『シン・エヴァンゲリオン新劇場版』タイトル画像

『エヴァンゲリオン新劇場版』では、「ネブカドネザルの鍵」が登場します。

TV版、旧劇版には出てこない新劇場版のアイテムですね。

この記事では

  • ネブカドネザルの鍵とは何か
  • ネブカドネザルの鍵は何の予備だった?
  • ロストナンバーの意味は?

について、解説します。

「破」と「シン」のネタバレを含みますので、ご注意ください

【エヴァ解説】ネブカドネザルの鍵とは?

新劇場版では「破」で、登場するネブカドネザルの鍵

べタニアベースから戻った加持リョウジが、碇ゲンドウに渡しました。

スーツケースの中から、黄色いケースに入った不思議な形状の物を出しましたね。

ヒト型の絵のようなものと、注入器のような感じでした。

その時の会話を振り返ってみましょう。

加持「これがお約束の代物です。予備として保管されていたロストナンバー。神と魂を紡ぐ道標ですね」

ゲンドウ「ああ、人類補完の扉を開くネブカドネザルの鍵だ」

どうやら、ゼーレが管理していた物のようです。

人類補完の扉を開くとは?

「鍵」というからには、何かを開け閉めするのでしょうが、ゲンドウは「人類補完の扉」と答えています。

加持も「神と魂を紡ぐ道標」と言いました。

このことから、具体的には

  • 神になる
  • ガフの扉を開く(インパクトを起こせる)
  • マイナス宇宙に行く

などができるようになります。

「シン」でミサトは、ゲンドウに「人を棄てたか」と言っていました。

ゲンドウはネブカドネザルの鍵によって、人ではなく神になったのです。

そして古い神を殺す「神殺し」をしようとしたのですね。

この「神殺し」というのは、宮崎駿監督の『もののけ姫』の影響が伺えるように思います。

『もののけ姫』では、エボシ御前シシガミの首を取り、神殺しを行いました。

エヴァンゲリオンには、随所に『ナウシカ』の影響が観られますよね。

『ナウシカ』の巨神兵を描いたのは、若い頃の庵野監督でした。

『風立ちぬ』では、庵野監督は主人公である堀越二郎の声優も務めています。

庵野監督と宮崎駿監督は、古い付き合いであり、いろいろなところで影響を受けているのでしょう。

人類補完計画については、別の記事に詳しくまとめましたのでご参照ください。

ネブカドネザルの鍵は、TV版の「アダムの胎児」と同じ役割

TV版では、加持がゲンドウに渡したのは、「アダムの胎児」でした。

TV版のアダムの胎児

ゲンドウは、TV版では右手に移植し、漫画版では食べましたね。

結果、ゲンドウはアダムと融合しました。

自ら神となってサードインパクトを起こし、ユイに会おうとします。

なので、新劇の「ネブカドネザルの鍵」は、TV版や漫画の「アダムの胎児」と同じ役割をするアイテムと言えるでしょう。

ネブカドネザルの鍵は何の予備だった?

加持は、ゲンドウに渡した「ネブカドネザルの鍵」を「予備として保管されていたロストナンバー」と言いました。

どういう意味なのでしょうか?

「ネブカドネザルの鍵」が複数あることが伺えますよね。

加持とゲンドウは、ネブカドネザルの鍵の会話の前に、Mark.06について話しています。

ちょうど、ゼーレがMark.06を建造している頃だったんですね。

Mark.06は、人類補完計画のための特別なエヴァンゲリオン

ゲンドウと冬月は、「真のエヴァンゲリオン」「偽りの神ではなく本物の神」と呼びました。

そして「初号機の覚醒を急がねば」と警戒してましたね。

以上のことから、ゼーレが保管していた別のネブカドネザルの鍵は、Mark.06に使われたと推測できます。

アダムの胎児を使うことでMark.06は「本物の神」となり、他のエヴァンゲリオンとは違ったんですね。

加持がゲンドウに渡した「ネブカドネザルの鍵」は、Mark.06に使った鍵の予備だったのでしょう。

ネブカドネザルの鍵のロストナンバーの意味は?

「ロストナンバー」という言葉の意味も考えてみましょう。

要するに「欠番」という意味ですよね。

普段わたしたちが「欠番」とするのは、「この番号は使わない」とする時です。

例えば、殿堂入りした野球選手の背番号は「永久欠番」になったりします。

永遠に使わない背番号ということですね。

ということは、「予備として保管されていた欠番」というのは、「使わないことになってる予備」と言えそうです。

鍵を余分にとっておいたと思われます。

だから加持も持ち出せたのでしょう。

新劇のゼーレのモノリスの番号との関連も考えましたが、やはり違うと思います。

ゼーレのメンバーが、ネブカドネザルの鍵を自身に使うことはないはずです。

なぜなら、ゼーレの人類補完計画にまったく反することだからです。

ゲンドウ以外にそんな人がいると、物語が完全に破綻してしまいます。

ゼーレの補完計画については、別の記事にまとめましたので、ご参照ください。

ネブカドネザルの鍵の名前の由来は?

「ネブカドネザルの鍵」の名前は、何に由来しているのでしょうか?

「ネブカドネザル」は、中東にあった古代バビロニアの王の名前です。

ネブカドネザル1世は、マルドゥク神を奪還しました。

使徒を分解して管理するマルドゥック計画を遂行していたゼーレと、関わりを感じるワードです。

また、聖書でバビロニアと言えば、バベルの塔の伝説が有名。

人類は全ては同じ言語を話していたものの、傲慢になって天に届く塔を造ろうとしました。

神は怒って、人間同士が互いに理解できないように、言葉を乱したのです。

人類補完計画は、人類をひとつにまとめあげるものですから、リンクしているように思えますね。

ちなみに「バベル」とは、「神の門」という意味。

「シン」には、「地獄の門」というワードが登場しましたから、やはり関連が感じられます。

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【エヴァ解説】ネブカドネザルの鍵まとめ

『エヴァンゲリオン新劇場版』に登場した、ネブカドネザルの鍵。

「破」で加持リョウジが碇ゲンドウに渡したアイテムですね。

  • ネブカドネザルの鍵は、ゼーレが管理していた
  • ネブカドネザルの鍵を使うと神になり、インパクトを起こしたり、マイナス宇宙に行けるようになる
  • Mark.06にもネブカドネザルの鍵が使われ、「真のエヴァンゲリオン」「本物の神」となった
  • ゲンドウが受け取ったネブカドネザルの鍵は、Mark.06建造のための鍵の予備だった

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