2014年の大ヒット映画『アナと雪の女王』は、主題歌「let it go(ありのままで)」も一世風靡しました。
映画公開から12週間後には、サウンドトラックCDが異例の30万枚を突破。
紅白歌合戦への出場も期待されましたが、松たか子さんは出ませんでした。
あれだけヒットしたのに、歌番組にはひとつも出演しませんでしたね。
この記事では
- 松たか子はTVでなぜ生歌披露しなかったのか?
- 松たか子が「アナ雪ソング」を生歌で歌う動画
- May.Jがエンディングで「Let it go」を歌った理由
について、まとめています。
\サントラCD/
【アナ雪】松たか子がlet it goを生歌で歌わない理由は?
松たか子さんが大ヒットした「let it go(ありのままで)」をTVなどで生歌披露しなかった理由としては、以下が考えられます。
- ディズニーとの契約だから
- 声優に徹したから
- 生歌再現が難しいから
- 喫煙で声がそれほど出ないから
ひとつずつ見ていきましょう。
【理由1】ディズニーとの契約があるから?
松たか子さんは、『アナと雪の女王』のエルサの吹き替え声優です。
ディズニー映画の吹き替え声優は、すべてオーディションで選ばれます。
松たか子さんは「let it go」を、劇中歌として歌っているのですね。
そして、映画の主題歌として「let it go」を歌っているのは、May.Jさん。
ディズニーは
- 声優
- 主題歌を歌うシンガー
をきっちり分けるのが特徴です。
アメリカの場合もやはり、
- エルサの劇中歌として歌う=イディナ・メンゼル(声優)
- 題歌として歌う=デミ・ロヴァート(シンガー)
と2名の採用になっています。
『アナ雪』は世界中で上映されましたが、他の国も同様です。
なので、「松たか子さんは、ディズニーとTVでは歌わないという契約をしてるのでは?」と思う人も多いようです。
しかし、アメリカのイディナ・メンゼルは、TVなどでバンバン生歌を歌っているのです。
もしかすると、「TVで歌うかどうかは、個別に契約している」という可能性もあります。
ただ、後述しますがディズニーのイベントでは、松たか子さんは生歌を歌っているのです。
しかし「let it go」以外の曲なんですよね。
なので、松たか子さんの個人的な事情で、「let it go」の生歌を披露していない可能性が高いと思われます。
【理由2】シンガーではなく声優に徹したから?
2014年の紅白歌合戦では、大ヒット曲「let it go」も当然ノミネートされました。
早くから、NHKが松たか子さんにオファーしているという話が出ましたね。
実際には、May.Jさんが紅白歌合戦に出演しました。
「松たか子さんが、May.Jさんに遠慮したのでは?」
「松たか子さんとMay.Jさんには確執があるのでは?」
など、噂されました。
しかし、松たか子さんはそういった噂を一蹴しています。
元々、松さんは『私は役者だから』と紅白に出る意欲が全くなかった。松さんは不仲説を『全然そんなことない』と否定
『アナ雪』の主題歌を、2人の人間が歌っているので、どうしても比べられますよね。
本人たちも、やりにくい部分はあったと思います。
ディズニーとは、松たか子さんは「声優」、May.Jさんは「シンガー」として契約しました。
なので、松たか子さんは「声優(役者)」という自覚から、歌番組などでは歌わなかったのではないでしょうか。
【理由3】生歌で再現するのが難しいから?
ネットで散見されるのが、「松たか子さん本人が『let it goを生歌再現するのは難しい』とコメントしていた」というもの。
調べてみましたが、ソースとなっているであろう記事を見つけられませんでした。
「let it go」自体が、2014年というちょっと前のヒット曲。
記事は古くなったため、削除されたのかもしれません。
代わりに、こんな記事を見つけました。
普段はあまり手を動かさないで歌うという松だが、「今回は全身が筋肉痛になりながら歌い切った」とその時の様子を振り返った。
引用:https://www.excite.co.jp/news/article/Techinsight_20140429_88877/
何と言っても劇中歌なので、エルサの感情をつぶさに歌で表現しなければなりません。
さらには高音です。
腹筋はもちろんかなり使うでしょうし、全身全霊で表現しながら歌ったのでしょう。
「歌い切った」という言葉からも、パワフルにエネルギーを使ったことが伺えます。
しょっちゅう歌えるものではない感じがしますね。
また、「let it go」はかなり高音ですから、喉に負担がかかります。
録音だと声が裏返ったり割れたりしても、撮り直しができます。
けれど、生歌で声が裏返ると本人も結構ショックですよね。
例えば、『鬼滅の刃』のLisaさんも「紅蓮華」など歌う時は、声が裏返ることがあるから怖いとコメントしてたことがあります。
ご本人が「生歌再現は難しい」とコメントしていたので、理由としては信ぴょう性が高いと言えるでしょう。
多くの人が、松に対してかなりの美声で歌ってもらえる、さぞ美しい“ありのままで”が聞けるはずと期待が膨らんでいることです。
当然、それにこたえられるだけのステージを見せられればいいんですが…」とはあるレコード会社関係者。(中略)
視聴者はCD音源ばかり耳にしているために、実際の歌声に『こんなもの?』という評価になってしまいがち」
引用:東スポweb 2014年10月22日記事 https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/325075/
確かに、誰もが「松たか子さんの生歌を聞きたい」と期待してましたよね。
かなりのプレッシャーですし、生番組だとリスクも高いです。
また、ひとつの歌番組に出演すると、あちこちから声がかかるでしょう。
「ディズニーのイベント以外では生歌は歌わない」とルールを初めから決めておいたのかもしれませんね。
【理由4】喫煙で声がそれほど出ないから?
2014年当時のネットニュース(infoseek)では、「喫煙者なので声がそれほどでないのでは?」という報道もありました。
2014年の初めには禁煙したそうですが、それまではヘビースモーカーだったそうなのです。
松たか子さんが喫煙者だと世に知られたのは、テレビ朝日の報道番組『ニュースステーション』。
「最後の晩餐」というコーナーにゲスト出演した時のことでした。
司会者の久米宏さんが「いや~驚きましたよ、松さんタバコ吸われるんですね?」と質問。
久米宏さんは、出演前にタバコを吸っている松たか子さんを見たそうなのです。
事前の断りもなかったようで、松たか子さんは驚いたようでした。
松たか子さんは、タバコを吸うイメージはないですよね。
なので、視聴者にもかなりインパクトが強かったようです。
松たか子さんが禁煙したのは、『アナ雪』の公開直前だったよう。
タバコを吸うと、やはり喉には負担がかかりますし、声がかすれたりします。
生歌披露で、声が裏返る可能性もありそうです。
【アナ雪】松たか子が生歌披露している動画
松たか子さんは、TVの歌番組に出演して『アナ雪』ソングを披露することがありませんでした。
けれど、ディズニー主催のイベントなどでは生歌を披露しているのです。
どちらの場合も、「エルサ役」という絡みで歌を歌っているのが特徴です。
生歌動画1「生まれてはじめて」
後ろに「D23EXPO Japan2015」というイベントタイトルが見えますね。
ディズニー主催のイベントだったのです。
セリフのアテレコを再現しつつ、「生まれてはじめて」の生歌を披露しています。
表情豊かにエルサを熱演していますね!
歌も素晴らしいです。
生歌動画2「Into the unknown」
こちらは、アカデミー賞授賞式で、世界中のエルサが集まって「Into the unknown」を歌うという演出でした。
イディナ・メンゼルから始まって、次々と世界のエルサが歌をリレーします。
松たか子さんは、数小節を日本語歌詞で歌っています。
高音パートではなかったですね。
どういうふうに歌うパートを割り振ったか、分かりません。
ただ、高音パートが得意で自信のある人が、担当するのが自然かなとは思います。
\サントラCD/
【アナ雪】May.Jがエンディングを歌う理由は?
『アナと雪の女王』の主題歌「let it go」は、松たか子さんとMay.Jさんが歌っています。
「どうして2人で歌ってるの?」と思ってしまいますよね。
ディズニーとの契約
CMなどでは松たか子さんの「let it go」がよく使われるので、May.Jさんはカバーと思う人も多いようです。
前述しましたが、
- 松たか子さんは劇中歌として歌っている
- May.Jさんは主題歌として歌っている
のですね。
- 松たか子さんは、エルサ役の吹き替え声優
- May.Jさんは主題歌のシンガー
として、ディズニーと契約しているのです。
曲もアレンジしてあり、全く同じわけではありません。
May.Jはなぜバッシングされた?
4年ぶりのオリジナルアルバム、「Silver Lining」を12月8日にリリースします!
— May J. (@MayJamileh) September 17, 2021
お楽しみ
全国ツアーとアルバム制作を同時にしていて毎日プレッシャーを感じていますが、新しいことにたくさん挑戦させてもらっていてとても楽しい!! pic.twitter.com/6x04QDMdZA
以前May.Jさんが「let it go」を歌うことについて、
- とても好きな曲で嬉しい
- しかし、とてもつらい
ということを語っていました。
私個人は、そのコメントを聞いて初めて知ったのですが、May.Jさんはずいぶんとバッシングされたようなのです。
Facebookをやっていると、フォローをしなくてもニュースとか入ってくるじゃないですか。
で、「May J.はどうしてバッシングされているの?」みたいな、そういうテーマが記事になっているのを見て
「え、私、バッシングされているの?」って初めて知ったんです。
バッシングの理由としては、
May.Jさんがカバー曲しか歌ってない
ということだったようです。
それが『アナ雪』のヒットに「便乗している」「調子に乗っている」というふうにバッシングされていったとのこと。
May.Jさんが歌う「let it go」は、正確にいうとカバー曲ではありません。
しかし、松たか子さんの「let it go」を聞く機会が多いため、誤解されたようです。
2014年8月10日放送の『情熱大陸』に出演したMay.Jさんは、さらにバッシングされることに。
なんでエンドソングはMay J.が歌ってるの?という風に思ってる人が多いというのが……。
そういう仕組みなんだけどなっていう。
全世界で必ず劇中歌の人とエンドソングっていうのはアレンジが違う、
そして歌ってる人も違うっていう共通があるんだけど、それを理解されていないのがすごく残念ですよね。
という発言が、「不満を言ってる」「言い訳してる」と受け取られたようなのです。
年末になると、レコード大賞や紅白歌合戦などの歌番組が多くなります。
May.Jさんは、ストレスからどんどん追い詰められていきました。
何が苦しいって、歌う前から「自分の曲じゃないのにレコード大賞で歌っている」っていう批判の声が、
心の声として聞こえてくるんですよ、マンガの吹き出しみたいに…。
『アナと雪の女王』も主題歌の「Let it go」も世界的な大ヒットとなりました。
エンディングを歌うことはとても名誉なことだったでしょうが、その分バッシングも大きく、とてもつらい思いをしたのですね。
2016年には自叙伝『私のものじゃない、私の歌』を出版。
当時の心境やバッシングについて、くわしく書いています。
\May.Jの自叙伝/
同じ立場のデミ・ロヴァートへの米国での反応は?
個人的には、どうしてMay.Jさんがバッシングされるのかよく分かりませんでした。
そこで、「他の国はどうなの?」と思い、アメリカを調べてみたのです。
アメリカの場合、
- イディナ・メンゼルが、エルサの声優役
- デミ・ロヴァートが、主題歌のシンガー
です。
「デミ・ロヴァートも、アメリカでバッシングされてる?」と思ったのです。
ネットで調べてみると
「イディナとデミのどちらの『let it go』が好き?」みたいなYahoo知恵袋的な投稿などがありました。
やはり、「エルサ役のイディナ・メンゼルの方が好き」という人は多かったです。
しかし、だからといってデミ・ロヴァートをバッシングしている感じはありませんでした。
「どちらもいいね」とか「デミの方が好き」という人も結構多かったです。
ディズニーはアメリカの会社なので、契約に対する認識が高いのもあるかもしれません。
なぜエルサ役が歌う「let it go」の方が評価が高い?
どこの国でも、エルサ役の声優が歌う「let it go」の方が、評価が高い傾向にあります。
なぜかというと、エルサとしての感情を込めているからだと思います。
劇中歌なので、エルサの感情の表現として歌っているわけですね。
『アナ雪』を見る人は、
- 生まれつき魔法が使えるせいで、孤独になった
- ありのままの自分で生きていこうと決意する
というエルサに、同情したり共感したりと、心が揺さぶられますよね。
そのため、劇中歌としての「let it go」の方が、どうしても評価が高くなるはずなのです。
一方で、エンドソングとしての「let it go」には、エルサとしての感情を込める必要はありません。
むしろ、声優とシンガーで役割を分けなければいけないので、エルサの感情は入れないはずなのです。
同じ「let it go」でも、歌としてのコンセプトが、全然違うわけですね。
そういう意味では、やはりMay.Jさんは、ちょっと分が悪かったのかなあという気がします。
【アナ雪】松たか子が生歌を歌わない理由まとめ
世界中でヒットした「let it go(ありのままで)」ですが、松たか子さんがTVの歌番組で生歌を披露することはありませんでした。
また、エンドソングをなぜMay.Jさんが歌うのか、不思議な感じがした人もいるでしょう。
- ディズニーと、松たか子さんはエルサ役の声優、May.Jさんは主題歌のシンガーとして契約している
- 松たか子さんが「let it go」の生歌を歌わなかった理由は、「声優に徹した」「生歌で再現するのは難しい」からと思われる
- ディズニー主催のイベントなどでは、松たか子さんは生歌を披露している(let it go以外)
- May.Jさんは、主題歌「Let it go」を歌ったが、カバー曲と誤解されてバッシングされた
- アメリカで主題歌を歌うデミ・ロヴァートは、バッシングされていない