1986年に公開された映画『スタンド・バイ・ミー』には、たくさんのヒット曲が使われています。
中でも、一番印象的なのは主題歌『スタンド・バイ・ミー』ですね。
そのまま映画のタイトルにもなっているだけあって、曲と映画の物語のイメージがぴったりと重なっています。
この記事では、
- 『スタンド・バイ・ミー』の主題歌は誰の歌?(動画)
- 『スタンド・バイ・ミー』のカバー曲
- 『スタンド・バイ・ミー』の言葉の意味は?
について、解説します。
【スタンドバイミー】主題歌は誰の歌?カバー曲の動画も!
映画『スタンド・バイ・ミー』の切ない結末の後に、余韻を美しくふくらませるように流れるのが、主題歌『スタンド・バイ・ミー』です。
誰もが、一度は聞いたことある名曲ではないでしょうか。
そのため、多くのアーティストがカバーしています。
【動画】原曲はベン・E・キング!
映画の主題歌『スタンド・バイ・ミー』を歌っているのは、ベン・E・キング。
黒人のリズム&ブルース、ソウル歌手でした。
アメリカで、1961年に大ヒットした曲です。
1986年に映画『スタンド・バイ・ミー』が公開されて、リバイバルヒット。
時代が変わっても、名曲は名曲なんですね。
ベンは、『Lord,Stand by Me』(「神よ、わたしのそばに」の意)という黒人霊歌に、インスピレーションを得たのだそう。
黒人霊歌は、よくゴスペルと混同されますが、歴史的はもっとだいぶ古いです。
アフリカから奴隷としてアメリカに連れてこられた黒人たちが、暮らしの中から生み出したフォークソングの一種。
歌詞が「神よ、そばにいてください」という祈りになっています。
ベン・E・キングの歌は、「愛する人よ、そばにいて」という歌詞になっていますね。
黒人霊歌の曲調はベン・E・キングの『スタンド・バイ・ミー』とだいぶ違います。
なので、ベン・E・キングは、『Lord,Stand by Me』の歌詞の方に、インスピレーションを受けたのでしょう。
【動画】一番有名なカバーはジョン・レノン!
ベン・E・キングの『スタンド・バイ・ミー』は名曲なので、カバーしているアーティストも多いです。
中でも一番有名なカバーは、ジョン・レノン。
ジョン・レノンは、1975年に『スタンド・バイ・ミー』をカバー。
なので、完全にビートルズを解散した後に、歌っているんですね。
ビートルズは、60年代に世界を一世風靡したビッグ・バンドでした。
一般的に、ビートルズが解散した理由は「オノ・ヨーコ」とか「音楽の方向性の違い」とか言われます。
しかし、内実はそれほど単純なものではありませんでした。
「解散したくない」と最後までねばったポール・マッカートニーが、結局一番の悪者にされてしまった感もあります。
『ザ・ビートルズ解散の真実』という、分厚い本を読みましたが、「むしろ、ずいぶんもった方なんだな」と思いました。
ビートルズの解散の理由や経緯を知りたい人は、こちらの記事をご参照ください。
ビートルズの解散理由は?複雑な事情を分かりやすく時系列に解説!
【動画】レディ・ガガとスティングのカバーもシビれる
レディ・ガガとスティングも、『スタンド・バイ・ミー』をカバーしています。
しかもデュエットです!
こちらの動画は、アメリカのラジオ局が2011年に「アイ・ハート・ラジオ音楽祭」を開催した時のもの。
ラスベガスで2日間にわたって開かれた、ゴージャスなコンサートでした。
ガガとスティングの共演も、なかなか見られないですよね。
ガガのパワフルな声に、シビれてしまいます。
【動画】プリンス・ロイスのカバーはラテン調!
プリンス・ロイスは、日本ではあまり知られていないかもしれません。
1989年生まれのドミニカ系アメリカ人で、シンガーソングライターです。
ジェニファー・ロペスと「Back It Up」をリリースして、ヒットしました。
ドミニカ系なので、『スタンド・バイ・ミー』もラテン調!
切なさよりも、ハッピーな感じが際立ちますね。
【動画】山崎まさよしのカバーはアコギが素敵!
こちらは、シンガーソングライターの山崎まさよしさんのカバー。
山崎まさよしさんと言えば、やはりアコースティックギターですよね。
早弾きのテクニックなどは、ライブで見ると眼を見張るものがあります。
元々、山崎まさよしさんはブルースが好きで、自身の歌もブルースっぽいのが多いです。
だから『スタンド・バイ・ミー』は、山崎まさよしさんの従来の音楽性にぴったり。
山崎まさよしさんの申し分のないギターと、パンチのある声が素敵ですね。
「スタンド・バイ・ミー」の意味は?「ステイ・ウィズ・ミー」とどう違う?
ベン・E・キングの動画紹介のところに、簡単に書きましたが、「スタンド・バイ・ミー」は「そばにいて」という意味です。
「スタンド=立つ」、「バイ・ミー=わたしの側に」という意味ですね。
「側に立つ」だと直訳すぎるので、日本語らしい言い方にすると「そばにいて」となります。
「スタンド・バイ・ミー(stand by me)」と似た言葉に、「ステイ・ウィズ・ミー(stay with me)」があります。
どちらも、特に洋楽では、よく歌の歌詞で使われますよね。
「スタンド・バイ・ミー(stand by me)」と「ステイ・ウィズ・ミー(stay with me)」の違いは何でしょう?
日本語で言うと、同じように「そばにいて」なのですが、ニュアンスがちょっと違います。
「スタンド・バイ・ミー」は、困ってるや精神的に弱ってる時などに、そばにいて支えるニュアンスです。
なので、「死んだお母さんが、いつも私を見守ってくれている」というような場合は、「スタンド・バイ・ミー」という感じですね。
精神的に側にいる感じです。
一方、「ステイ・ウィズ・ミー」は、「離れて行かないで、そばにいて」というニュアンスが強いかなと思います。
「ステイ」は物理的に「その場にとどまる」という言葉です。
例えば、恋人にフラれそうな人が「そばにいて(離れていかないで)」と言う感じでしょうか。
ベン・E・キングの『スタンド・バイ・ミー』は、黒人霊歌がベースにあります。
なので、「ステイ・ウィズ・ミー」ではなく、「精神的にそばにいて」というニュアンスを大事にしているのでしょう。
それは映画『スタンド・バイ・ミー』での、ゴーディとクリスの関係そのままですね。
【スタンドバイミー】解説・考察記事一覧
【スタンドバイミー】主題歌と曲名の意味まとめ
この記事は、映画『スタンド・バイ・ミー』の主題歌について、まとめました。
- 主題歌は、ベン・E・キングの『スタンド・バイ・ミー』
- 多くのアーティストがカバーしており、ジョン・レノンが一番有名なカバー
- 「スタンド・バイ・ミー」は、「精神的にそばにいて支えて」というニュアンス
- 「ステイ・ウィズ・ミー」は、「物理的に側にいて、ここにいて」のニュアンス