大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のタイトル画像

2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、北条義時が主人公です。

ドラマ前半では、義時の初恋の人・八重が登場し、嫡男・泰時を産みます。

義時の正室は、ドラマ後半からようやく登場するようです。

ドラマでは正室は「比奈」という名前になっています。

この記事では、

  • 比奈とはどんな生い立ちの女性だった?
  • ドラマでは史実を変えている
  • 大河ドラマで比奈役を演じるのは誰?

について、解説をまとめています。

【鎌倉殿の13人】比奈(姫の前)の生涯を解説!

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1467706617093365767

比奈は頼朝お気に入りの美女

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で比奈と呼ばれる北条義時の正室は、

歴史的には「姫の前」という呼び方で知られています。

比奈は、鎌倉幕府の御家人・比企朝宗の娘でした。

比企朝宗は、比企能員の兄弟です。

比奈は、比企能員の姪なんですね。

ちなみに、大河ドラマでは、比企能員を佐藤二朗さんが演じています。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1470244593492844547

比奈は鎌倉御所に使える女房で『吾妻鏡』には次のように書かれています。

「比企の籐内朝宗が息女、当時権威無双の女房なり。殊に御意に相叶う。容顔太だ美麗なり」

「容顔太だ美麗なり」「殊に御意に相叶う」という言葉から、

たいそう美しい比奈は、頼朝のお気に入りだったことが分かります。

頼朝のお気に入りだったため「権威無双の女房」となったのでしょう。

御所仕えの女房の中では、特別なポジションだったようです。

義時は1年間フラれまくった

比奈は、美しい女性だったため、やはり多くの男性の意中の的だったようです。

北条義時は、1年ほども比奈に恋文を送り続けています。

しかし、比奈はまったく相手にしていなかったようです。

みかねた頼朝が、義時に「絶対に離縁いたしません」という起請文を書かせて、二人の仲を取り持っています。

わざわざこんな起請文を書かせていることから、

  • 比奈は、女性としてのプライドが高かった
  • 義時は、複数の女性と浮名を流していた

など考えられそうです。

武士に複数の妻がいることは、当時普通だったと思います。

しかし、比奈は寵愛が他の女性にうつるのを恐れたのかもしれません。

あるいは「女性に気の多い男性に嫁ぐのは嫌だ」という感じだったのかもしれませんね。

いずれにせよ、義時は比奈からあまり信頼されていなかったことが伺えます。

ドラマと史実の違うところは?

比奈は、6月5日放送の第22話が初登場です。

その前の21話で、八重は孤児を助けようとして川で溺死してしまいます。

そんな折、比企能員が、頼朝との関係を強くしたくて、姪の比奈を頼朝の側女にしようと企みます。

しかし、すぐに政子が勘づいて頼朝を問いただすのです。

頼朝は「義時の再婚相手候補と思って」とごまかします。

政子も賛同し、義時に比奈との再婚話を持ち掛けますが、「後妻をとるつもりはない」とあっさり断るのです。

23話では、頼朝が比奈にモーションをかけようと、部屋に忍び込みます。

予想していた義時は、先回りして比奈の部屋で頼朝を待ち構えていました。

ヨミ通りにやってきた頼朝に、

「あなたという人が分かりません。比奈殿と私を結び付けようとされたのはご自身ではないですか」

と義時が呆れます。

この回では、比奈の方が義時を慕ってアプローチしますが、義時は袖にしています。

これも史実とはだいぶ違う感じですよね。

そして、24話から義時と比奈が一緒に暮らし始めます。

24話で、結婚したということですね。

義時と比奈の馴れ初めが、史実と大きく変えられているのは、義時が主人公という立場だからではないでしょうか。

幼少期から八重を大好きだった義時が、妻が死んだ途端に比奈に猛烈アタックとか、見るとドン引きしますよね。

共感できない主人公だと、見る方もつらくて最終回まで持ちません。

「再婚する気はなかったけど、頼朝や政子が勧めるから」みたいな形だと、視聴者の反感も買わないですよね。

特に20話で義経を死に追いやった時の義時は、結構腹黒かったです。

そのため、21話で八重を死なせて、育児で悲しみを紛らすという仕立てで、同情と共感を得るような演出にしたのかな?と思いました。

22話からは比奈が登場しますが、視聴者も反発しないかたちで正室に収めるストーリーになっています。

後半はより腹黒くなっていくであろう義時ですが、主人公なので嫌われないという演出が最終回まで続くと思います。

比企の乱の後に義時と離縁

19929月に、比奈は北条義時に嫁ぎ、正室となります。

そして翌年1193年には、義時の次男・朝時を生みます。

義時の長男は泰時ですが、『鎌倉殿の13人』では八重が生みます。

1198年には、比奈は義時の三男・重時を生むのです。

比奈と義時が結婚したのは、平家も奥州藤原氏も滅亡した後です。

義時が戦に出ることもなく、比較的平和な時期だったはず。

二人の生活も、それなりに穏やかだったろうと思います。

しかし、1203年に状況は一変。

比企の乱が起こって、比奈の実家である比企一族は、北条家の策略で滅ぼされてしまうのです。

しかも、比企討伐の大将は、夫の義時でした。

比奈にとっては、非常につらい出来事だったでしょう。

結果、比奈と義時は別れてしまうのです。

「絶対に離縁しない」という起請文を書いた義時でしたが、

血縁をことごとく失った比奈は、悲しみと憎しみで一緒に暮らせなかったのでしょう。

再婚して京都で死亡

北条義時と別れた後、比奈は源具親(みなもとのともちか)再婚し、京で暮らしています。

源具親は、新三十六歌仙のひとりで、公家です。

一族が滅んで頼るところもなかったはずですから、再婚するか出家するしか生きる道はなかったでしょう。

比奈は美しい女性ですから、再婚するのは難しくなかったと思われます。

また、公家と再婚しているところからも、「武家はもう嫌だ」という比奈の思いが感じられますね。

鎌倉を離れたかった気持ちも、分かる気がします。

比奈は、源具親との間に息子・輔通を生みました。

しかし京での暮らしは短く、比奈は再婚して3年後1207年に亡くなったのでした。

死因は不明ですが、心労も大きかったのではないでしょうか。

「権威無双の女房」と言われた美貌の女性でしたが、気の毒な人生だったと言えそうです。

生年が分からないので、享年何歳だったか不明ですが、まだ若かったと思われます。

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【鎌倉殿の13人】比奈役は誰?堀田真由のプロフィールも!

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも、義時の正室・比奈は登場します。

演じるのは、堀田真由さんです。

『鎌倉殿の13人』では、前半の20話までは比奈は登場しません。

義時の女性関係としては、登場するのは八重だけですね。

しかも、一途に八重を想い続けているので、

「比奈に1年間ラブコールし続け、離縁しないと約束までさせられた上で結婚」

というのは、視聴者にとっては少しショックかもしれません。

しかし、「起請文を書かせられて結婚」というのは、ドラマ的には面白いので、三谷幸喜さんは見逃さないでしょう。

また、『鎌倉殿の13人』では、政子・亀の前・八重の3人が、頼朝を巡ってバチバチの女の戦いを繰り広げました。

今度は、義時を巡って、八重と比奈がバチバチになって、マウントの取り合いになるかもしれませんね。

比奈役・堀田真由のプロフィール

堀田真由wikiプロフィール
  • 氏名:堀田真由(ほった・まゆ)

  • 生年月日:1998年4月2日

  • 年齢:23歳(2022年3月現在)

  • 出身地:滋賀県

  • 身長:159cm

  • 特技:バレエ

  • 所属事務所:アミューズ

堀田真由さんは、2014年にアミューズが開催した新人発掘イベントに応募。

32千人の中から、WOWWOWドラマ賞を受賞します。

翌年にWOWWOW連続ドラマ『テミスの求刑』で、仲里依紗の妹役でデビューしました。

2017年には、朝ドラ『わろてんか』のヒロインの妹で出演。

2020年から雑誌『non-no』の専属モデルを務めています。

また、同年に雑誌『ゼクシィ』13代目CMガールにも起用されました。

人気ドラマ『恋はつづくよどこまでも』では、菅野海砂役を演じていたので、

この頃から堀田真由さんを知った人が多いのではないでしょうか。

その他、『坂上どうぶつ王国』などのバラエディ番組にも出演しています。

2022年は大河ドラマに初出演ということで、ますます勢いがつきそうですね。


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【鎌倉殿の13人】義時の正室・比奈まとめ

まとめ
  • 北条義時の正室は、比企朝宗の娘で、歴史的には「姫の前」、大河ドラマでは「比奈」と呼ばれている

  • 比奈は、「権威無双の女房」と呼ばれる鎌倉一の美女だった

  • 北条義時は1年間恋文を送り「絶対に離縁しません」と起請文を書いて、比奈と結婚

  • 比企の乱の後、比奈は義時と離縁し、公家の源具親と再婚し

  • 再婚して3年後に、比奈は早逝した

  • ドラマでは、22話で初登場し、24話で義時と結婚する
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