登場し「私からお願いしたら許してくれますか?」と言うのです。

伯爵は驚き、事の次第を理解し、妻に謝り、めでたしめでたし、で幕を閉じます。

 本当は、もっと登場人物が多く、恋バナが複雑に入り混じっているのですが、簡単にまとめました。

オペラと聞くと、それだけて「高級感」「セレブ感」を感じますよね。

でもかなり笑える内容なのです。

三谷幸喜さんのドタバタコメディを連想してしまうハチャメチャぶり。

国王が禁止しても、人気だったのが分かる気がします。

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【ショーシャンクの空に】オペラクラシック曲まとめ

まとめ
  • アンディが刑務所でかけるクラシックレコードは、オペラ『フィガロの結婚』の「手紙の二重奏」
  • 映画で『フィガロの結婚』の曲を使った理由は、刑務所を批判する意味と、心の豊かさを大切にという意味が込められている
  • 『手紙の二重奏』を使った理由は、ラストへの伏線
  • オペラ『フィガロの結婚』は、サプライズのあるラブコメ・ドタバタ劇
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