『ハリーポッター』でシリーズを通して、非常に重要な登場人物であるヴォルデモートは、名前を言ってはいけないことになっています。
ハリー・ポッターやダンブルドアは、普通に呼んでるのに、不思議ですよね。
実は、時代によって、言ってはいけない理由や、言うと起きることが違うのです。
この記事では、ヴォルデモートの
名前を言ってはいけない理由
名前を言うと何が起きるのか
名前の意味や正しい発音の仕方
について、分かりやすく解説しています。
ヴォルデモートの名前を言うと何が起きる?言ってはいけない理由は?
ハリー・ポッターやダンブルドアの宿敵、ヴォルデモート。
『ハリーポッター』シリーズの8作全編にわたって登場する、重要人物です。
ハリー・ポッターやダンブルドア校長は、普通に名前を口にしますね。
しかし、それ以外の人は「名前を言ってはいけないあの人」とか「例のあの人」という言い方をします。
「どうして名前を言ってはいけないの?」
「言ったらどうなるの?」
と不思議に思ってしまいますよね。
時代によって理由や起きることが違う!
ヴォルデモートの名前を言ってはいけない理由や、言うと何が起きるのか、というのは、実は『ハリーポッター』の時代によって違うのです。
まず、時代背景を簡単に見てみましょう。
1940年代 | トム・マールヴォロ・リドル(ヴォルデモート)が、ホグワーツの魔法学校で学ぶ。 純血主義者で、父親がマグルであることを忌み嫌う。 |
1970年代 | ヴォルデモートが、マグル生まれなど、純血でない魔法使いに対する粛清を本格化。 第1次魔法戦争勃発。「不死鳥の騎士団」がヴォルデモートと激しく戦う。 魔法省職員や騎士団員などに多数の死者を出し、一家全滅した魔法使いも少なくなかった。 |
1981年 | ヴォルデモートが、自分を滅ぼすと予言されたハリー・ポッターを殺害しようとするも失敗 |
1991年 | ハリー・ポッターがホグワーツに入学 |
1998年 | ヴォルデモートの魂と肉体が完全滅亡 |
ポイントは、「70年代は、魔法界にとって暗黒時代だった」ということ。
『ハリーポッター』シリーズでは、徐々に過去が明かされていくので、時代背景が少し分かりにくいですよね。
簡単な時代の移り変わりを知っておくと、ヴォルデモートの名前を言ってはいけない理由も、変わっていくのがよく分かります。
『死の秘宝』より前の時代
ヴ
ォルデモートは、70年代に「非純血狩り」とも言える殺戮を行っていました。
ハリー・ポッターの両親のように、ヴォルデモートに抵抗する人たちも殺されてしまいます。
第1作目『賢者の石』で、ハグリットが「(立ち向かった者で)生き残った者はおらんかった」と語っていますね。
それくらい徹底的に、ヴォルデモートは「血の粛清」を行ったのです。
純血の魔法使いでも、ヴォルデモートに反対的な立場をとると殺されるわけです。
太平洋戦争時の日本でもそうでしたが、うっかり批判でもしようものなら、「非国民」とされて憲兵に連れて行かれましたよね。
後述しますが、ヴォルデモートは、自分の名前を言った者の場所がすぐ分かる魔法を使います。
70年代も、同じような魔法を使った可能性があります。
ヴォルデモートの名前を言って、目を付けられるような、そんな恐ろしいことは避けたかったのでしょう。
自分の身を守るためには、
ヴォルデモートを倒すために戦う
「触らぬ神にたたりなし」という態度をとる
のどちらかを選ぶことになったはずです。
第1作『賢者の石』でハグリットが、「(ヴォルデモートは)死んだと噂されているが、俺は信じちゃいねえ」と言いました。
90年代になっても、ヴォルデモートは生死不明とされていたことが分かります。
そのため、人々は暗黒時代の恐怖から、「名前を言ってはいけない」ことにしたのでしょう。
この時代は、言うと何かが起きるというより、「何も起きないようにするために、名前は言わない方がいい」というのが適当だったと思います。
ハリー・ポッターは、マグルの親戚の家で育ったため、事情を知らず、普通に名前を言っていますね。
ダンブルドア校長は、ヴォルデモートに対抗する「不死鳥の騎士団」を創設した人。
名前に怯えるようでは戦えません。
ヴォルデモートに対抗する人たちも、やはり普通に名前を言っています。
ヴォルデモートの復活後
ヴォルデモートが復活した後は、状況が変わります。
第7作『死の秘宝』では、ヴォルデモートの名前を言うと、保護法がすべて解除されてしまうようになりました。
もちろん、ヴォルデモートがそういう魔法をかけたんですね。
ヴォルデモートの名前を言うと、言った人の場所がデスイーターに瞬時に知られて、殺されてしまうようになったのです。
ヴォルデモートの死後
映画にはなっていませんが、小説と舞台になっている『ハリー・ポッターと呪いの子』は、ヴォルデモートが死んだ後の時代の物語です。
この時代になると、誰もが「ヴォルデモート」と普通に名前を言うようになっています。
ちなみに、ワーナー・ブラザーズは『ハリー・ポッターと呪いの子』を映画化したいのですが、ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフが拒否しているため、映画化の目途は立っていません。
ヴォルデモートの名前の意味と正しい発音
ヴォルデモートという名前には、ちょっとした仕掛けがあります。
Voldemortは、英語ではなくフランス語の単語を組み合わせて作られた名前です。
Volはフランス語の「飛ぶ」「盗む」という意味のVolerの活用形が元になっています。
deは、英語でいう”of”で、「~の」という意味。
mortは、「死」という意味です。
つまり、「死を盗む」とか「死の飛翔」とか、そういう意味になります。
分霊箱を6つも持ち、非純血の魔法使いを多く殺害した魔法使いには、ふさわしい名前と言えるでしょう。
ちなみに、フランス語読みだと、「Voldemort」の最後の「t」は発音しません。
なので、「ヴォルデモート」ではなく、「ヴォルデモール」というのが、実は正しい発音です。
原作者のJ・K・ローリングも、Twitterで言及しています。
「J・K・ローリングによれば、ヴォルデモート(Voldemort)の『t』は発音しないんだけど、いつも忘れちゃうんだよね」
とツイートし、J・K・ローリングが
「そう発音してるのは、私一人だけ」
とリツイートしています。
イギリス魔法界の偉大で邪悪な魔法使いが、フランス風の名前というのは、おもしろいですね。
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ヴォルデモートの名前を言うと起こる事や、言ってはいけない理由のまとめ
「名前を言ってはいけないあの人」とか「例のあの人」とか、隠語で語られるヴォルデモート。
名前を言ってはいけない理由や、言うと起こることは、時代によって違います。
『死の秘宝』以前の時代は、「言うと怖ろしいことが起こるかもしれないから」という理由で言いません。
ヴォルデモートが復活すると、「言うとデスイーターに殺されるから」言ってはいけないことになります。
ヴォルデモートの死後は、安全になり、誰もが名前を普通に言うようになります。
ヴォルデモートの名前はフランス語由来で、「死を盗む」「死の飛翔」という意味
- ヴォルデモートの最後の「t」は発音しないのが正しい
というのが、この記事のまとめです。
ヴォルデモートが死んだ後の世界を描いた、『ハリー・ポッターと呪いの子』も映画化されるといいですね。