映画『22年目の告白』で、東京連続絞殺殺人事件の真犯人は、ニュースキャスターの仙堂俊雄でした。
超有名人の仙堂が残虐な連続殺人犯だったとは、本当にすごい結末でしたね!
しかし展開が速すぎ、どんでん返しすぎで、
「仙堂はどうして人を殺したの?動機は?」
というのが、ちょっと分かりにくかったかもしれません。
実は、映画と小説では、仙堂の動機の説明が少し違うのです。
この記事では、
- 真犯人・仙堂俊雄の殺人動機は?
- 映画と小説での動機と違い
について、分かりやすく解説します。
ちなみに、ネットで検索すると「仙道」で出てきますが、正しくは「仙堂」です。
【22年目の告白】真犯人・仙堂俊雄の動機は?
【映画版】真犯人・仙堂俊雄の動機
東京連続絞殺事件は、非常に残虐な事件でした。
しかも、真犯人は超有名なニュースキャスターの仙堂俊雄。
一体、なぜ仙堂はあんな連続殺人事件を起こしたのでしょうか?
映画だと、仙堂俊雄は取り調べの中で、殺人の動機を次のように説明しています。
セリフを確認してみましょう。
戦場で大切な人を失ってから、
体の中に黒く深い闇のようなものが拡がっていって、
どれだけ仕事で褒められても、その闇は一向に照らされない。
寂しいですよ、そりゃ。
かろうじて光があるとしたら、この世に自分と同じ境遇の人がいるということですかね
引用:映画『22年目の告白-私が殺人犯です-』
仙堂にとっては、「こんな思いをしてるのは、自分ひとりじゃない」という思いが、救いだったようです。
確かに「なぜ、自分だけがこんな目に遭うの?」というセリフは、リアル世界でも聞くことがあります。
例えば、病気になったり、事故にあったり、自分だけが理不尽な目にあってると思った時ですね。
仙堂は「なぜ俺だけが、こんな思いをしなければならないのか」という気持ちから、逃れたかったのかもしれません。
「なぜ俺だけ?」にあるのは、怒りや悲しみ、後悔や孤独感など、いくつもの感情が交じり合っています。
仙堂は、中東の戦場で、友人を目の前で殺されました。
そんな体験と感情を抱えて生きていくのは、とてもつらいですよね。
仙堂は次のことも言っていました。
面白い。面白いなあ。
22年越しにこんな顔に会えるとは思わなかったよ。
君は鏡像だ。鏡に映ったもう一人の私だ。
大切な人がいなくなって、なぜ自分だけが生きているのか分からない。
そうだろ?
分からないと、人は頑張るんだよ。
心に空いた穴を埋めるために必死で頑張る。
刑事の牧村も、あの病院の院長も、ヤクザも、あの小さな女の子も、よく頑張った。
でも君が最高だ。
顔を変え、戸籍を変え、よく頑張った。最高傑作だ。
引用:映画『22年目の告白-私が殺人犯です-』
仙堂は、中東の戦場から日本に帰国した後、連続絞殺殺人事件を起こします。
そして、被害者遺族を丹念に取材して、ニュースキャスターとなりました。
仙堂は、遺族が家族の死を目の当たりにした後、どれくらい頑張って生きているか、確認するために取材していたのです。
(ちなみに小説では「彼らがどう生きるかを堪能するためだった」と書かれています)
自分と同じくらい、頑張ってるだろうか。
頑張っている遺族を見て、
「ああ、自分はひとりじゃない。この人も苦しみから逃れるために頑張ってる」
と思ったのでしょう。
そして、その中でも整形手術して「曾根崎雅人」に戸籍まで変えた小野寺拓巳を
「鏡に映ったもうひとりの自分だ」
と思って、最高傑作と讃えたのでした。
どういう心理状態なのか、ちょっと想像を絶するものがあります。
刑法39条は「 心神喪失者の行為は、罰しない。心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。」という法律です。
ニュースキャスターの仕事をしっかりこなしているので、適用されるのか微妙です。
けれどやはり深く病んでいる感じはしますよね。
【小説版】真犯人・仙堂俊雄の動機
さて、小説版での仙堂俊雄の殺人の動機については、どう書かれているでしょうか。
小説では、動機について説明するのは、仙堂本人ではありません。
曾根崎雅人(小野寺拓巳)が、種明かしするような感じで、動機を説明するのです。
長いので、2つに分けて確認しましょう。
さっき山縣さんに訊きました。
トラウマを負った人間が自分のされた行為を他者にふるまうことがある、と。
引用:映画『22年目の告白-私が殺人犯です-』
映画でも、曾根崎が駐車場で山縣院長に尋ねていましたね。
映画では、院長は答えていませんが、小説では答えています。
例えば、親やクラスメイトに暴力をふるわれる子供が、弟や妹を殴るという連鎖が、実際ありますよね。
小説では、仙堂の友人は絞殺されたと明かされています。
反政府勢力は敵を捕らえると、仲間の目前で見せつけるように絞殺。
そうすることで敵対勢力に、恐怖を与えることが目的でした。
どうですか。東京連続絞殺事件と手口が似ていると思いませんか?
あなたは目の前で友人が殺されたことで激しいトラウマを負った。
そしてそのトラウマを解消するために、あんな事件を起こした
引用:映画『22年目の告白-私が殺人犯です-』
小説版では、仙堂俊雄の殺人動機は「トラウマを解消するため」と説明されています。
ちなみに映画で仙堂が言っていた
「かろうじて光があるとしたら、この世に自分と同じ境遇の人がいるということですかね」
というセリフやシーンは、小説にはありません。
「みんな一生懸命頑張った」
「お前が最高傑作だ」
というシーンは、小説にもあります。
仙堂俊雄の殺人動機を総括
今日は #恋人の日 里香を思いやる拓巳、この若い恋人同士が事件にどう関わっているのか… 気になる方は是非劇場まで! #野村周平 #石橋杏奈#22年目の告白 https://t.co/7L8uh6ZflD pic.twitter.com/BTtec6hI04
— 映画『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』 (@22kokuhaku) June 12, 2017
映画と小説では、仙堂俊雄の殺人動機は、説明が異なっていることが分かりました。
順番で言うと、映画が先で、ノベライズ化したのが小説です。
(つまり、小説が原作というわけではない)
しかし、ストーリーとしては、ほぼ同じです。
どちらかというと、
- 映画の方が、分かりやすく説明してある
- 小説の方は、医学的・科学的に動機を説明している
と言えるように思います。
映画と小説の動機の説明が異なっていても、どちらも嘘ではないと思うんですよね。
なので、仙堂の殺人動機を総括すると、
- 目の前で友人が殺されたトラウマを解消するため
- 「こんな思いをしてるのは、自分ひとりじゃない」と苦しみから逃れるため
と言えるのではないでしょうか。
また仙堂は、拓巳と同じように「死にたいけど、死ねない」という相反する想いも、抱えていたようです。
【22年目の告白】解説・考察記事の一覧
『22年目の告白』の動画配信を無料視聴するには?
『22年目の告白』は2022年1月27日に、金曜ロードショーで放送されます。
「展開が速かったから、もう1回観たい」
「録画するの忘れた!」
という人もいるでしょう。
話がちょっと複雑で、登場人物も多いので
「あれ?どういうこと?」
「何て言った?」
と見直したいシーンがあったりしますよね。
2022年1月26日現在、『22年目の告白–私が殺人犯です–』の動画を配信しているところは6社です。
このうち「月額料金で見放題」で「無料視聴期間」があるのは、3社。
- U-NEXT
- Hulu
- プライムビデオ
ちなみに、U-NEXTは2022年1月31日23時59分で配信終了しますので、ご注意ください。
初回登録する人には、Huluがオススメです。
- 無料視聴期間が2週間ある
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という特徴があります。
※表は右にスクロールできます。
月額料金 | 無料期間 | 初回登録 ポイント | 特徴 | |
U-NEXT | 2189円 | 31日間 | 600pt | 配信数が 業界最多 |
Hulu | 1026円 | 2週間 | 無し | 追加課金なし 日テレ系 |
Netflix | 990円 1490円 1980円 | 無し | 無し | 独占配信多い |
プライムビデオ | 500円 | 30日間 | 無し | Amazon会員 |
music.jp | 1958円 | 30日間 | 1600pt | ポイント充実 |
ABEMAプレミアム | 960円 | 2週間 | 無し | 独占配信多い |
※本ページの情報は、2022年1月26日時点の内容です。
最新情報は、各社公式サイトでご確認ください。
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【22年目の告白】真犯人仙堂の動機まとめ
- 映画では、仙堂の動機は「こんな思いをしてるのは、自分ひとりじゃない」と苦しみから逃れ、救いを求めるためと説明されている
- 小説では、「目の前で友人が絞殺されたトラウマを解消するため」と説明されている