
新劇場版で、かなりミステリアスな存在だった真希波・マリ・イラストリアス。
「シン」ではその素性が明かされましたが、具体的にどんな人物かは不明のままです。
この記事では、
- マリの正体・イスカリオテのマリアとは何?
- マリの目的は何だった?
- マリは人間じゃない?なぜずっと若いまま?
- マリは冬月の教え子で、ゲンドウやユイの学友
などについて、まとめています。
【シンエヴァ】マリの正体のイスカリオテのマリアとは何?
エヴァンゲリオンではアスカ派ですがシン:エヴァみてマリさんに心が揺らぎましたpic.twitter.com/3HXbn657RT
— エヴァ@Dkz (@Mqrk_rain) March 8, 2021
真希波・マリ・イラストリアスは、漫画版と新劇場版に登場するキャラクターです。
新劇場版では、「破」から登場したエヴァパイロットでしたね。
「破」「Q」と謎の言動が多かったマリですが、「シン」でようやく素性が分かりました。
冬月がマリを「イスカリオテのマリア君」と呼んでいました。
しかしこれまた謎ですね。
「イスカリオテ」も「マリア」も新約聖書に由来していそうな言葉です。
「イスカリオテのマリア」そのものは、聖書には登場しません。
以下の聖書の人物のいずれかを、組み合わせた言葉と考えられます。
- イスカリオテのユダ(裏切り者)
- イスカリオテのマティア(ユダの後任で復活の証人)
- 聖母マリア(キリストの実母)
- マグダラのマリア(キリストの死と復活の証人)
まず、「マリア」から考えてみましょう。
シンジ=神児=神の子=キリスト
と考えると、聖母マリアではなさそうです。
「エヴァ」でマリは、シンジの母親のような振る舞いをしていないからです。
「シン」でシンジは、従来の世界を新しく書き換えることになります。
マリは、マグダラのマリア同様「古い世界の死と、新しい世界の再生の証人」と考えられます。
※『仕事の流儀』で特集された庵野監督と妻モヨコさんを見ると、「マリ=モヨコさん」と推測できますね(メガネも同じだし)。
庵野監督にとっては、モヨコさんは聖母マリアのような存在だと思います。
なので、庵野監督にとっては聖母マリア、シンジにとってはマグダラのマリア、と考えることもできそうです。
次に、「イスカリオテ」を見てみましょう。
ユダは12使徒のひとりで、キリストを裏切り、後悔して自殺します。
マリは冬月の教え子だったので、裏切り者と言えなくもないかもしれません。
しかし、やはりユダの死後に、キリストの復活の証人となるべく、新たな使徒になった「マティア」の方が適しているように思います。
旧劇には登場しない「新参のエヴァパイロット」ですから、機体は違いますがトウジの「後任」ととらえることもできそうです。
また新約聖書の「イスカリオテのマティア」は、博学で法律や預言に精通した人物でした。
ヴンダーの部屋が本だらけで「古今東西すべての本を読みたい」と言うマリと、共通してますよね。
まとめると、「イスカリオテのマリア」とは、「世界の死と再生の証人」を意味していると言えそうです。
【シンエヴァ】マリの目的は何?
エヴァ観てきたっす
— ひでまる (@menkata5) March 8, 2021
頼むからコレだけは言わせてくれ・・・
真希波・マリ・イラストリアスってキャラクターを生み出してくれてありがとうございますpic.twitter.com/YKVNT9ooty
「シン」で、マリは「イスカリオテのマリア」であることが分かりました。
名前からして、「世界の死と再生の証人」であることが目的のようです。
「破」の冒頭の仮設5号機の場面で、マリは
「自分の目的に大人を巻き込むのは気後れするなぁ」
と言っていました。
具体的に目的の内容は明らかにされませんでしたね。
しかし、マリが「イスカリオテのマリア」だとすると、納得がいきます。
「世界の死と再生の証人」となるという目的のために、エヴァンゲリオンに乗っていたのではないでしょうか。
アスカやレイとは違い、「自分の居場所をつくるためにエヴァに乗る」という感じもありませんでしたしね。
また、ラストでシンジが綾波レイに「後でマリさんが迎えに行く」と言ってましたね。
迎えに行くというのが、
- アディショナルインパクト中
- ネオンジェネシスになってから
のどちらなのかは不明です。
マリはシンジを、浜辺や駅に迎えに行きました。
何らかの形で、レイも「迎えに行った」と思われます。
同様に、アスカやカヲルを「迎えに行った」という可能性がありますね。
そういう意味では、新世紀の世界に登場人物を「迎えに行く」役割を負うことで、「再生の証人」となったのかもしれません。
【シンエヴァ】マリの正体は人間じゃない?ずっと若いのはなぜ?
新劇場版でのマリは、かなり謎めいた存在です。
最初に登場した「破」で、マリを仮設5号機に乗せたのは加持リョウジでした。
加持はゼーレの副指令でしたから、マリはゼーレとの関係も深そうです。
アスカもマリを「コネメガネ」と呼び、加持のコネでエヴァパイロットとなったことを揶揄していました。
ただ、
- TV版、旧劇版には登場しない=運命を仕組まれた子供ではない
- TV版、旧劇版でカヲルと会ってない=生命の書に名前はない
- 「自分の目的」と言ってるので、組織の命令で駒のように動いてない
- 「破」と「Q」の14年間で、見た目が変わらない
- 冬月の教え子だった時は16歳で、新劇場版でも14~16歳くらい
などから、人間ではなく、他のエヴァパイロットとも違う存在と言えそうです。
- 式波
- 綾波
の「波」つく名前はクローンだったことから、「真希波」もクローンではないか、という見方もあります。
しかし、アスカやレイと違って、クローンにする理由が見当たりません。
なぜなら、マリはTV版や旧劇版に登場しておらず、「やり直しの物語」の対象外だからです。
つまりは、「運命を仕組まれた子供」ではないということですね。
もしクローンであるなら、アスカやレイと同様にオリジナルが登場するでしょう。
また、冬月も「シン」で再会した時「クローンか」と言ったはずです。
マリは、16歳で飛び級して大学に入り、冬月の研究室に入りました。
ゲンドウやユイの後輩なので、「破」で登場した時には中年になってるはず。
しかし、明らかに10代にしか見えませんでしたね。
しかも、マリは仮設5号機に乗った時、
「動いてる。動いてる。いいなあ。ワーックワクするなあ」
「エヴァとのシンクロって聞いてたよりきついじゃん……」
など言っていたことから、エヴァンゲリオンに乗るのは初めてだったようです。
そして「シン」に至るまで、一度も使徒に浸食されていません。
このことから、マリは「エヴァの呪縛」からも自由であることが分かります。
「エヴァの呪縛」とは、使徒に浸食されるとかかるものだからです。
アスカがシンジに「何も変わらない体になる前に、飯のまずさを味わっとけ」と言ってましたね。
マリはエヴァに乗る前からずっと若いままだった。
さて、マリはなぜ歳をとらないのでしょう?
- 異名が「イスカリオテのマリア」と聖書の人物っぽい
- イスカリオテのマティアは、12使徒のひとりとなった
- マリが「超久しぶりに聞いたな、その名前」と発言
ということから、相当古くから生きてそうな気配です。
一番ひっかかるのは、「イスカリオテ」という言葉は使徒に関するワードということです。
わざわざ「イスカリオテ」を使ったのは、使徒のほのめかしかなと。
ヴィレのアスカとマリの部屋は、使徒封印用呪詛文様で固められていたか、爆薬が仕掛けられてました。
アスカは「わたしたちって、信用ないのね」と落ち込んでましたよね。
この言葉からして、「二人とも使徒」と思えますよね。
ただし、マリは使徒封印用呪詛文様のアイテムを身に付けていませんでした。
なので、シンジやアスカのように浸食されて使徒になったわけではなく、カヲルのような存在ではないかと思いました。
しかし、そうすると「第●使徒」として登場してもいいはずなので、悩ましいですよね。
「生命の書」に名前が出てくると言われたら、それが一番腑に落ちるのですが。
元々、マリは新劇場版ではちょっとだけ登場する予定だったと聞いたことがあります。
それが大幅に予定が変わって、かなりトリックスター的な存在となったようです。
エヴァの呪縛については、別の記事にまとめましたので、ご参照ください。
【シンエヴァ】マリの正体は、冬月の教え子でゲンドウやユイの学友
エヴァ新劇場版のマリって
— イッヌくん:‖ (@asakuraB3) February 6, 2021
漫画版のキャラなのか
しかも碇ユイの後輩
この時点で16歳
そしてマリがかけているメガネは
碇ユイのメガネ pic.twitter.com/wFlMmfHmYn
マリは、漫画版と新劇場版に登場します。
漫画版では、
- 16歳で京都の大学に飛び級してきた秀才
- 冬月の研究室の学生
- ユイに恋する同性愛者
でした。
新劇場版でも、マリは「冬月先生」「ゲンドウ君」と呼んでいました。
この辺りは、漫画の設定を引き継いでいるようです。
ゲンドウの追憶シーンでは、マリがゲンドウにユイを紹介したようなニュアンスでしたね。
「破」で冬月がシンジに、ユイの写真を見せた時にもマリらしき人物が写っていました
今エヴァQを久々に観てたんだけど
— アカーシャブラッドリバー(仮) (@NANALIVEKOUJI) September 26, 2017
冬月とシンジ君が将棋打ってる時に冬月が見せた写真をよく観たら原作のラストに出てきたマリにめっちゃ似てる人が碇ユイとシンジ君の前に居るんだけどw pic.twitter.com/L94xsGleDn
右のメガネをかけた女性がマリのようです。
赤ん坊のシンジを、マリは見てるんですね。
マリが昭和の古いポップスをよく歌っているのも、納得がいきます。
冬月の研究室は、形而上生物学を教えていました。
マリがエヴァンゲリオンに嬉々として乗っていたのも、純粋に興味関心が高かったからと考えられます。
また、「シン」でヴィレに帰還したアスカに、やたらベタベタと体をくっつけていました。
「同性愛者」という部分がほのめかされているように思います。
「シン」のラストは、いわゆる「マリエンド」で、シンジとマリがカップルになったかのように見えましたね。
新世紀の世界では、マリはストレートになったか、バイセクシャルになったのかもしれません。
【エヴァンゲリオン】解説・考察記事の一覧
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『エヴァンゲリオン』カテゴリーからも、記事一覧を確認できます。
【序】
【破】
【Q】
【シンエヴァ】マリの正体・イスカリオテのマリアのまとめ
漫画版と新劇場版のエヴァンゲリオンに登場する、真希波・マリ・イラストリアス。
漫画版ではユイに恋する秀才学生で、新劇場版では謎めいたエヴァパイロットです。
「シン・エヴァンゲリオン新劇場版」では、冬月がマリの正体を明かしましたね。
- マリの正体は、「イスカリオテのマリア」
- マリの目的は、古い世界の死と新しい世界の再生の証人となること
- TV版、旧劇版に出ていないマリは、「運命を仕組まれた子供」ではない
- マリは人間ではなく、使徒の可能性がある
- かつては、冬月の教え子で、ゲンドウやユイの学友だった
- 新劇場版でも、同性愛者の傾向がある
- おそらく人間でもクローンでもない(カヲルのような特別な使徒の可能性あり)