劇場版『名探偵コナン緋色の弾丸』ポスター
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大人気シリーズ第24作目『名探偵コナン緋色の弾丸』では、「クエンチ」という聞きなれない言葉が出てきました。

健康診断中に、天井の通風孔から白い煙が噴き出して、みんなバタバタと倒れていきました。

灰原哀が「このままじゃ、全員確実に死ぬ」と言うので、観てる方も焦りましたね。

この記事では、

  • MRIのクエンチとは何?

  • クエンチが起きるとどうなるの?

  • 犯人はどうやって、クエンチを起こした?

  • クエンチが起きたのに、どうして助かった?

について、解説します。



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【コナン緋色の弾丸】MRIのクエンチとは何?分かりやすく解説!

劇場版『名探偵コナン緋色の弾丸』ポスター

『名探偵コナン 緋色の弾丸』では、健康診断中にMRIのクエンチが起きました。

幸い、犯人が屋外に排気するようダクトの設定をしていたので、死人は出なかったようです。

劇中では、灰原哀が説明をしましたが、もう一度クエンチとは何か、確認してみましょう。

クエンチとは?

クエンチとは何でしょうか?

まず、灰原哀のセリフを思い出してみましょう。

クエンチとは?
  • MRIには、超電導磁石が使われている
  • MRIの温度を低く保つために、液体ヘリウムが使われている
  • 何らかの原因で液体ヘリウムの温度が上がると、爆発的に気化する

これがクエンチですね。

 『医療機器学』という、専門誌の論文で調べてみたところ、次のことが書かれていました。

クエンチのヘリウム
  • 急速に気化した液体ヘリウムは、体積が700倍になる
  • 気化したヘリウムガスの温度は、マイナス約200
  • ヘリウムガス自体は透明で、無害
  • 火災の煙のように見える白い濃霧は、ヘリウムガスで冷却された空気中の水分

映画では、天井から白い煙が噴き出して、あっという間に充満しました。

あれは煙ではなく、空気中の水分が一気に冷えたことによる濃霧だったのですね!

マイナス200度とのことなので、かなり冷たかったのではないかと思います。

クエンチが起きるとどうなる?

次に、「クエンチが起きると、どうなるのか」解説します。

灰原哀は、次のように説明してました。

クエンチが起きるとどうなる?
  • クエンチが起こると、ヘリウムガスが酸素濃度を急激に下げる
  • 酸素濃度が急激に下がると、数分で命に関わる
  • クエンチが起きても酸素濃度が下がらないように、通常は安全装置がある

液体ヘリウムが急激に気化すると、体積が700倍になると前述しましたね。

たとえば、縦・横・高さが5m×5m×5mのMRI室があるとしましょう。

体積は125㎥で、空気もそれだけあるとざっくり考えます。

ところがクエンチが起きて、ヘリウムガスが発生すると体積700倍になるわけです。

それだけ空気に圧力がかかるわけですね。

仮に、0.5㎥の液体ヘリウムが700倍になったとすると、350㎥になるのです。

すさまじい膨張ぶりですよね。

安全装置が作動して、強制排気ファンが作動すると、ヘリウムガスは屋外へ排出されます。

しかし排気口がふさがれていると、加圧による爆発現象が起きます。

室内にヘリウムガスが充満すると、気圧が上がって内開きのドアは開かなくなるのです。

映画で、ドアから逃げようとした人たちが「ドアが開かない!」と焦っていましたね。

あれは、ヘリウムガスが充満したために起きた現象だったのです。

ちなみに、扉をつかって出入りできない場合は、ガラスを割るしかないそうです。

ヘリウムガス自体は無害ですが、体積が700倍に膨張するため、一気に酸素濃度が下がります

酸素濃度が

  • 16%程度:頭痛や吐き気
  • 10%程度:失神やけいれんで動けなくなる
  • 6%以下:数呼吸で呼吸停止・心臓停止

となってしまうのです。

また、急激に気化したヘリウムガスは、度が約マイナス200度です。

ガスの噴出を直接浴びると、凍傷などを起こす可能性があります。

空気も冷やされて、マイナス200度近くになるでしょうから、肺が凍って、かなり痛みそうですね。

犯人はどうやってクエンチを起こした?

映画では、超電導リニアのチーフエンジニアの井上治が、クエンチを発案し実行したと言っていました。

どうやって、病院でクエンチを起こしたのか、振り返ってみましょう。

灰原哀が病院スタッフとMRI室に入ったとき、次の状態でした。

  • MRIに対応していない材質の点滴スタンドがあった
  • MRI超電導磁石に、大きな物がくっついていた
  • 緊急停止ボタンが押されていた

これは、どういうことでしょう?

超電導磁石というのは、とにかく強力な磁石です。

リニアの車体が浮き上がるくらい、磁力が強いわけですね。

そして、MRIにも超電導磁石が使われているわけですから、室内は磁石にくっつく金属は、持ち込み厳禁なのです。

MRI室に、非対応の点滴スタンドを持ち込むと、超電導磁石にくっついてしまう可能性が高いわけです。

映画での点滴スタンドは、歪んでいたと思います。

MRIに大きな物がくっついていたのは、鉄などの金属が使われていたからでしょう。

アメリカでは、誤って持ち込んだ酸素ボンベが吸着し、ボンベが頭を直撃して死亡するという事故が、実際に起きています。

クエンチが起きたのに、どうして助かった?

映画では、クエンチが起きて、病室の人たちが次々と倒れました。

けれど死者はでませんでしたね。

一体どうして、みんな無事でいられたのでしょう?

灰原哀は、「緊急ボタンを押すと、病院内の配管は全て閉じるはず」といぶかしがっていました。

病院スタッフも、「煙が出たら、院内の配管は閉じて、外へつながる配管だけが開く」と言っていました。

院内の配管がすべて閉じると、ヘリウムガスが病院内に充満します。

健康診断を受けていた人たちだけでなく、他のフロアの人たちも危険なはずですよね。

制御室へ行くと、病院内の配管設定が変えられていました。

  • 2階フロアにつながる配管を全開
  • 排気設備がフル稼働

という設定になっていたのです。そのため、

  • ヘリウムガスは、健康診断の2階フロアだけ充満
  • 充満してもすぐに排出された

ために、みんな助かったんですね。

ちなみにヘリウムガスは、「声が変わるパーティグッズ」にも使用されています。

ヘリウムガスを吸うと、声が異様に高くなるんですよね。

映画では、そこまで忠実には描かれていませんでしたが、蘭やコナン君たちは全員、声が高くなってしまっていたはずです。

それを想像すると、ちょっとおかしいですね。






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【コナン緋色の弾丸】クエンチとは何かまとめ

『名探偵コナン 緋色の弾丸』では、健康診断中に病院でクエンチという事故が発生。

かなり専門的な説明だったので、いまいち分からなかった人も多そうです。

  • クエンチとは、MRIの液体ヘリウムが何らかの原因で温度が上がり、爆発的に気化すること
  • 急速に気化した液体ヘリウムは、体積が700倍になり、酸素濃度が急激に低下する
  • 気化したヘリウムガスの温度は、マイナス約200度のため、凍死する可能性もある
  • ヘリウムガスが充満すると、内開きのドアは気圧で開かなくなる
  • 酸素濃度が6%以下になると、呼吸停止、心肺停止する
  • 映画では、ヘリウムガスが充満してもフル稼働で排気したため、被害者は出なかった

というのが、この記事のまとめです。

大人気『名探偵コナン』は、TVシリーズも劇場版も、huluで観られます!
 
赤井秀一が登場する『緋色シリーズ』も配信しています。
 
2021年4月16日現在、『緋色の弾丸』をのぞく劇場版23作がすべて観られます
 
※本ページの情報は21年4月時点のものです。最新の配信状況はhuluサイトにてご確認ください。
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