映画『アダムスファミリー』タイトル

ホラーコメディ映画『アダムスファミリー』では、手首だけのお化けが登場します。

「誰の手首?」

「これはCG撮影なの?」

とちょっと不思議ですよね。

1991年の映画なので、実はCGでもグリーンバッククロマキー撮影でもありません

アニメの技法ですごく苦労して撮影・編集してますよ!

・ハンドは誰の手首?

・手首シーンはどうやって撮影した?(動画解説)

・手首の名前は日米で違う

・ハンドは家族の一員ではなくペット

・ハンド役の俳優の手品動画とプロフィール

について、まとめています。

【アダムスファミリー】ハンドは誰の手首?どうやって撮影した?

ハンドは有名マジシャンの手首!

映画『アダムスファミリー』では、手首だけのキャラクターが登場します。

「一体、誰の手首?」と気になりますよね。

手首を演じていたのは、

マジシャンのクリストファー・ハート

名前だけだと、日本人に帰化した黒人歌手のクリス・ハートと間違えそう。

クリストファー・ハートは、世界的マジシャンであるデビッド・カッパ―フィールドの弟子でした。

映画の企画の話が出た時、第一候補はパントマイムのドン・マクロードでした。

「複雑な手の動きができる人」という条件に合っていたからです。

けれど、カメラテストをした時に、「ドンの手は、ずんぐりしすぎてる」とイメージが合わなかったのです。

そこで選ばれたのが、やはり手指をしなやかに動かせるマジシャンのクリストファー・ハートだったというわけです。

ちなみに、クリストファー・ハートは、『アイドル・ハンド』という作品にも、手だけ出演しています。

【動画解説】義手をつけてCGなしで撮影!アニメの技法で合成した!

『アダムスファミリー』が公開されたのは、1991年。

まだ、windows95も発売されておらず、CGの手法が一般的ではなかった時代です。

一体、どうやって手首だけの撮影をしたのでしょうか?

調べてみたら、とても涙ぐましい努力がありました。

撮影は2回に分けて行われています。

1回目の撮影

・クリストファー・ハートは、義手をつける

・クリストファーが、自動車整備士が使う台車にうつぶせになって撮影

・クリストファーの体は、カメラより高い位置になるように設定(手首だけ撮影)

・クリストファーは、黒い服を着用

2回目の撮影

・クリストファーが映っていない背景だけを撮影

そして、この2つの映像を、アニメの技法を使って合成したのです。

  • 各カットごとに、アニメ技法のロトスコーピングで、クリストファーの手首をトレースしカット
  • 残った手首と背景を、光学プリンターで合成する。

要するに、手首だけ切り取って、背景映像と光学プリンターでくっつけたわけです。

気の遠くなる「1枚ずつ作業」をしてるんですね!

Yahoo知恵袋では「クロマキー合成で撮影した」という回答がありますが、間違いのようです。

クロマキー合成は、現代のドラマでよく使われる「グリーンバックで撮影して合成」という手法。

しかし、1991年当時は、クロマキー合成はまだ開発されていなかったようです。

私が調べた「アダムスファミリー」の映画製作の資料では

・アニメのロトスコーピング手法を使ったと明記されている

・クリストファーは黒い服を着て撮影しており、グリーンバックも使用していない

ことが分かります。

ロトスコーピングがどういう技法かは、下の動画が分かりやすいかもしれません。

使用ソフトは、21世紀の現代のものなので、映画編集はもっと苦労したでしょうね。

「こんなふうに、1カットずつトレースするんだ!」というのが分かります。

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【アダムスファミリー】手首の名前は?家族の一員?

ハンドの名前は実は日米で違う

『アダムスファミリー』に登場する手首は、日本語訳だと、「ハンド」と呼ばれています。

「ハンド」という言葉が名前として使われていますね。

しかし、英語だと「thing(シング)」と呼ばれているのです。

単純に「物」と呼ばれてるんですね。

ちなみに、スペイン語訳では「コサ(物)」や「デドス(指)」と呼ばれています。

ちなみに、原作漫画では手首ではなく、肩から上だけの登場人物なのです。

1964年にTVドラマになったときに、手首だけのキャラクターに変わったんですね。

ハンドは家族の一員?ペットや使用人?

さて、『アダムスファミリー』で、ハンドはどういった位置づけなのでしょうか?

バリー監督によると、脚本では

・ペット

・ゴメズの幼なじみ

という位置づけになっているそう。

解説サイトによっては、「使用人」と書かれているようですが、使用人なのはラーチですね。

ハンドはかなり賢いので「すごく有能なワンコ」みたいな感じなのかもしれません。

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【アダムスファミリー】ハンド役のクリストファー・ハートのマジック動画

クリストファー・ハートのマジック動画

ハンドを演じたクリストファー・ハートは、マジシャンでした。

どんなマジックをしてるのか、気になりますね!

手品動画を2本ピックアップしてみました。

まずはこちら。

ピンクのマネキンの腕を使って、コミカルなマジックを披露しています。

映画でハンドを演じたクリストファーが、腕を使ったマジックをしてるって面白いですね!

2本目は、古典的なマジックと言えそう。

見慣れた感はありますが、やはり最後は「おぉ~!」となりますね。

クリストファー・ハートのプロフィール

https://twitter.com/TheRealElvira/status/994268244788719616

最後に、ハンドを演じたクリストファー・ハートのプロフィールを紹介します。

プロフィール

氏名:クリストファー・ハート

生年月日:1961年2月22日


年齢:61歳(2022年9月現在)


出身地:アメリカ、コロンビア州

クリストファー・ハートは、カナダ人の父親とイギリス人の母親の間に生まれました。

コロンビア州で生まれ、ロサンゼルスのカトリックの学校で教育を受けています。

8歳の時に魔法の本を読んで興味を持ち、16歳の時にマジシャン養成学校の試験を受けています。

学生時代のクリストファーのアルバイトは、何と墓地の墓掘り!

背が高くて痩せていたため「ラーチ」とあだ名されていたそう。

『アダムスファミリー』の執事ラーチの名前は、実はクリストファー・ハートにちなんでいたんですね!

クリストファー・ハートは、ハリウッドでマジックの仕事を引き受けるようになります。

そして、マイケル・ジャクソンや、モハメド・アリなどの前で、パフォーマンスもしたそうですよ。

デビッド・カッパ―フィールドが、クリストファー・ハートの才能を認めて、一緒に仕事をするようになります。

クリストファー・ハートは、

・ハリウッドの「マジシャン・オブ・ザ・イヤー」を2回受賞

・モナコのステファニー王女から、最高賞を授与

されるなどしています。

現在も、TVなどでマジシャンとして活躍しているそうです。

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【アダムスファミリー】手首(ハンド)まとめ

まとめ

・手首を演じてるのは、マジシャンのクリストファー・ハート

・クリストファー・ハートは、デビッド・カッパ―フィールドの弟子

・手首のシーンは、アニメの技法でトレースして合成している
(CGやクロマキー合成ではない)

・手首の名前は、日本語訳では「ハンド」、英語では「シング」、スペイン語では「コサ」「デドス」と国によって違う

・手首は、脚本では「ペット」の位置づけになってる

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