『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は旧劇版とは異なる最後に、とりわけアスカ押しのファンは驚いたのではないでしょうか。
アスカについては、最後どうなったかよく分からないところもあり、モヤモヤしている人も多そうです。
この記事では、
- 浜辺のアスカは惣流と式波のどっち?
- クローンのアスカは死んだの?
- 最後の駅にはアスカだけで、ケンスケがいなかったのはなぜ?
- アスカはケンスケの家で、なぜ服を着てなかった?
について、考察をまとめました。
【シンエヴァ】最後の浜辺のアスカは惣流と式波のどっち?
「シン・エヴァンゲリオン」では、式波アスカが実は「式波シリーズ」のクローンだったことが明かされました。
しかもアヤナミレイに「綾波シリーズは、第三の少年に好意をもつように造られている。その感情はネルフに仕組まれたものよ」と忠告していました。
クローンのわりに、かなり内情を詳しく知っていましたね。
- 【オリジナル】惣流・アスカ・ラングレー
- 【クローン】式波・アスカ・ラングレー
ということですね。
新2号機に、オリジナルのアスカが現れて、クローンのアスカを抱きすくめるシーンがありました。
このことから、
オリジナルの惣流アスカも、魂の状態で存在している
ことが分かります。
そうすると、「最後に浜辺でシンジと話してたアスカはどっち?」と気になりますね。
浜辺にいたアスカは、オリジナルの惣流アスカです。
- 眼帯をしていない
- プラグスーツが旧劇版の赤(袖も赤)
だったことから、オリジナルと判別できます。
「シン」のクローンのアスカは、旧南極ネルフ本部へ行った時、白いプラグスーツでした。
新劇場版のアスカも、赤いプラグスーツを着てたことはあります。
でも途中から、袖が白のタイプだったんですね。
「シンジのことが好きだった」と言ったのは、白いプラグスーツを着た式波アスカでした。
浜辺のアスカが式波なら、白いプラグスーツだったはずです。
スーツも旧劇版のようにボロボロでしたし、浜辺というのも合致します。
なので、式波の記憶はオリジナルに回収されたのではないかと思います。
もっと言えば、「惣流も式波もひとつの魂にまとまったのでは?」と思いました。
というのも、初号機にいた髪の長い綾波レイが「ツバメ」と書かれた人形を抱いていたからです。
クローンの記憶なり魂は、オリジナルにまとまったと思われます。
シンジがアスカに「ケンスケによろしく」と言って、アスカのエントリープラグが発射されますね。
エントリープラグには、惣流アスカの魂がいてもおかしくありません。
なぜなら、エントリープラグに現れたから。
プラグは、第3村のケンスケの家の前に届きました。
第3村にいた時から、アスカは「ケンケン」と呼び、親密な関係が伺えました。
「シン」のプログラムでは、声優の宮村優子さんが「ケンスケ、このやろ、いつの間に!」とコメントしています。
ケンスケは、父性を強く感じさせる大人の男性になっていました。
「パパは分からない。ママはいない」と言っていたアスカには、うってつけの相手ではないでしょうか。
惣流アスカにしても、母が自殺し、父は家を出ていきます。
家族に恵まれない、不遇な子ども時代を過ごしています。
「ガキに必要なのは恋人じゃない。母親よ」と式波アスカは言っていましたね。
しかし独りで頑張ってきたアスカにも、父親のようにありのままを受け入れてくれる男性が、必要だったのではないかと思いました。
旧劇版のアスカも相当悲惨だったので、幸せになってほしいですね。
【シンエヴァ】クローンのアスカは死んだ?
クローンの式波アスカは死んだのか?
オリジナルの惣流アスカが、ケンスケのところへ行ったとなると、クローンの式波アスカはどうなったのでしょう?
クローンの式波アスカは、第13号機にやられた時に、オリジナルのアスカが連れ去りました。
ゲンドウは、「使徒を贄(にえ)にする」と言ってましたね。
マリは「魂が残ってるかも」とシンジに言っています。
このことから、クローンの式波アスカの肉体は、死んだと言えそうです。
アスカはいつからクローンだった?
気になるのは、「アスカはいつからクローンだったのか?」ということ。
- 新劇場版の最初から
- 使徒に浸食された3号機から回収された後から
の2通りが考えられますね。
式波シリーズは、ネルフ(碇ゲンドウと冬月コウゾウ)が造ったものです。
3号機から回収した後は、ミサトたちが保護監視下に置いたので、入れ替えられなかったでしょう。
ということは、新劇場版の世界では、アスカは最初から一貫してクローンの「式波」です。
「破」で、ミサトのアパートで同居していた時に、アスカは
「あいつらとは違う。私は特別。だから、これからも一人でやるしかないのよ、アスカ」
とパペット人形に話しかけていました。
3号機が使徒に浸食される前の独り言です。
「シン」のアスカの境遇告白と一致してますね。
以上のことから、式波アスカは、最初からクローンだったことが分かります。
【シンエヴァ】最後の駅にはアスカだけで、ケンスケがいなかったのはなぜ?
アスカがエヴァに乗らない幸せを見つけてくれたら良いな
— はる@LAS垢 (@LASsikakatan) March 7, 2021
平和な世界で幸せに暮らせるそんな世界になるといいな pic.twitter.com/7H1vPMyRp1
「シン」の最後のシーンは、宇部新川駅です。
なぜ宇部新川駅が出てきたかというと、庵野監督の故郷が山口県宇部市だからですね。
宇部新川駅の界隈は、庵野監督の高校時代の思い出の町らしいです。
その宇部新川駅の向かい側ホームには、
- カヲルとレイがおしゃべり
- ベンチに座るアスカ
の姿がありました。
アスカは一瞬しか出てこないので、見落とした人も多いかもしれません。
シンジとマリは、手をつないで駅を出て行きましたね。
つまり、「アスカだけ独り」というシチュエーションだったのです。
そのためネットでは、「アスカは、結局ケンスケと別れたのでは?」と思った人もいるようです。
個人的には、監督が宇部新川駅のシーンで伝えたかったのは、
「エヴァパイロットは、新しい世界で各々元気に暮らしてるよ」
ということではないかと思いました。
そこへケンスケを出すと、「ケンスケは出てきたのに、他の人は出てこないの?」となります。
「トウジはどうなった?」
「ミサトは加持や息子と暮らしてる?」
「リツコは??」
「ゲンドウはユイとどうなった?」
など、キリがなくなるわけです。
なので、「エヴァパイロットだった、運命を仕組まれた子供たちのその後」だけ表現したのでしょう。
なので、個人的には新しい世界で、アスカはケンスケと仲よくしていると思います。
これから電車に乗って、ケンスケに会いに行くところだったかもしれませんしね。
シンジが「ケンスケによろしく」と言った言葉を、素直に受け取っていいように思うのです。
アスカのエントリープラグが、第3村のケンスケ宅に届いたのに、数分後の展開で「結局別れた」ということにはならないでしょう。
【シンエヴァ】アスカはケンスケの家で、なぜ服を着てなかった?
第3村にいた時、アスカはケンスケの家に居候していました。
ケンスケのジャンパーを羽織るくらいの恰好でしたね。
なぜ服を着ていなかったのでしょう?
着替えがなかったので、ケンスケの服を借りていたと思われます。
シンジは意識が戻った時、すでに制服のようなシャツとパンツに着替えていました。
トウジが着替えさせたのでしょう。
アヤナミレイは、「着替えたくない」と言って、長らくプラグスーツを着用。
アスカは、プラグスーツを脱ぎたいけど、着替えがなかったので、「ジャンパーを羽織る」程度の恰好だったと思われます。
第3村では、段ボールに古着がたくさんありましたね。
使徒を封印しているアスカは、第3村には入らないようにしていました。
また、服装にこだわらないというのは、クローンっぽい演出かなという気もしました。
【エヴァンゲリオン】解説・考察記事の一覧
『エヴァンゲリオン』関連記事は、全部で35記事あります。
『エヴァンゲリオン』カテゴリーからも、記事一覧を確認できます。
【序】
【破】
【Q】
【シンエヴァ】アスカの最後(浜辺や駅)のまとめ
エヴァンゲリオンシリーズの中でも、とりわけファンの多いアスカ。
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では、アスカはクローンであると明かされました。
最後の方は、アスカがどうなったのかモヤモヤする場面も多かったですね。
- 浜辺のアスカは、惣流アスカ
- クローンの式波アスカ(肉体)は死んだ
- 新劇場版の式波アスカは、最初からクローン
- 宇部新川駅にケンスケがいなかったのは、エヴァパイロットではないから
- アスカがケンスケの家で、ジャンパーしか着てないのは、着替えがなかったから