新海誠監督の「君の名は。」のタイトル画像

新海誠監督の大ヒット作『君の名は。』では、三葉と瀧が入れ替わります。

しかも、岐阜と東京と離れてる上に、3年も時間がズレてますよね。

「なぜ瀧くんが選ばれたの?」

と気になる人もいるのではないでしょうか。

この記事では、

・瀧が選ばれた理由」についての監督コメント

・勅使河原のセリフが伏線?

・瀧は過去世で宮水の巫女だった?

について、解説と考察をまとめました。

入れ替わった理由については、別の記事に詳しくまとめましたのでご参照ください。

なぜ入れ替わった?3年ズレた4つの理由と9つの条件も考察!

【君の名は】なぜ瀧くんが選ばれた?

映画『君の名は。』では、三葉と瀧が入れ替わります。

・2013年時点で、三葉は高2(糸守在住)

・2016年時点で、瀧は高2(東京在住)

従来の「入れ替わりもの」だと、

  • 同じ時間に同じ場所にいる人
  • 血縁者

という設定が多いです。

なぜ、3年後の東京に住む瀧が選ばれたのでしょうか?

新海誠監督のコメント

映画では、「なぜ瀧と入れ替わったのか?」については、説明されていません。

新海誠監督は、「なぜ瀧なのかという理由は、一切描かない」と決めたのだそう。

以下、新海誠監督のコメントです。

「誰かが誰かと出会う事、誰かを好きになる事には、実際には理由なんてないからです。」

「理由づけ、つじつま合わせは、時には物語を貧しくしてしまうと思うから」

引用元:Yahoo知恵袋

最初の構想では、

・三葉は、何人もの人と入れ替わりを体験する

・最終的に、瀧との入れ替わりを体験する

という設定だったそう。

ラジオをチューニングするようなイメージだったようです。

勅使河原のセリフが伏線?

前述の新海監督のコメントからすると、「なぜ瀧くんが選ばれたの?」と考察するのは、無粋と言えそう。

ただ、映画を観てて「これは伏線なんじゃない?」と思ったところがありました。

映画序盤の勅使河原のセリフです。

最初の入れ替わりを体験した翌日、三葉には自分の記憶がありませんでした。

校庭で、三葉が早耶香や勅使河原と3人で会話するシーンがありましたね。

その時、勅使河原は次のように言っています。

分かった、それって前世の記憶!

もしくはエヴェレット解釈に基づくマルチバースに無意識が接続したっちゅう

引用元:映画『君の名は。』

勅使河原は、オカルトマニアのようです。

持っていた雑誌は、たぶん『ムー』ですよね。

雑誌には、

  • アカシックレコード
  • 生まれ変わりと多世界解釈

という見出しがありました。

勅使河原のセリフは、なかなか興味深いです。

映画では、無意味なセリフはひとつも出てこないはず。

となると、勅使河原のセリフは伏線になってると考えられます。

【伏線1】前世から繋がってる?

前世が関係しているというのは、ありえそうですよね。

前世からの絆の強さが、今生にも持ち込まれているのかも。

途切れたかと思えば、またつながるのがムスビです。

時間を超えて人はまた繋がると考えられそう。

【伏線2】マルチバースに無意識が接続した?

勅使河原が言っていた「エヴェレット解釈に基づくマルチバースに無意識が接続」について、考えてみましょう。

エヴェレット解釈というのは、世界が枝分かれしていくという解釈ですね。

マルチバースとは、いわゆるパラレルワールドです。

どちらも、オカルトではなく量子論です。

勅使河原が言ってるのは、「同時進行している多元世界に、無意識レベルでアクセスしたんじゃない?」ということ。

映画後半で、勅使河原のセリフはそのまま再現されます。

・世界A:隕石がまだ落ちておらず、三葉は生きてる(2013年)

・世界B:糸守に隕石が落ち、三葉は死んだ(2016年)

Aの後にBの世界があるように思いますよね。

しかし、よーーく考えるとずれた世界なのです。

なぜなら、死んだはずの三葉と時間を超えて入れ替わってるからです。

また、一葉も三葉や瀧に「夢を見とるんやな」という話をしました。

一葉は、ふたりが夢という無意識の世界にアクセスして、入れ替わってることに気付いていました。

ということで「マルチバースに接続」というのは、

「瀧が選ばれた理由」というよりも、

「死んだ三葉と入れ替われた理由」の伏線と言えそうです。

【伏線3】アカシックレコードに接続した?

勅使河原が持っていた雑誌には、「アカシックレコード」という言葉もありました。

アカシックレコードとは、元始からの出来事がすべて記録されているソースを指します。

ネット風に言うと、「元始からの全情報がつながってるサーバー」みたいな感じです。

アカシックレコードも、映画後半で物語で再現されています。

瀧が宮水神社のご神体の祠で、口噛み酒を飲む場面がありました。

瀧は、三葉の受精卵が分裂してこの世に誕生し、成長していく姿を見せられています。

もちろん、神様が見せてるわけですよね。

別の言い方をすれば、「瀧は三葉のアカシックレコードを見た」ということなのです。

ということで、「アカシックレコードに接続した」というのは、

「瀧が選ばれた理由」というよりも、

「瀧が三葉の誕生から高2までを見た理由」の伏線と言えそう。

以上を通してみると、「なぜ瀧くんが選ばれたのか?」は、前世に関係があるのかもしれません。

瀧は過去世で宮水神社の巫女だった?

映画『君の名は。』では、三葉と四葉が神楽を舞うシーンがあります。

繭五郎の大火で古文書が消失して、祭りの意味などは分からなくなってましたね。

しかし、神楽にも組紐にも意味がありました。

三葉たちが神楽を舞った時、鈴を持ってました。

鈴の棒には龍が彫られてました。

小説では説明されているのですが、龍は彗星を意味しているのです。

棒についてる組紐は、彗星の尾を表してるんですね。

彗星が龍だとすると、「瀧」という名前とリンクしますよね!

人の名前には、ちゃんと意味があります。

そもそも瀧という名前って、珍しくないですか?

龍にさんずい(水)をつけると、瀧になります。

水(さんずい)は、宮水ともリンクしますよね。

そこで私は思いました。

もしかして、瀧くんの過去世は、宮水家の巫女だったんじゃない?

「1200年ぶりに、隕石落ちるでー」というのは一大事です。

歴代の宮水家の優秀な巫女が、時を超えて生まれ変わり、2010年代に集結していたのかも?

もちろん、神様が「ムスビ」をしたのです。

宮水家には、「糸守を守る」という大切な役割があります。

瀧くんは、生まれ変わって再び任務についたのかも?

勅使河原のセリフや雑誌の見出しにあった

  • 前世の記憶
  • 生まれ変わり

というワードにも沿ってますよね。

「実は瀧くんも、過去世で宮水家の巫女だった」と考えると、三葉と入れ替わりに抜擢されたのも納得ですよね。

考察というより妄想に近いですが、考えただけで楽しいです。

新海監督が、「理由は言わない」と余白を残してくれたので、いろいろ妄想できて面白いですよね!

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※本ページの内容は2022年10月27日現在です。
※最新情報は、各社ホームページでご確認ください。

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【君の名は/まとめ】なぜ瀧くんが選ばれたのか?

まとめ

・新海監督は、「理由は一切書かない」とコメント

・勅使河原のセリフが伏線と考えられそう

・瀧と三葉は、前世で関係があったかもしれない

・瀧の過去世は、宮水家の巫女だったかもしれない

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