映画「罪の声」の犯人グループの役割と相関図

グリコ森永事件をモチーフにした映画『罪の声』。

犯人グループには9人のメンバーがいて、役割分担をしていました。

映画は展開が速く、どういうメンバーがいるのか、仲間割れした理由や経緯などが分かりにくいところがあります。

この記事では、

  • 犯人グループの相関図と役割

  • 犯人グループのリーダーは誰?発起人は誰?

  • メンバーが2つに仲間割れした理由や経緯は?

ということについて、原作の小説を元にまとめています。

犯人たちが儲けた仕手の仕組みなどについては、他の記事をご参照ください。

株価操作(仕手)でどうやって儲けた?仕組みや方法を分かりやすく解説!

【罪の声】犯人グループの相関図や役割は?

『罪の声』は、犯人が9人もいるので、映画では曽根達雄と生島秀樹についてだけ説明しています。

しかし、メンバー同士の全体的な関係がわからないと、映画を観ていて分からないところも出てくるんですね。

ここでは相関図を使って、役割分担などを分かりやすく簡単に説明します。

犯人グループのメンバー相関図

まず、下の相関図を見てください。

スマホは指で広げると、相関図が拡大します。

映画「罪の声」の犯人グループの役割と相関図

図中の矢印の方向に、「犯罪で金を儲けよう」と話を持ち掛けています。

名前の下は、グループ内での役割です。

映画の中で、「犯人が仲間割れした」という話が出てきました。

それは「生島グループ」と「青島グループ」で仲間割れしたんですね。

次に、メンバーについて、それぞれどういう人物設定なのか説明します。

生島秀樹(生島グループ)

元滋賀県警本部の刑事。暴力団事案を取り扱う、いわゆるマル暴でした。

生島秀樹の妻・千代子の父が、インテリヤクザの青木龍一と知り合い

それは映画では説明されていませんね。

在職中、青木などの暴力団に情報を流すなどの収賄が発覚し、警察を辞めることに。

警官を辞めた後は、警備会社に再就職し、副職で地上げなどもしていました。

曽根俊也の伯父・曽根達雄とは、子どもの頃に、地元・京都で同じ柔道教室に通っていた知り合い

年齢は、曽根達雄が小学1年生のときに、生島秀樹が中学3年なので、8歳違いです。

曽根達雄(生島グループ)

曽根俊也の伯父犯行計画を立て、脅迫文を作成する担当。

ギンガ社員だった父親が、過激派の関係者と間違われて殺害されたことを期に、活動家の道に進みます。

しかし、自分の仲間が間違って無関係の人間を殺すのを見て、「自分は父を裏切っているのではないか」と苦悩。

次第に活動組織に距離に置くようになります。

国内にいると襲撃されるので、京都と海外を行き来する生活に。

1980年ごろからイギリスで暮らしていました。

山下満(生島グループ)

生島秀樹の高校時代の後輩。

産業廃棄物業者で働いていたので、青酸ソーダを調達する担当でした。

谷敏男(生島グループ)

電電公社(現NTT)の職員。電話や無線の担当

谷の父親と生島秀樹が古くからの友人。

谷敏男は、子どもの頃から生島秀樹と知り合いでした。

青木龍一(青木グループ)

暴力団の青木組組長

名門私立高校を卒業しており、数字に強いインテリヤクザ

暴力団のフロント企業として、建設会社や不動産業なども手掛けています。

生島秀樹とは、滋賀県警在職中から懇意の仲。

吉高弘行(青木グループ)

株に詳しく、仕手株の担当

阿久津が取材した元証券マンの立花が「一橋大学の学生で、感じはいいが、異様に頭の回転が速く、関西のアングラに異様に詳しい」と紹介しています。

また、立花の紹介で阿久津が取材したニシダが

「大学生の吉高に株を教えたのが私。何度か組んで仕手を仕掛けた」

「この世界で姿を消すということは、しくじったということです。生きていることを願うばかりです」

と言っていました。

このことから、吉高はすでに死亡している可能性が高いと言えます。

上東忠彦(青木グループ)

犯人グループ「くら魔てんぐ」の仕手筋の金主

建設関係の利権屋で、再開発事業にはほぼ100%からんでいるとされています。

都市銀行の幹部たちも、上東忠彦には挨拶を欠かさなかったほど、その業界では有名人。

阿久津と俊也が事件を調べ始めた頃には、すでに亡くなっていました。

金田哲司(青木グループ)

在日二世で、板金工。車の窃盗などもしていました。

割烹「し乃」の女将の元恋人です。

映画では金田哲司ではなく、モリモトという名前になっていました。

青木龍一の知り合いで、車の手配などの役割を担っています。

映画では、阿久津が金田哲司の小中学校の同級生・秋山宏昌を取材しています。

秋山が

「ギンガの社長が逃げ出した倉庫に見張りがいないのはおかしい。裏取引やっとるぞ」と言った時、

「そんなうまいこといかんわい」と答えたのが金田哲司ですね。

金田貴司(青木グループ)

金田哲司の友人。いわゆる「キツネ目の男」ですね。

身代金の受け渡しの現場での見張り役を担っています。

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【罪の声】犯人グループのリーダーや発起人は誰?

くら魔てんぐ」は、青木龍一と生島秀樹を中心とした、寄せ集めのメンバーでした。

9人の中では、暴力団組長の青木龍一がもっとも発言権が強く、リーダーとして描かれています。

「くら魔てんぐ」の発起人は、生島秀樹です。

警官を辞めて鬱屈しており、アングラの世界でのし上がるために金が必要だったんですね。

そこで曽根達雄に会いにイギリスまで行き、「金持ちに一発かましたろ」と話を持ち掛けました。

曽根達雄は、それを聞いて久しぶりに奮い立ったと語っています。

革命に失敗し、「何も得られなかった」と思っている達雄には、「すべてを得たい」と言う生島がまぶしく見えたと、原作で説明されています。

犯行計画を頼まれた曽根達雄は、オランダでハイネケン社長の誘拐事件を調査

身代金の受け取りは実質不可能だと気づき、株の仕手筋で儲けるスキームを考えます。

そして生島秀樹が中心になって、人を集めて「くら魔てんぐ」を作っていくのです。

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【罪の声】犯人グループが2つに仲間割れした理由や経緯は?

「くら魔てんぐ」が仲間割れした理由は、単純にお金の問題です。

犯人グループは、株の仕手を仕掛けて利益を上げていました。

働きによって、一人7500万円から2億円の報酬を分配する予定だったんですね。

ところが三社目を襲撃し終わった時点で、生島グループは、一人200万円~300万円と青木に言われます。

青木たちは「足がつかないように株を買うのが難しかった」と言い訳

株が買えてないことを、どうして今ごろ報告するのかと揉めてしまいます

現金がすぐにほしい生島秀樹に、青木はホープ食品に1億円要求しようと提案。

青木グループは株の利益を、生島グループは1憶円を取るという内容です。

4人で1億円は少ないとして、金額の交渉をしに行った生島秀樹は、青木龍一に殺されてしまうことになったのです。

「くら魔てんぐ」が仕手で儲けた仕組みは、他の記事で分かりやすく図解していますので、参照してください。

株価操作(仕手)でどうやって儲けた?仕組みや方法を分かりやすく解説!

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【罪の声】解説・考察記事一覧

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【罪の声】犯人の役割や相関図、仲間割れした理由や経緯のまとめ

映画『罪の声』は登場人物が多いので、話が分かりにくいところがあります。

この記事では、犯人グループにしぼって解説しました。

  • 犯人グループ「くら魔てんぐ」のメンバーは9人

  • 発起人は生島秀樹

  • リーダーは、インテリヤクザの青木龍一

  • 曽根達雄は、犯行計画を練り、脅迫文なども書いた

  • 金の分配で、青木グループと生島グループに仲間割れ

  • 報酬金の交渉に失敗し、生島秀樹は青木龍一に殺された

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