アニメ映画『時をかける少女』には、魔女おばさんこと芳山和子が登場します。
ヒロイン真琴が何でも相談している叔母ですね。
ちょっと不思議で意味深なセリフが多いので、「魔女おばさんの正体は何者?」と思った人も多いでしょう。
この記事では、
- 魔女おばさんのシーン別のセリフは?
- 魔女おばさんの正体は、原作小説のヒロイン
について、解説をまとめています。
【時をかける少女】魔女おばさんのセリフをシーン別に解説!
アニメ映画『時をかける少女』には、ヒロイン真琴が「魔女おばさん」と呼ぶ芳山和子が登場します。テキストが入ります。
- 東京国立博物館に勤務
- 絵画を修復する仕事
- 独身
という設定でしたね。
真琴の良き相談相手で、いろいろと意味深なセリフもありました。
登場シーンごとに、魔女おばさんのセリフをまとめました。
【セリフ1】「それ、タイムリープよ」
魔女おばさんが最初に登場するのは、真琴が最初のタイムリープを体験した直後。
母親に頼まれた桃を魔女おばさんに届けに行く途中、踏切でタイムリープしました。
真琴は「あたし、生きてる?」と魔女おばさんに、体験談をします。
すると魔女おばさんは、「それ、タイムリープよ」とあっさり教えてくれたのでした。
真琴との会話を引用してみましょう。
「それ、タイムリープよ」
「タイムリープ?」
「電車にひかれそうになったのよね?自転車で投げ出されて。
だけど、気がついたら、ほんのちょっと前に戻っていた」
「そう」
「それがタイムリープ。時間ていうのは不可逆なのね。
時は戻らない。ということは、戻ったのは真琴、あなた自身。
真琴が時間を飛び越えて過去に戻ったのよ」
「ほんとに?」
「そう珍しいことじゃない。真琴ぐらいの年の女の子には、よくあることなんだから」
引用元:アニメ映画『時をかける少女』
真琴が魔女おばさんと呼ぶだけあって、「よくあること」と不思議なことを言います。
日曜日があっと言う間に終わった、という例えをあげていました。
【セリフ2】「いい目を見てる分、悪い目を見てる人がいる」
真琴「千昭!!」 細田守監督の名作「時をかける少女」放送中ですー☆ pic.twitter.com/QSVXGsiaeT
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) July 17, 2015
魔女おばさん2度目の登場は、真琴が調子にのってタイムリープしまくっている頃。
真琴は、「相談のお礼」と言って、ケーキをいくつも買って差し入れします。
お小遣いを使っても、もらう前にタイムリープしていたんですね。
やりたい放題の真琴に、魔女おばさんは「良かった。大したことには使ってないみたいだから」と言います。
「そんなことないよ。もうサイコーだね。タイムリープやめられないよ」と真琴は高笑い。
魔女おばさんは「真琴がいい目見てる分、悪い目を見てる人がいるんじゃないの?」と釘を刺します。
この真琴おばさんの言葉は、クラスメイトの高瀬のいじめやラストの伏線になりました。
【セリフ3】「つきあっちゃえばいいのに」
真琴は、自転車で二人乗りしている時に、千昭から告白されます。
今の関係を壊したくない真琴は、何度もタイムリープして、千昭に告白させまいとしました。
そんな真琴に、魔女おばさんは次のように言います。
「真琴は、千昭くんが好きなんだと思ってたけどな。
どうして無かったことにしちゃうのよ?
つきあっちゃえばいいのに」
「千昭が友達以上になってることなんか、全然想像できない」という真琴を、魔女おばさんが説得。
「だめなら、つきあう前に戻ればいいじゃない。
真琴ならできるでしょ?好きって言われて、好きになっちゃうこともあるのに」
絶対ないとつっぱねる真琴の様子には、
「千昭君かわいそう。せっかく想いを伝えたのに。でも本人は気づいてすらいないのか」
と魔女おばさんは返していました。
この時の二人の会話も、ラストの大切な伏線になっていました。
未来に帰らなくてはならないと分かってて、千昭が告白した理由は、別の記事をご参照ください。
【セリフ4】「この絵が描かれたのは…」
真琴と魔女おばさんが、古い日本画の前で会話するシーンがありました。
魔女おばさんが修復した絵で、「白梅ニ椿菊図」という題でした。
「長く見てると、何だかとってもゆるやかな気分になる不思議な絵。
作者も分からない。美術的な価値があるかどうかも今のところ分からない
ただ、修復の過程で分かったことがひとつ。
この絵が描かれたのは、何百年も前の歴史的な大戦争と飢饉の時代。
世界が終ろうとしていたとき、どうしてこんな絵が描けたのかしらね」
魔女おばさんのセリフからすると、戦国時代に書かれた絵という設定のようです。
実際には、存在しない架空の絵ですね。
【セリフ5】「いつか必ず戻って来るって言ってた」
映画終盤、真琴は千昭が未来から来たことを知ります。
しかし、最後のタイムリープを功介たちを救うために使ってしまい、未来に帰れなくなってしまいました。
そして、千昭は真琴の前から姿を消してしまいます。
落ち込む真琴に、魔女おばさんは次のセリフを言いました。
あたしね、本当は真琴は、功介君とも千昭君とも、どちらとも友達のままだと思ってた。
どっちとも付き合わないうちに卒業して、いつかは全然別の人と付き合うんだろうなって。
高校の時、初めて人を好きになった。会ってすぐ仲良くなったの。
まるで子供の頃から知ってるみたいだった。
大人になる前にダメになっちゃったけど…。タイミングが悪かったのよ、きっと。
その人はどうしてるのかと尋ねる真琴に
どうしてるんだろう。いつか必ず戻って来るって言ってた。
待つつもりはなかったけど、こんなに時間がたっちゃった。
長くはなかった。あっという間だった
魔女おばさんの意外な過去が、明かされたのでした。
このセリフは、魔女おばさんの正体につながる大きな意味がありました。
また、千昭と真琴の「その後」のほのめかしにもなっていると思われます。
【セリフ6】「走って迎えに行くのがあなたでしょ?」
自分の過去について話した後、魔女おばさんは真琴の背中を押します。
「でも、真琴。あなたは、私みたいなタイプじゃないでしょ?
待ち合わせに遅れてきた人がいたら、走って迎えに行くのがあなたでしょ?」
その後、真琴はもう一度タイムリープできることに気づき、千昭を助けに行ったのでした。
ペナルティが科せられると分かってて、わざわざ千昭に「タイムリープを知ってる」と言った理由は、別の記事をご参照ください。
【時をかける少女】魔女おばさんの正体は?
お知らせ
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) April 14, 2020
大林宣彦監督追悼
「時をかける少女」
4月18日(土)13:30~
※関東ローカル
先週10日に逝去された日本映画界を代表する大林監督の代表作のひとつ時空を超える少女を描く青春ファンタジー
原田知世主演・感動の青春物語
日本映画史に刻まれた名作をぜひご覧ください
©KADOKAWA 1983 pic.twitter.com/yKwTsjjFkn
【正体1】魔女おばさんは原作小説の主人公
アニメ映画『時をかける少女』の中で、真琴の相談相手になっている魔女おばさんこと芳山和子。
時おり意味深なセリフを言うので、「一体何者?」と思いますよね。
実は、魔女おばさんは、原作小説『時をかける少女』の主人公なのです。
名前が同じ「芳山和子」なので、原作小説を知っている人は気づいたことでしょう。
原作では、深山一夫と朝倉吾郎と三角関係になっていました。
アニメ映画は、原作小説の約20年後くらいの設定になっているようです。
タイトルが同じなのでややこしいですが、
- 原作小説の主人公は、芳山和子
- アニメ映画の主人公は、芳山和子の姪・紺野真琴
ということで、アニメ映画は原作小説の「その後」になっているのです。
しかも、姪の紺野真琴も、叔母と同じく2人の男子と仲良し。
ただ、世界線はいくぶん変えているようです。
千昭や深町一夫が、いつの時代から来たかについては、別の記事をご参照ください。
【正体2】魔女おばさんはタイムリープ経験者
魔女おばさんがタイムリープを知っていたのは、自分も体験者だったからです。
原作小説だと、芳山和子は
- 理科実験室で、ラベンダーの香りを嗅いでタイムリープ
- クラスメイトの深山一夫が、未来から来ていた
- 科学者の深山一夫は、未来には無いラベンダーを採りに来た
- 深山一夫は、再会を約束して未来に帰る
- 和子は記憶を消された
- 誰かと再会の約束をしたことだけ覚えていて、待ち続ける
という内容でした。
しかし、アニメ映画の芳山和子は、
- 記憶を失っていないらしい
- 中学3年生ではなく高校生でタイムリープ
- 待つつもりはなかった
と、少し改変してあります。
アニメ映画で、高校時代の魔女おばさんと一緒に写っていた男子2人が、原作小説の深山一夫と朝倉吾郎と考えられます。
写真立ての横に、ラベンダーの花も飾ってありましたね。
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※当記事の情報は、2022年7月1日現在です。
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【時をかける少女】魔女おばさんのセリフと正体まとめ
魔女おばさんこと芳山和子は、原作小説の主人公
魔女おばさんもタイムリープ経験者
アニメ映画は、原作小説の「その後」を描いている
魔女おばさんのセリフは、原作小説とも一部リンクしている