『シン・エヴァンゲリオン新劇場版』タイトル画像

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、新しい用語が飛び交いました。

ストーリー展開も速かったので、「意味が分からない!」と思った人も多そうです。

この記事では

  • カヲルと加持は何の組織の司令?
  • 浜辺の画が絵コンテなのはなぜ?
  • 最後の駅で記憶があったのはマリとシンジだけ?

など、13の意味不明な場面について、考察をまとめています。

  • マリの正体
  • アスカの最後
  • 加持リョウジはどうやってサードインパクトを止めたのか
  • ネブカドネザルの鍵
  • マイナス宇宙やゴルゴダオブジェクト
  • アディショナルインパクト
  • 行進してた白い女性の巨人は何?

などについては、別の記事にまとめていますので、ご参照ください。

【意味不明1】カヲルと加持は、何の組織の司令?

「シンエヴァ」のラストで、実は渚カヲルと加持リョウジが、上司と部下だったことが明らかになりました。

カヲルが司令官で、加持が副司令官でしたね。

一体、どの組織の司令・副指令だったのでしょうか?

ネルフの司令官は碇ゲンドウで、副司令官は冬月コウゾウです。

なので考えられるのは、

  • ゼーレ
  • ヴィレ

のいずれかですが、ゼーレの司令・副指令と思われます

根拠は、ます。

  • 渚カヲルは、「ゼーレの少年」
  • 加持リョウジは、旧劇版ではゼーレのスパイだった
  • 加持リョウジが死んだ時点で、ヴィレはまだ結成されていなかった

からです。

加持リョウジがサードインパクトを止めることになり、ミサトに「達者でな」と別れを告げるシーンがありました。

後ろにあった飛行機のロゴマークは、ヴィレではなくネルフでしたね。

なので、まだヴィレの結成前だったはずなのです。

加持リョウジがサードインパクトをどうやって止めたのかについては、別の記事にまとめましたので、ご参照ください。

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【意味不明2】浜辺の画が絵コンテなのはなぜ?

「シンエヴァ」のラストで、シンジが浜辺にすわっているシーンがありました。

色がなくなり、絵コンテの画になったのは何故でしょう?

ヒントはマリのセリフにありそうです。

マイナス宇宙に入ったとき、マリはシンジに

「君がやることは、アンチLシステムが全て止まって、みんながコア化してしまう前に、第13号機を破壊すること」

と言っていました。 

また、マリがプラス・フォー・イン・ワンの8号機で駆けつけた時、

「よっしゃー!間に合った!ぎりぎりセーフね!

と言いました。

以上のことから、映像が絵コンテ化して、色や線がどんどんなくなっていったのは、

  1. コア化が進んでいく表現
  2. アディショナルインパクトで、世界が書き換えられていく表現

のいずれかだったと推測できます。

マリが8号機から海に飛び降りた瞬間、映像がカラーの普通の映画に戻りましたね。

マリは「どこにいても必ず迎えに行く。だから絶対待ってな」とシンジに言いました。

完全にコア化する前、もしくはアディショナルインパクトが完了する前に、マリはシンジを迎えに行く必要があったのでしょう。

マリとシンジが会えなければ、シンジはあのまま世界から消えてしまったと推測できます。

マリがアダムスの器とオーバーラップした理由については、別の記事にまとめましたので、ご参照ください。

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【意味不明3】最後の駅で記憶があったのはマリとシンジだけ?

「シンエヴァ」のラストの宇部新川駅で、ホームのベンチに座っているシンジを、マリが迎えに行きました。

向かいのホームには、渚カヲルと綾波レイが会話しており、ベンチにアスカが座っていました。

  • マリがシンジに「相変わらずいい匂い」と言う
  • 声変わりしたシンジが「胸の大きなイイ女」「君こそ相変わらずかわいいよ」と返す
  • マリがシンジのDSSチョーカーを外す

ということから、マリとシンジにはエヴァの世界の記憶が残っていることが伺えます。

しかし、二人は向かいのホームの三人には声をかけずに、駅を出ました。

なので、「カヲル、レイ、アスカの3人には記憶がないのでは?」という感じがしましたね。

ネオンジェネシスの世界は、

  1. シンジとマリしか、記憶を引き継いでない
  2. シンジとマリ以外も、全員記憶を引き継いでいる
  3. 記憶のある人とない人が、入り混じっている

    のいずれかですよね。

    個人的には、シンジとマリしか「エヴァの世界」の記憶は残ってないのではないかと思います。

    アディショナルインパクトで「ネオンジェネシス」となったのに、エヴァのいる旧世界の記憶がみんなにあるとしたら、ちょっと違和感がありますよね。

    マリもアスカと別れる時、

    「姫、お達者で」

    と言っていることから、あれが友人としては二人の最後だったはずです。

    エヴァの元パイロット以外の登場人物たちも、ネオンジェネシスの世界で各々暮らしていると思います。

    劇中の加持のセリフの感じだと、加持リョウジはミサトや息子と畑仕事をしてそうですよね。

    ケンスケとカップリングしたはずのアスカが、駅でひとりだった理由については、別の記事にまとめましたので、ご参照ください。

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    【意味不明4】なぜカヲルとレイがカップルに?

    「シンエヴァ」の最後の宇部新川駅で、渚カヲルと綾波レイが親しそうに会話していました。

    なので、「カヲルとレイがカップルになった」と思った人は多いようです。

    また、「カヲルはゲンドウのクローンだから、ユイに似たレイとカップリングした」と思った人もいるようです。

    個人的には、TV版でカヲルがレイに「君は僕と同じだね」と言ったセリフを、伏線にしたのかなと思いました。

    ネオンジェネシスになったら、人物の性格や気質が突然変わるというのはなさそうですよね。

    孤独感の強いアスカが、レイやカヲルと親しくしているというのは考えにくいです。

    消去法で、カヲルとレイが会話しているとなったのかもしれません。

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    【意味不明5】シンジが「リリンもどき」とは?使徒になりかけてた!

    3村で、罪悪感からうつ状態になっているシンジに、アスカがレーションを無理やり食べさせるシーンがあります。

    「こうして飯を食わせてもらうだけで、ありがたく思え。

    まだあんたはリリンもどき。食べなきゃ生きてられない。

    だから食え。こちとらずっと水だけだ。

    何も変わらない体になる前に、飯のまずさを味わっておけ」

    と言っていましたね。

    また、ケンスケは「諸事情あって、式波は村には顔を出せないんだ」と言っていました。

    これらのことから、アスカは眼帯やDSSチョーカーなどで封印しているものの、使徒に浸食されたことで人間ではなくなったことが分かります。

    生態が変わってしまったんですね。

    ヴィレでも封印が解けるのを危惧されていて、アスカの部屋は使徒封印用呪詛文様か爆薬で固められていました。

    「わたしたちって、信用ないのね」ガッカリしてましたよね。

    ヴィレのクルーでさえ恐れているので、村人が知ったら相当怖がるでしょう。

    使徒に浸食されると、一気に生態が変わるのではなく、次第に変わっていくようです。

    変化していく途中の状態を「リリンもどき」と、どっちつかずの言葉で表現していました。

    シンジは、「破」の最後で綾波レイを助けようとして、第10の使徒のコアに手を差し込みました

    そのために、使徒に浸食された状態になったのでしょう。

    「シンジは第11の使徒だった」については、「カヲルが13使徒におちた理由」の記事に書きました。

    また、「エヴァの呪縛」については、別の記事にまとめましたので、ご参照ください。

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    【意味不明6】カヲルとゲンドウはどこが似てる?クローンなの?

    「シンエヴァ」では、シンジが「カヲル君は父さんに似てるんだ」と言いました。

    性格とかまるで違うように思えるカヲルと碇ゲンドウは、どこが似てるのでしょう?

    • ゲンドウ:ユイが大好きで一途(執着)
    • カヲル:シンジが大好きで一途(執着)

    というのは、あると思います。

    あと、ピアノが好きで弾けるところも似てますね。

    頭がいいところも共通してます。

    また、カヲルの魂はアダムで、ゲンドウは肉体にアダム(ス)を取り入れています。

    個人的には、カヲルはゲンドウのクローンではないと思います。

    クローンとは、全く同じ遺伝子組成の生物を言います。

    容姿が違うという時点で、クローンの定義から外れるからです。

    【意味不明7】アディショナルインパクト中に、背景が撮影スタジオなのはなぜ?

    https://twitter.com/kaixerin/status/1369609726858727425

    マイナス宇宙で、シンジの初号機とゲンドウの第13号機が戦っていた時、第3新東京市は特撮セットでした。

    また、シンジがアスカやレイを助けようとした時も、撮影スタジオになっていましたね。

    何を意味していたのでしょう?

    マイナス宇宙は、LCLで知覚形成される世界。

    記憶の世界とも言っていましたね。

    なので、「マイナス宇宙のアディショナルインパクトで、世界を書き換え中」というのを、分かりやすく表現したではないでしょうか。

    ウルトラマン好きの庵野監督は、特撮映像の手法や感覚、カット割りの面白さなどを追及したとプログラムにありました。

    世界を書き換えるというドラマチックさに見合った、おもしろい演出だと思います。

    アディショナルインパクトについては、別の記事にまとめましたので、ご参照ください。

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    【意味不明8】式波アスカがレイのようにLCL化しなかったのはなぜ?

    アヤナミレイは、第3村をとても気に入っていましたが、体を保てずLCLに還元されました。

    理由について、冬月は「無調整なので個体を保てなかった」と説明しています。

    アヤナミレイは、綾波シリーズのクローンでしたね。

    劇中後半で、アスカも式波シリーズのクローンだったことが明らかになります。

    式波アスカがアヤナミレイのようにLCL化しなかったのは、なぜなのでしょうか?

    1. 最初から調整してあった
    2. 使徒に浸食されたから

      などが考えられますね。

      逆に言えば、アヤナミレイを調整しなかったのは何故でしょう?

      組織が分裂してネルフとヴィレに分かれた後では、調整する必要がなくなったからではないでしょうか。

      ネルフでしか生きられないようにした方が、ゲンドウたちには都合がいいですもんね。

      【意味不明9】新2号機はなぜ第13号機に怯えた?

      https://twitter.com/evabf_official/status/1286503963727138817

      旧南極ネルフ本部で、新2号機が第13号機に信号停止プラグを打ち込もうとした時、新2号機のATフィールドが展開しました。

      アスカは「新2号機が第13号機に怯えてる」と言いましたね。

      これまで、エヴァンゲリオンが他のエヴァンゲリオンに怯えるということは、ありませんでした。

      なぜ新2号機は怯えたのでしょう?

      つまりは、第13号機がそれだけ強いことを、本能的に察知したのだと思います。

      しかも第13号機は、腕が4本あるので一目で異様と分かります。

      ミサトはヤマト作戦を発動するとき、「第13号機の無力化を目的をする」と言いました。

      2号機と8号機では倒せないことが、はじめから分かっていたわけです。

      人間でも他の動物でも、自分より強いと分かってる相手と戦うとなったら、怖気づくのが自然ですよね。

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      【意味不明10】大人のゲンドウが第13号機に乗れたのは何故?

      旧劇だと、エヴァンゲリオンのパイロットは全て14歳でした。

      新劇場版では、年齢制限があるのか明確に分かりませんが、明らかに子どもばかり

      しかし、ゲンドウは第13号機に搭乗しましたね(しかも口から)

      なぜ大人のゲンドウが、第13号機に乗れたのでしょうか?

      ネブカドネザルの鍵を使って、人を棄てて神になっていたからでしょう。

      13号機は、「アダムスの生き残り」と呼ばれていたので、アダムスが素体と分かります。

      ネブカドネザルの鍵も、アダム由来の物と考えられるので、シンクロ率は100%なのではないでしょうか。

      「ネブカドネザルの鍵」や「エヴァパイロットの条件」については、別の記事にまとめましたので、ご参照ください。

      【意味不明11】アスカの「シングルエントリーじゃなかったの?」のセリフの意味は?

      旧南極ネルフ本部で、新2号機は第13号機に強制信号停止プラグを打ち込もうとします。

      しかし新2号機のATフィールドが展開し、打ち込めません。

      アスカは、自分のATフィールドで中和するために、自らの使徒を解放しました。

      しかし、再起動した第13号機に逆襲されてしまいます。

      アスカは「シングルエントリーじゃなかったの?」と謎のセリフを言いました。

      すると新2号機のエントリーポッドに現れたのは、オリジナルのアスカ。

      アスカの「シングルエントリーじゃなかったの?」というセリフは、どういう意味だったのでしょう?

      つまりは「パイロットが2人いた」はずですね。

      1人は、オリジナルの惣流アスカですね。

      もう1人については、

      • エントリープラグ内に人影があった
      • 渚カヲルっぽかった

      SNSでコメントされていました。

      一瞬だったので、分かりにくかったですよね。

      DVDが発売されたら、よく見て確認しようと思います。

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      【意味不明12】シンジがアスカ・カヲル・レイを助けたのは何故?

      碇ゲンドウは、アディショナルインパクトでユイに会うことを諦めました。

      シンジが、インパクトを引き継ぎましたね。

      カヲルがシンジの願いを聞いた時、「アスカやみんなを助けたい」と言いました。

      具体的には、アスカ・カヲル・レイを助ける様子が、劇中でてきましたね。

      意味不明というほどではありませんが、シンジはなぜ仲間を助けようとしたのでしょう。

      • シンジが自分の落とし前をつけた
      • シンジはいつも相補性のある世界を望む

      からですね。

      アスカの3号機が使徒に浸食された時に、シンジは何も決めませんでした

      カヲルの制止を振り切って、シンジがリリスの槍を抜いた結果、カヲルは爆死することに。

      「破」で綾波レイを助けたつもりだったのに、助けられませんでした。

      サードインパクトのトリガーになったのも、シンジです。

      それらの落とし前を、シンジなりにつけたかったのでしょう。

      【意味不明13】冬月が突然死んだのはなぜ?

      https://twitter.com/MLZ0902/status/983311021233160192

      「シンエヴァ」の後半、マリが冬月を訪ねた後、冬月が突然破裂してLCL化しました。

      アヤナミレイのような死に方だったので、「もしかして冬月もクローンだった?」と思った人がいるかもしれません。

      冬月はなぜ突然死んだのでしょう?

      ヒントはマリと冬月のセリフにありました。

      マリ「この船の中、L結界密度が高すぎません?」

      冬月「元来、有人用ではないからな。無理は承知だ」

      という会話がありました。

      ミサトたちがヴィレを結成した後、ネルフにはゲンドウと冬月しか残らなかった印象があります。

      「元来、有人用ではない」と言ってることから、戦艦などはすべて無人の自動操縦になっていたのでしょう。

      フォースインパクトが起きて、世界がコア化されていく途中だったので、L結界密度はどんどん高くなっていたはずです。

      冬月は、アンチL結界システムのない船にいたので、人間の形を保てずLCL化したのですね。

      マリは冬月を「先生」と呼んでいました。

      マリの正体については、別の記事にまとめましたので、ご参照ください。

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      【シンエヴァンゲリオン考察・解説】意味不明な13場面ごとの分かりやすいまとめ

      『シン・エヴァンゲリオン劇場版』もやはりエヴァらしく、意味不明なところがたくさんありましたね。

      2時間半という長丁場を「意味わからん!」と思いながら観た場面も、多かったのではないでしょうか。

      • 渚カヲルと加持リョウジは、ゼーレの司令と副指令
      • 浜辺の画が絵コンテなのは、「コア化が進んでいく」あるいは「アディショナルインパクトで、世界が書き換えられていく」という表現
      • 記憶が残っているのはマリとシンジだけだが、他の登場人物もネオンジェネシスの世界で生きている
      • カヲルとレイがカップリングしたのは、TV版が伏線になっている
      • シンジが「リリンもどき」になったのは、「破」で使徒に浸食されたから
      • カヲルとゲンドウは、一途でピアノが好きで弾けるのが似てるが、クローンではない
      • ラストで背景が撮影スタジオなのは、「アディショナルインパクトで、シンジが世界を書き換え中」という演出
      • 式波アスカがLCL化しなかったのは、「最初から調整済」か「使徒に浸食されたから」
      • 大人のゲンドウが第13号機に乗れたのは、ネブカドネザルの鍵を使ったから
      • アスカの「シングルエントリーじゃなかったの?」の意味は、惣流アスカと渚カヲルがいたから
      • シンジが、アスカ・カヲル・レイを助けたのは、自分の落とし前をつけるため
      • 冬月が突然死んだのは、L結界密度の高いところにいたから

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