映画『罪の声』のタイトル

202010月に公開された映画『罪の声』

80年代に実際に起きた「グリコ森永事件」を下敷きにしています。

犯人の一人とされているのが「キツネ目の男」ですが、容疑者とされたのが宮崎学氏。

宮崎学氏は、グリコ森永事件で容疑者とされたことについて、自身の著書で詳しく語っています。

この記事では、

  • 実際のグリコ森永事件とはどんな事件?

  • キツネ目の男の画像や人物像は?

  • 容疑者とされた宮崎学氏は、どんな人?

について、まとめました。

グリコ森永事件はどんな事件?

グリコ森永事件は、昭和に起きた未解決事件のひとつです。

概要を簡潔にまとめてみました。

グリコ森永事件とは?
  • 1984年3月~1985年8月にかけて起きた

  • 大阪府や兵庫県の食品会社に対する脅迫・誘拐事件

  • 犯人は「かい人21面相」を名乗った

  • 脅迫された企業
    江崎グリコ
    丸大食品
    森永製菓
    ハウス食品
    不二家
    駿河屋

  • 誘拐された社長:江崎グリコの江崎社長(入浴中に全裸で誘拐)

  • 青酸菓子事件:1984年5・9月、1985年2月の3回(グリコ、森永製品)

  • 江崎グリコ本社放火:1984年4月に試作室が全焼

  • 2000年2月13日に、すべての事件の時効が成立

グリコ森永事件は、関西で約1年半にわたって連続して事件が発生。

ひとつの都道府県内では収まらなかった事件のため、警視庁広域重要指定事件に指定されました。

関西で起きた事件ですが、東京都の警察である警視庁が、指揮を執ることになったんですね。

犯人を名乗っていた「かい人21面相」は、関西弁で書かれた脅迫状を送ってくるという特徴がありました。

脅迫状は、警察を愚弄するような内容のものも多くありました。

また、各企業に多額の身代金等を要求しましたが、受け渡しは一度も実現していないのも特徴です。

特に江崎グリコは、社長の身代金として10億円と金塊100kg、その後は6千万円、12千万円、3億円と、複数回にわたって要求されました。

驚くことに、江崎社長は入浴中に銃で脅されて、全裸で誘拐されています。

社長家族が、「お金なら出します」と言ったそうですが、犯人は「金はいらん」と答えているんですね。

事件発生時は、子供たちも在宅していましたが、わざわざ扱いにくい成人男性を誘拐しています。

そのため、身代金目的ではなかった可能性が指摘されています。

青酸ソーダ入りのグリコや森永製品が、スーパーなどで発見されたことにより、当時は全国で大騒ぎになりました。

青酸ソーダ入りの菓子はすべて回収され、被害者は出ませんでした

これを機に、グリコや森永製品などの菓子が、透明フィルムで包装されるようになったのです。

犯人の一人とされる「キツネ目の男」も、複数の警察官が目撃しているにも関わらず、事件は未解決のまま時効を迎え、完全犯罪となりました。

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【画像】グリコ森永事件のキツネ目の男とは?

グリコ森永事件の犯人は、単独犯ではなくグループであることが分かっています。

その一人が、通称「キツネ目の男」と呼ばれている男です。

年齢は35歳~45歳、身長175センチ

釣り目という、分かりやすい特徴がありますね。

当時は、新聞やニュースなどで、連日この似顔絵が報道されていました。

現金の受け渡しは一度も実現しなかったのに、「キツネ目の男」は、どうして犯人の一味と分かったのでしょう?

それは、電車やサービスエリアの現金受け渡し現場で、複数の警察官が目撃してるからです。

警視庁は「犯人を一網打尽にする」という方針であったため、職務質問をしたいという捜査員の要請を拒否。

このキツネ目の男は、時効までに全国から9千件以上の情報が寄せられたそうですが、結局捕まりませんでした。

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【比較画像】グリコ森永事件のキツネ目の男の容疑者とされた宮崎学とは?

事件当時、キツネ目の男の容疑者の一人として、宮崎学さんが挙がっていました。

宮崎学さんは現在は作家ですが、家系がヤクザで、事件当時は地上げ屋などをやっていたんですね。

宮崎学さんが「キツネ目の男」の容疑者とされた経緯などは、自身の著書『突破者 戦後史の陰を駆け抜けた50年』などに詳しく書かれています。

宮崎学さんが「キツネ目の男」の容疑者とされた主な理由を挙げます。

  • 「キツネ目の男」の似顔絵にそっくり

  • 年齢や身長・体型が、「キツネ目の男」に一致

  • 江崎グリコの労働争議に関わったことがある

  • 犯行現場に土地勘がある

  • 事件に似た車両を身内が所有

  • 身内が犯人グループが使用したのと同種のタイプライターを所持

事件当時の宮崎学さんと、「キツネ目の男」の似顔絵を比較してみましょう。

驚くほど似てますよね。

しかし、「キツネ目の男」が目撃されている日時は、2回とも明確なアリバイがあったため、捜査線上から外れたそうです。

宮崎学さんご本人が、著書などでよく「キツネ目の男」の話をするので、容疑者とされたことが世間で広く知られるようになりました。

本物の犯人たちは、今どうしているんでしょうね。

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【罪の声】解説・考察記事一覧

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【画像】グリコ森永事件のキツネ目の男のまとめ

1980年代に、日本全国を恐怖におとしいれたグリコ森永事件。

1年半にわたって連続して起こり、目撃情報も多いのに、2003年に時効が成立した未解決事件です。

犯人グループの一人である「キツネ目の男」は、特徴ある風貌ですが、現在にいたるまで捕まっていません。

現在は作家の宮崎学さんは、顔が似ていることなどから容疑がかかりましたが、アリバイがあるため捜査が打ち切られています。

この辺りの話は、著書『突破者 戦後史の陰を駆け抜けた50年』『グリコ・森永事件 最重要参考人M』『突破者の痛快裏調書』に詳しいので、興味のある方は読んでみるといいかもしれません。

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