朝ドラ『カムカムエヴリバディ』では、20週の3/18に松村北斗さん演じる雉真稔が、再登場しました。
稔とるいの親子シーンに感動して、朝から泣いた人も多いのではないでしょうか。
この記事では、
- 雉真稔が、終戦記念日に再登場した理由と意味は?
- 緻密に計算された演出を解説
- 撮影したのは真冬の1月
- SNSの反応は?
について、まとめています。
【カムカムエヴリバディ】雉真稔の再登場は安子の祈りへのアンサー?
雉真稔が再登場!
3/18に、雉真稔が再登場しました。
実は前日の夜に、公式アカウントでこんなツイートがあったのです。
体どんな内容かと期待していましたが、宣言通りにたくさんの強い思いが伝ってくる内容でした。
稔さん再登場の場面を振り返ってみましょう。
終戦記念日に岡山の神社に参拝したるいは、白昼夢を見ます。
右隣に立っていたのは、父親の雉真稔。
「お父さんですか?」とるいが語りかけると、稔は
「どこの国とも自由に行き来できる
どこの国の音楽も自由に聴ける。自由に演奏できる。
るい、お前はそんな世界を生きとるよ」
と、るいに言ったのでした。
それは、稔の願いであり、娘を「るい」と名前づけた理由でもありました。
白昼夢から覚めたるいは、父の形見の英和辞典を抱きしめて
「わたし、アメリカに行きたい。お母さんを探しにアメリカに行きたい」
と錠一郎に語ります。
松村北斗さん演じる稔さんの真っ直ぐなまなざしと、透明感がすごかったです。
朝からジーンとくる名場面でした。
再登場タイミングの理由と意味は?
さて、雉真稔がこのタイミングで再登場したのは、なぜでしょう?
前日の放送回で、勇が「終戦の日まで岡山におってくれたら、ええ供養になろうがの」と言っていました。
1994年8月15日は、終戦49年目。
法事でいうと、ちょうど50回忌だったわけです。
仏教でいう50回忌は、一般的に「弔い上げ」の上げ法要と言われています。
つまり、法要としては最後なので、大きな区切りの意味を持つのです。
ドラマでは、赤ん坊のるいを背負った安子の回想シーンがありました。
終戦の日に、稔の無事を神社で懸命に祈っていましたね。
祈る安子の背中で、赤ん坊のるいは空を見上げていました。
そして、50回忌の同じ日に、るいも同じ神社に参拝したのです。
お盆は、死者があの世からこの世に帰ってくると言われています。
あの世とこの世が、つながりやすい時期と言えるでしょう。
るいは、白昼夢を見るような形で、父・稔と会話しました。
観ていて、「稔は、生きては帰ってこられなかったけれど、いつもるいと安子を想って、見守ってたんだろうな」
と多くの視聴者が思ったはず。
49年前の安子の祈りに、稔が応えたような印象を受けました。
そして、るいが渡米を決意したことから、
るいと安子の再会・和解へとつながっていく重要な意味ももっていましたね。
【カムカムエヴリバディ】雉真稔の再登場シーンは緻密に演出された
死者とつながった奇跡の1分間
終戦記念日も50回忌も、特別な日ですよね。
しかもお盆なので、「あの世から先祖が帰ってくる」という特別な時期。
よーく観ると、
- るいが神社で稔と会話
- ひなたと平川先生と会話
という2つのシーンは同時進行しており、黙とうのサイレンが鳴っている間に起きているのです。
おそらく終戦記念日の正午のはずですが、1分間だけ死者と生者がつながったのでした。
いくつもの「特別」が重なって、奇跡が起きたような感じです。
とてもドラマチックで、すごい演出ですよね。
彼岸の入りにお盆シーンを放送
法要関係で気になったことが、もうひとつあります。
それは、稔再登場の放送回が3/18だったこと。
3/18は、春の彼岸の入りだったのです。
春分の日の前後3日間を合わせた1週間は、春のお彼岸。
お彼岸も、ご先祖さまをご供養する時期ですね。
やはり、あの世とこの世がつながりやすい時期なのです。
我が家もそうですが、お彼岸にはお墓参りをします。
春のお彼岸に、ドラマのお盆シーンを合わせたのでしょう。
ものすごく芸が細かいというか、計算されつくした演出だったように思います。
春のお彼岸には、「ぼたもち」をお供えするおうちも多いでしょう。
でも、前日のディッパーマウスブルースのシーンが印象深かったので、
「おはぎ」を食べたい気持ちになりますね。
呼び方が違うだけで、同じ食べ物ですが。
なお、同日にカムカム英語の平川先生も再登場しました。
平川先生は、ひなたの妄想や白昼夢ではなく「幽霊」だったのでは?と思ってます。
別の記事にまとめましたので、ご参照ください。
【カムカムエヴリバディ】再登場のお盆シーンは1月撮影
さて、大月家が岡山に里帰りしたのは8月でした。
しかし撮影は、2022年の1月だったそう。
「神社のシーンは、前々日くらいに雪が降っていたんです。
真夏のシーンなので雪があるわけにはいかなかったんですが、
スタッフが頑張って雪が見えないようにしてくれました。
他にも、美術スタッフが夏の花を飾ったり、陽炎を出したり、
技術スタッフが夏の太陽のような照明を作ってくれたり…。
深津さんもオダギリさんも寒い中、夏の衣装で耐えてくださいました。
引用元:ORICONニュース 2022年3月18日記事
今年はとても寒い冬でしたが、半袖のキャストも!
きっと、見えないところにカイロを貼っていたでしょうが、すごい役者魂を感じますね。
雉真稔役の松村北斗さんも、自身のブログで
「雪の残る街で仕事をした。夏のつもりで生きた」
と旨のことを書いていたそうです。
吐く息が白くならなかったはずはないのですが、上手に編集したのでしょうか。
すごいですね!
【カムカムエヴリバディ】雉真稔の再登場に対するSNSの反応は?
3/18に雉真稔が再登場すると、SNSでは「稔さん」がトレンド入り。
「カムカム」では、ほとんどの登場人物が呼び捨てされますが、雉真稔は「稔さん」とさん付け。
松村北斗さん演じる稔の徳の高さのようなものが、伺えますね。
稔さんはいつだって安子に新しい世界を見せてくれる人だった。英語で彼女の世界を広げ、自転車で遠くに駆ける術を授けた人だった。決して押し付けることなく、さりげなく優しい後押しが出来る人だった…少し勇気を出せるように、るいの背中押しに来たんだね…泣いちゃうよね… #カムカム
— じょー3y【求】体力 (@joe_1125) March 17, 2022
稔さんとるいの年齢的には親子逆転するのに、稔さんはお父さんの顔でるいも子どもの顔をしていて時がどれだけ経っても親子なのは変わらないんだなぁって思うのと同時に演技力があるからこそそう見えるので流石です#カムカム #カムカムエヴリバディ #稔さん
— mahina (@eono_leo_mahina) March 17, 2022
稔さん登場を次週予告に一切出さずここまで隠し切ってくれた制作陣ありがとう、今日は絶対見てほしいという気持ちも伝わりました。自由な世界をもう奪われたくないし子どもたち世代にもずっと繋げて行きたい… #カムカムエヴリバディ #カムカム
— マチチマコ (@machichimako) March 18, 2022
朝から涙した人が多かったようです。
最終回までに、るいと安子も再会するでしょうが、朝から号泣する人がたくさん出そうですね!
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【カムカムエヴリバディ】解説・考察記事の一覧
【るいと安子】
- 【考察】るいと安子が再会して和解する?再登場の可能性は?
- 【考察】るいはなぜ安子に捨てられたと思ってる?
- 【考察】安子はその後アメリカでどうなった?苦労した?
- 晩年の安子を演じるキャスト候補は4人?宮崎美子or上白石萌音?
【ジョー】
【ひなたと五十嵐】
【城田優】
【きぬちゃん】
【その他】
【算太】
【トミー】
【桃太郎】
【吉右衛門】
【勇・雪衣】
【映画村】
【その他】
【カムカムエヴリバディ】雉真稔の再登場まとめ
- 50回忌の終戦記念日の正午、黙とうのサイレンが鳴る1分間だけ、死者とつながる演出だった
- 49年前の同じ日に、赤ん坊のるいを背負った安子も、稔の無事を祈っていた
- 雉真稔が再登場するお盆のシーンは、春の彼岸入りの3月18日に放送された
- お盆のシーンの撮影は1月に行われ、雪が積もる寒い日だった