
『罪の声』は、昭和の「グリコ森永事件」の実話を元に創作されています。
映画では、生島望と生島総一郎の人生が大きく変わってしまいましたが、実際に事件に声を使われた子供たちはどうなのでしょうか。
この記事では
グリコ森永事件の子供の声は特定されていた
犯行に実際に使われた本物の音声
についてまとめています。
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『罪の声』は実話(グリコ森永事件)がモチーフ!子供の声も特定されていた!
『罪の声』は、1984年から1985年にかけて起こった「グリコ森永事件」をモチーフにした小説・映画です。
作品のなかでは「ギン萬事件」と呼ばれています。
主人公の曽根俊也は、自分が6歳の時の声を録音したテープを発見します。
そして自分の声が、ギン萬事件の犯行に使われたことに気づくんですね。
映画の冒頭から、ぐいぐい物語に引き込まれていく、スピード感のある展開です。
劇中の俊也の「子供の声」は、講談社が再現音声として公開しています。
ちなみに、映画でも実際の犯行に使われた文言と、同じ内容を音読しています。
映画では、犯人の子供や甥の声が使われたとされました。
リアルな「グリコ森永事件」はどうだったかと言うと、子供の声は実は特定されていたようです。
音響研究所所長の鈴木松美氏さんは、フジテレビの依頼を受けて声紋分析などをした方です。
分析した3人の子供の声は、
- 中学2~3年生くらいの少女の声(グリコ監査役宅への電話)
- 小学5~6年生くらいの男児らしき声(森永の関西本部への電話)
- 男児らしき声(ハウス食品への電話)
- 六畳くらいのアパートやマンションの1階か2階で採録されている
- 少女と森永へかかってきた男児は、姉と弟の可能性が高い
- 森永とハウス食品の男の子は別人
ということが判明。
この「姉弟」の可能性ありというところから、『罪の声』の生島望と聡一郎の姉弟が創作されたのではないかと推測します。
実際の子供の声のテープを公開したところ、週刊誌に「電話の少女を知っている」という情報提供があったそうです。
鈴木松美さんは、週刊誌の記者と、声の主を調査するために、京都へ向かいます。
そして、塾のアンケートを装って声を採取したところ、
- 犯行に使われた少女の声と酷似
- バックノイズ(公園のような場所での子供たちの歓声、道路の側溝の音など)も酷似
にもかかわらず、京都の少女は本格的な捜査対象にはならなかったようです。
さらに母親は後に結婚した男に刺殺されてしまったとの話があり、少女もどうなったかわからない引用元:https://bunshun.jp/articles/-/41067?page=3
また、鈴木松美さんは、フジテレビの「おはよう!ナイスデイ」という朝の情報番組で、犯人グループに次の3点を質問しています。
- 子供を脅迫につかった理由
- 子供の年齢
- 犯人グループとのつながり
質問に対し、1985年1月16日の挑戦状で、犯人はこう回答しました。
森永の こどもの 声は 小がく2年の 男の子と 女の子や
丸大の子どもは 小学1年や 男の子やで
わしらの ナカマの かぞくと ちゃう
かぞく つこたら ばれるの きまっとるや ないか引用元『音の犯罪捜査官』鈴木松美
実際の事件の子供たちがその後どうなったか分かりませんが、中学生だった女の子は記憶もしっかりと残っているでしょうし、現在どうしているか気になりますよね。
【本物の音声】グリコ森永事件で使われた子供の声とは?
『罪の声』の下敷きとなっている、昭和の「グリコ森永事件」。
実際に、子供の声が犯行に使われています。
下のYouTubeで聞くことができます。
警察が情報提供を求めて、公開したんですね。
まず最初に、女の子の声が入っています。
映画では、生島望が声を録音したパートですね。
「名神高速道路を85キロで吹田サービスエリアへ走れ。
京阪レストランの左側のたばこの自動販売機の上に手紙がある。
手紙のとおりにしろ」
犯人からの電話を取った担当者が、録音だと気づかず話しかける様子が生々しいですね。
次に、男の子の声が流れます。
映画だと、生島総一郎が録音したパートですね。
「レストランから1号線を南へ1500mいったところにある、
守口市市民会館の前の京阪本通2丁目の
陸橋の階段の下の空き缶の中」
映画の中では8歳の男の子とされていましたが、たどたどしいです。
最後に、市民からの情報提供を呼び掛けるアナウンスで終わっています。
星野源さん演じる曽根俊也のパートは、ありませんでいた。
3人目の子供の録音パートの文言は、下記です。
「京都へ向かって1号線を2キロ、バス停・城南宮のベンチの腰掛の裏」
令和になった今では、当時の3人の子供たちも40代以上になっており声も変わっているでしょう。
どういう事情で声を犯行に使われたのか不明ですが、元気でお暮しだといいですね。
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【本物の音声】グリコ森永事件の子供の声のまとめ
『罪の声』は「グリコ森永事件」という実話がベースになっています。
小説や映画では、3人の子供のうち生島家の二人の人生が、大きく変わってしまう様子が描かれています。
この記事のまとめは
実際の「グリコ森永事件」で声を使われた子供は特定されている(その後の捜査なし)
実際に犯行に使われた音声は、情報提供を求めて公開された
です。