映画『シン・ウルトラマン』では、禍威獣や外星人が次々と地球にやって来ます。
ザラブ星人やメフィラス星人は、地球に来た動機や目的を映画の中で語っていました。
しかし、ウルトラマンが地球に来た動機は分かりにくかったですね。
「ウルトラマンは、なぜ地球に来たの?」と思った人も多いのではないでしょうか。
この記事では、
ウルトラマンはなぜ地球に来たのか?
光の星の掟や星間協定とは?
について、『シン・ウルトラマン』と初代ウルトラマンの比較を交えながら解説・考察します。
シン・ウルトラマンはなぜ地球に来た?
シン・ウルトラマンが地球に来た理由
映画『シン・ウルトラマン』で、ウルトラマンが何者か明かされるのは、ラストでした。
ゾーフィとウルトラマン(リピア)の会話から正体が分かり、地球に来た動機も明らかになりました。
まず、ふたりの会話を振り返ってみましょう。
ウルトラマンはゾーフィに「君が新たな光の星の使者か?」と尋ねていました。
するとゾーフィは自己紹介します。
「私の名はゾーフィ。
光の星の掟を破った君に代わり、この星の人類と呼ばれる現住生物の監視者となった。
同時に私は裁定者でもある」
ふたりの会話から、ゾーフィがウルトラマンの後任であることが分かります。
ということは、ウルトラマンは光の星の使者であり、人類の監視が役目だったんですね。
映画では特に説明はありませんでしたが、個人的には次の流れだろうと考察しています。
ウルトラマンが地球を監視中
↓
メフィラス星人が地球にやって来る
↓
メフィラスが禍威獣を使って地球に干渉
↓
禍威獣第7号ネロンガの時に、ウルトラマンが地球にやって来る
ちょっと分からないのは、ウルトラマンがいつの時点から人類を監視していたかです。
メフィラスが地球に来る前から、地球外で監視していたのかもしれません。
あるいは「地球にやたらと禍威獣が出現するようになったから、ちょっと見てきて」という感じで、地球に派遣された可能性もありそうです。
いずれにせよ、メフィラス星人の方がウルトラマンよりも先に地球に来ていました。
メフィラス星人が「外星人0号です。ウルトラマンより先に来てました」と言ってましたね。
神永新二がメフィラスに
「この星に放置された生物兵器を目覚めさせたのは君なのか?」
と尋ねていました。
メフィラスは「人類の環境破壊が原因だ」としながらも、禍威獣を利用したことは認めています。
ウルトラマンは、地球や人類を監視する役割を負っていました。
そこへ、禍威獣が次々と出現したため「変だな」と思ったのでしょう。
もし外星人が関与しているとなると、星間協定違反の可能性もあります。
ウルトラマンの監視は、光の星の掟があるため、基本的には「見守る」という態度です。
しかし、外的関与や侵入による協定違反が疑われたため、監視者ウルトラマンは地球にやってきたと考えられます。
メフィラスも、ウルトラマンをおびき出すエサとして禍威獣を使ったと認めていました。
そういう意味では、「ウルトラマンは、メフィラスの罠にはまって地球に来た」とも言えるでしょう。
初代ウルトラマンが地球に来た理由
『シン・ウルトラマン』は、主に初代ウルトラマンのストーリーをベースにしている部分が多いです。
初代ウルトラマンが、地球に来た理由も簡単に解説します。
初代ウルトラマンの仕事は宇宙警備隊で、銀河系局長という役職です。
宇宙大学の教授もしています。
初代ウルトラマンは、宇宙怪獣ベムラーを護送中に取り逃がしてしまいます。
そしてベムラーを追って地球にやって来たのです。
任務遂行中のトラブル処理で、予定外の行動だったんですね。
TVシリーズは、子供向けの30分番組だったので、シンプルで分かりやすいストーリー構成にしてあるのでしょう。
【シン・ウルトラマン】光の星の掟とはどんな内容?
映画『シン・ウルトラマン』では、「光の星の掟」という言葉が何度か出てきます。
また、いろんな条約や協定も出てきますね。
ここでは、「光の星の掟とは何?」「外星人の星間協定とは?」について解説します。
光の星の掟とは?
映画の中で、ゾーフィがウルトラマン(リピア)に「光の星の掟を破った」と言っていました。
ゾーフィとリピアは同族で、光の星が母星なんですね。
会話などから、「光の星の掟」をまとめると
- 人類に干渉してはならない
- 人類と融合してはならない
- 人類の自立的発達を尊重する
というような掟があることが分かります。
映画の中ではメフィラスが「光の星では、原住生命体に干渉することを禁じてる」というようなことを言っていました。
また、ゾーフィが「人類との融合は禁じられている」と言うシーンもありました。
融合してしまうと、人類の進化や発達に大きく影響してしまいますからね。
ウルトラマンは人類の監視人ですが、干渉せずに見守るのが基本的な態度なのでしょう。
竹野内豊さん演じる政府の役人にも「私は人間社会に関与しない。傍観の立場だ」と言っていました。
干渉なしに人類が自立的に発展していくのを、静観してるんですね。
ウルトラマンは、メフィラスから協力を頼まれても「人類の自立的な発達を停滞させる」といって断りました。
また、ラストで滝にベーターボックスのデータ解析を頼んだ時も
「私が原因で、人類を強制的に発達させなければいけなくなった」
といって謝っています。
「ウルトラマン」と聞くと、多くの人は「正義の味方」というイメージがあるでしょう。
しかし『シン・ウルトラマン』のウルトラマンは、掟を破った重罪人となってるのが面白いですね。
星間協定とは?
『シン・ウルトラマン』には、光の星の掟の他に、「星間協定」という言葉も出てきました。
外星人のザラブやメフィラスが使っていましたね。
地球以外の外星人たちが相互に締結している協定のようです。
劇中の会話などからすると、以下の内容があることが分かります。
- その星へ訪れる方法を、協定外の星人に教えてはいけない
- 他の星への干渉は、生物の利用に限る
ひとつめは、ザラブ星人が政治家や官僚に言ってました。
政治家たちが、ウルトラマンについてザラブ星人にいろいろ質問するシーンがありました。
「ウルトラマンの光波熱線の原理は?」とかには答えてましたが、
「ウルトラマンはどうやって地球に来た?」という質問には、
「星間協定に未締結の生命体には、明かせない」と言っていました。
ふたつ目の「他星への干渉は、生物利用のみ」というルールは、メフィラスが言っていました。
ウルトラマンが「地球の禍威獣を目覚めさせたのはお前か?」と尋ねると、メフィラスは否定しました。
「戦術として使っただけ。我々は紳士だから、星間協定に遵守した行動をしてる」という旨を言ってます。
ウルトラマンをおびき寄せるために禍威獣を使っただけで、地球を滅ぼしたり違反的な干渉をする目的ではなかったということですね。
メフィラスはOKでウルトラマンは違反者
また、この「干渉は、生物利用のみ」というルールから、星間協定にも光の星の掟同様、
「非締結の星の自立的発展を、抑制したり誘導したりなど関与してはいけない」
というルールがあることも分かりますね。
メフィラスは、日本政府にベーターボックスを売りつけようとしていました。
浅見を巨人にしても、地球人には巨大化の原理がまったく分かりませんでしたね。
なので「売りつけるだけなら、自立的発展を促進しない」とメフィラスは考えたのでしょう。
一方、ウルトラマンは滝にデータを渡して解析させたので、完全に違反しています。
神永とも融合しましたし、複数の犯罪を犯したことになります。
ウルトラマンが犯罪者って、おもしろいですね。
地球に来て条約締結は違反じゃない?
「他星への干渉は、生物利用のみOK」というルールを、少し深掘りしてみましょう。
「地球に来るのは違反じゃないの?」
「政府と条約結ぶのは干渉じゃないの?」
と、ちょっと思いますよね。
まず、「生物を利用するために、地球に来るのはOK」ということですよね。
地球の政府と、友好条約を結んだりするのも「自立的発展に影響しなければOK」ということなのでしょう。
また、メフィラスが神永信二に居酒屋で
「原住生命体の干渉を禁じた光の星の掟に沿った君は、もはや何もできない」
と言っていました。
メフィラスの星は、光の星ほどルールが厳しくないのかもしれません。
ラストでは、「人類と融合すると、生物兵器として利用できることが、全宇宙に知れ渡った」として、ゾーフィが地球を滅ぼそうとします。
全宇宙が人類を利用すると考えたんですね。
「人類を兵器にするなんて、星間協定違反では?」と思いますよね。
しかし、現行の協定内容だと違反しないのです。
「干渉は、生物利用のみOK」なので、「地球人をさらってきて生物兵器にするのは、生物利用の範囲内」のはず。
そうなると、地球人の争奪戦となって、宇宙大戦争にまで発展しかねません。
星間協定が「地球に関与すること自体NG」と改定される恐れもあるので、「改定前に早い者勝ち!」と考える外星人もいるでしょう。
なので、ゾーフィが先手を打って、地球をまるごと破壊しようとしたのです。
そう考えると、星間協定も結構おおざっぱというか、大きな抜け穴があることが分かりますね。
【シン・ウルトラマン】解説・考察記事の一覧
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- 18話「宇宙から来た遊星」ザラブ星人が登場
33話「禁じられた言葉」メフィラス星人が登場
39話「さらばウルトラマン」ゾフィーとゼットンが登場
とくに39話は必見と言いたいくらい重要です。
『シンウルトラマン』のラストの元ネタとなっているんですね。
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※本ページの情報は2022年5月19日時点の情報となります。
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【シン・ウルトラマン】地球に来た目的と掟まとめ
- 『シン・ウルトラマン』でウルトラマンが地球に来た理由は、監視している地球に次々と禍威獣が出現し、協定違反が疑われたから
- ウルトラマンは、メフィラスの罠にはまって地球に来たとも言える
- 初代ウルトラマンが地球に来た理由は、護送移動中に怪獣が地球に逃げたから
- 光の星の掟は「自立的発達を尊重し、干渉してはいけない」というもの
- 外星人の星間協定には、「星への来訪方法を、非締結の星に教えてはいけない」「他星への干渉は、生物利用のみ」という項目がある