アニメ映画『時をかける少女』タイトル

アニメ映画『時をかける少女』では、最後に千昭が未来に帰ります。

「もう少し待てば絵を観られたのに、なぜ帰ったの?」

と不思議でしたよね。

この記事では、

千昭は、なぜ絵を観ずに帰った?

について、4つの理由を考察しています。

\原作は魔女おばさんが主人公/


【時をかける少女】千昭はなぜ絵を観ずに帰った?

千昭が未来からやって来たのは、東京国立博物館に収蔵されている「白梅ニ椿菊図」という絵を観るためでした。

  • 千昭の時代には、絵は消失している

  • どれだけ遠い場所にあっても どれだけ危険でも見たかった

  • 記録が残っているのは、「この時代の、この場所の、この季節だけ」

  • 観るだけで良かった

と言っていましたね。

それほどまでして見たかった絵でした。

あともう少し待てば観られそうだったのに、千昭は未来に帰ってしまいます。

なぜ、千昭は絵を観ずに帰ったのか、4つの理由を考察しました。

【理由1】帰るべき時期をすでに過ぎていたから

映画の中で、千昭は次のように言っていました。

帰らなきゃいけないのに、いつの間にか夏になった。

お前らといるのがあんまり楽しくてさ

千昭のセリフから、違う時代にタイムリープするのは、期間制限されていることが伺えます。

千昭は編入生なので、4月に来たはず。

「いつの間にか夏になった」と言っているので、23ヶ月以内には未来に帰らなければいけないルールだったのでしょう。

あるいは、夏までには帰らなければいけない特別な用件があったのかもしれません。

千昭が帰ったのは、「帰るべきタイムリミットを、すでに過ぎていた」という状態にあったことも大きな理由の一つだったと考えられます。

千昭がいつの時代から来たのかは、別の記事をご参照ください。

千昭はいつの時代の人?西暦2660年の未来から来た?

【理由2】真琴にタイムリープを知られたから

タイムリープには、大切なルールがありました。

千昭は真琴に次のように語っています。

過去の住人に、タイムリープの存在を知らせてはならない。

俺はルールを犯した。だから、おまえとはもう会えない

こう告げた後、千昭はすぐに真琴の前から姿を消しています。

それくらい強制力の強いルールなんですね。

「帰れないんだから、もうずっと一緒にいればいいじゃない」とはならないようです。

真琴は、最後に1回増えたチャージで、713日の千昭がラスト1回を使う前に戻りました。

そして千昭に「全部話してくれたよ。千昭の住む時代のこととか」と打ち明けています。

千昭は、「何で話しちゃうんだよ、オレのバカ!」と自分を責めていました。

真琴にタイムリープを知られてしまったので、この時点で帰らなければならなくなったのでしょう。

ペナルティを知りながら、真琴が千昭に「タイムリープを知ってる」とわざわざ言った理由は、別の記事をご参照ください。

真琴は最後になぜ千昭の正体を知ってると告白した?

【理由3】真琴と功介との出会いで十分満たされたから

千昭は、タイムリミットを過ぎても帰らなかった理由について、「お前らといるのがあんまり楽しくて」と言っています。

「絵を観るために」とは言っていません。

千昭のセリフから、絵を観る目的で過去に来たけれど、真琴たちといることがずっと大切になっていたことが分かります。

千昭の住む未来は、荒廃した世界のようです。

川に水が流れ、広い空がある自然豊かな時代に、真琴や功介と野球することが、千昭には楽しかったんですね。

千昭は、絵を観ることよりも大切なものを得たのでしょう。

だから、功介が死んでしまうことも、真琴が罪悪感で苦しむのも見過ごせず、帰るためのラスト1を友情に使ってしまったのです。

自分を犠牲にしてでも守りたい友人を得た、というのは大きな財産ではないでしょうか。

また、真琴に恋したのは、千昭には思いがけないことであり、一生忘れられない思い出になったはず。

絵を観られないのは残念だけど、それ以上に価値あるものを得たという感覚もあったのでは。

真琴にタイムリープを知られるというルール違反の時点で、絵を諦めて帰ったのではないでしょうか。

【理由4】未来に帰ることが最重要だったから

恐らく最も大きな理由は、千昭にとって絵を観ることよりも、未来に帰れることの方が重要だったからだと思います。

千昭は真琴に次のように言っています。


見るだけで良かった。一生忘れないつもりだった。
でももう意味ないけどな、何もかも。
俺のいた時代に戻れなくなった

絵を観られたとしても、未来に戻れなければ、何の意味もないようなのです。

裏を返せば、「絵を観るよりも、未来に帰れることの方が重要」ということ。

映画の内容からすると、千昭にとっての優先順位は

  1. 真琴と功介
  2. 未来に帰ること
  3. 絵を観ること

であることがわかります。

また、千昭が「真琴にタイムリープがバレた」と知ったのは昼間で、未来に帰ったのは日暮れ時でした。

それまでの間に、真琴は千昭に「功介が一回死んで、千昭が助けた」という話をしたはず。

諸事情を知った千昭は、

  • 真琴にタイムリープを知られた
  • 絵よりも未来に帰ることが大切
  • 絵が見られなくても、真琴や功介との出会いで満たされた
  • また帰れなくなるとまずい

ということから、未来に帰ったのだと思います。

千昭が「未来で待ってる」と言った意味や、その後については別の記事をご参照ください。

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【時をかける少女】千昭はなぜ帰った?まとめ

まとめ

千昭が未来に帰った理由は4つ考えられる

  1. 帰るべきタイムリミットを過ぎていたから
  2. 真琴にタイムリープを知られたから
  3. 絵が観られなくても、真琴や功介との出会いで満たされたから
  4. 絵を観るより、未来に帰れる方が大事だから
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